沙条愛歌に憑依物語   作:TYPE-HAMELN

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十二話

平行世界。

 

それはいわゆる「別の可能性を描いた世界」を指す。

 

 

世界はひとつではなく合わせ鏡のように無数に展開しており、

 

だからこそ未来は一つきりではない。

 

 

オレはそれ――平行世界への干渉をする。

 

 

TYPE-MOON世界上において並行世界への干渉は、

 

魔術の域を超えた魔法として認知されている。

 

 

それほどまでの難事であるということだ。しかしオレは沙条愛歌。根源接続者だ。

 

 

 

TYPE-MOON世界におけるすべての現象、因果はこの根源の渦から始まっている。

 

過去現在未来、果ては並行世界にまでわたる情報と知識もこの中に存在している。

 

だからこそオレは平行世界への干渉が可能というわけだ。

 

 

 

それは ”Fate/Labyrinth”という小説で証明されている。

 

 

Fate/Labyrinth

 

 

それは沙条愛歌がセイバーと共に亜種聖杯を求めて伝説の迷宮をゆく物語。

 

行く手を阻む数々の幻想種たち、遭遇する新たなサーヴァントたち。

 

沙条愛歌が登場する。それだけでもおすすめの作品だ。

 

暇があれば読んでみたいものだと考える。

 

 

 

 

さて、平行世界への干渉――そのための準備は整った。

 

 

 

とはいえそれは平行世界の少女に憑依するということではない。

 

それには”色位”レベルにまで弱体化してしまうという前例があるからだ。

 

それは他者と比較をすれば、けして弱いわけではないだろう。

 

そして意図的な行いではなかったことを鑑みても、それは利口な判断とは考えがたい。

 

この世界において前例とは非常に強い因果となる。それゆえに扱いには注意が必要だ。

 

 

 

 

安全確実を重視する。それがオレの基本方針だ。

 

オレには理解できる。今のオレでも油断すれば死んでしまう。

 

そのための方法も可能性も存在している。

 

 

 

――より確実な安全を手に入れる必要がある。

 

 

 

そのためには行動が必要だ。そこには当然リスクも存在する。

 

それでも行動することが必要だ。そのためにオレが考慮すること、

 

それは発生するリスクを最小限にすること。

 

そして得られるリターンを最大限にすることが大事となってくる。

 

 

 

その足掛かりとなるのが平行世界だ。

 

 

 

この世界。つまりオレが存在するこの世界では好き勝手することができない。

 

オレの行いによりこの世界の結末が決定してしまえばそれは剪定事象となる。

 

 

 

いまはまだ編纂事象にあるこの世界はしかし、

 

オレの振る舞い一つで崩れ去る可能性がある。

 

それゆえにあまり大きなことはしない。

 

 

 

今はまだ―――。

 

 

 

 

そう、オレは平行世界。その中でも剪定事象となる世界が今回の目的だ。

 

 

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