沙条愛歌に憑依物語   作:TYPE-HAMELN

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十話

三位一体。

 

死徒二十七祖の一人だけあって、所有している魔眼にはなかなかのものがあった。

 

おかげで強力な魔眼が確保できた。これにより新たな人形を制作する。

 

それによりオレは二体の人形を確保することができる。

 

そしてオレは三体の人形を作成することを目的としている。

 

一体目はこの姿。今使っている人形だ。

 

性能は本体と同一。英雄のような規模の身体能力こそないが、それ故に非常に使いやすい。

自由に現代での生活で過ごすための肉体だ。

 

そして次に作る人形は先程確保した魔眼を利用して作成する。

 

オレには不可能に等しい奇蹟をも可能にできるが、

魔術回路の数が少なく規模と回数にある程度の制限がある。

そこで魔眼の魔術回路を上乗せすることでその規模と回数の制限を緩和させる。

今回はこの魔眼の人形を作ることが目的だ。

 

そしてそれらを利用して作成する三体目の人形。

これら三体の人形はオレが本体の代わりに下りる、ある役割をもたせた肉体だ。

 

―――三位一体。

 

唯一まことの神は、

父、子、聖霊という三つの異なる位格をもっていて、

それら三つはそれぞれ100%神である。

 

ところで2世紀の神学者でテルトゥリアヌスという人物がいる。

彼は、人類の歴史を以下の三つの時代に分けて考えた。

 

旧約聖書の時代

イエスの時代

イエスが死んで復活して、イエスを信じる者に聖霊が下るようになった時代

 

そして、それぞれの時代は「父なる神」、「子なる神」、「聖霊なる神」に属していると考えた。

 

神が一人であることを強調するテルトゥリアヌスのような考え方は専門用語で

「様態論(modalism)」と呼ばれる。この考え方の特徴は、

神はあくまで一人で、父、子、聖霊というのは、

同じ神が異なる様態(mode)を取って現れただけだと考えだ。

 

オレはこの三体の人形を用いて「神と等しい性質をもつ」という概念を付与させる。

これはオレの安全へと近づくための礎の一つである。

 

自身の安全を確立させるには力が必要だ。そして力とは自ら勝ち取るものだ。

与えられたものとは奪われてしまえば脆いものだ。ならば奪えない力を得る必要がある。

オレは根源接続者だ。その力は比類のないものだが、その力を行使する肉体は人間のそれだ。

 

ならばより強くなればいい。そのための手段がオレにはあるのだから。

今後の目的のためには三体の人形の完成が必要だ。それも早ければ早いほど良い。

それはオレの安全がより高まるということを意味するからだ。

 

これがオレの直近の目的の一つである。

 

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