沙条愛歌に憑依物語   作:TYPE-HAMELN

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五話

全て遠き理想郷。

 

アヴァロン。アヴァロンの塔。人理焼却後も影響が及ぶことのなかった場所。

 

その場所に人形は立っていた。そうオレだ。そして目の前には一人の女性がいる。

 

旧マーリン『Fate/Prototype』時空の女性マーリン。

 

 

「見つけた」

 

 

彼女こそが最高位の魔術師の一人にして、ボクっ娘であり、人と夢魔との混血。

 

花の魔術師マーリンだ。オレはこの場所が必要だ。そしてこの魔術師はその障害になりえる。

 

なんとしてでも処理しなければならない相手だということだ。

 

根源接続者はその気になれば未来も予知でき、事象を編纂して未来と可能性を改変できる。

 

オレは沙条愛歌であって沙条愛歌ではない。故に未来視を縛り枷とはしていない。

 

だからこそ、マーリンの対策へそれらを利用した。

 

 

「あなたが花の魔術師。マーリンね♪」

 

 

―根源でマーリンの場所を確認して空間転移で背後を取る。

 

―まず「統一言語」で五感を封じこめる

 

それは人が人に話しかけるのではなく、世界そのものに話しかけて意味を決定させる言語。

人々が分かれる前にあったとされる「真理」のようなもの。

存在論的なヒエラルキーとして、モノが世界に存在する時には、

「世界に存在するモノ」がモノの上に位置する。

世界に意味を伝える統一言語によって

「世界に存在するモノ」に話しかけられ意思を伝えられると、

「それに否定する」ということが「世界に存在することの拒否」になるため、

抗うことができない。故に「言語絶対」。オレの言葉はそのまま真実となる。

 

―次に投影した「愛の霊薬」を無理やり飲ませる

 

霊薬に長ずる一流魔術師のナイジェル・セイワード。

霊薬生成の術式にはナイジェル自身の起源「執着」を組み込んでいる。

それ故にサーヴァントにすら効果がある霊薬となる反面、

ナイジェル自身にしか生成出来ない霊薬となっており、その継承もほぼ不可能。

故に継承でもなく生成でもない。投影したものを利用した。

 

―「触手」で全身を拘束する

それはサーヴァントを容易く殺害できるほどの殺傷能力を持った触手だ。

根源接続者である沙条愛歌が原作で使用していたものだ。その強さは折り紙付きだ。

 

―「精神操作」をかける。

他者の精神に干渉する魔術は、物質的な代償を要しない代わりに術者の精神にも影響を与える。

人を呪わば穴二つ。とはいえ既に神代の魔術師すら超える力を有しているオレの魔術だ。

その影響は影響たり得ない。

 

―「結果」花香る美しい女性は今、ビクリビクリと四肢を震わせる。

足が震えて立ち尽くしている。思考と肉体が一時停止する。

動けない。体も心もあっけないほどにすくんでる。

震える唇から声さえ出ない。

 

その姿にドキドキする。こうなることはわかっていた。

対策を練り、その方向で成功する未来を見つけた。

こうなる未来へと可能性を改変した。

 

それでも、オレを超えてくるのではないかと思っていた。

それは杞憂だと断言できるほど、この世界は甘くはないことをオレは知っているからだ。

この状況はオレの望んだ未来であり、そして訪れた現在だ。オレは彼女に語りかける。

 

 

「お友達になりましょう?」

 

 

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