ロクアカ集団コラボ企画!『( ˘ω˘)スヤァ』 作:エクソダス
「う…ん?あれ…ここは教室…?え、みんながいない」
む、早速赤髪の少年が目を覚ましたようだ。キョロキョロと周りを見まわしている。もちろん、私が作った幻想の学院なのだから、知り合いなど居るわけがないのだがな。
その赤髪の少年が見まわしていると、黒板の近くの壁にもたれかかっている。20代くらいの青髪で、軽く後ろに縛っている女性を見つけた。
ちなみに胸は小さ……おっと、やめておこう。殺される。
「………ん?」
赤髪の少年は、どこか考えるように青髪の女性を見つめる。
おそらく、自分の知る少女、リィエルと似ていると思っているのだろう。
本 人 だ か ら な !
「……ん」
おっと、その青髪の女性がお目覚めだ。まだどこか眠そうだがきょろきょろとあたりを見渡している。
「……?あなたは?」
青髪の女性は、赤髪の少年に気づいたようだな。
「あ…どうも……俺はユウキ=イグナイトって言います…、一応アルザーノ帝国魔術学院二次生二組の生徒です。貴女は?」
「………エルレイ=レイフォード。この学院の、錬金講師」
「エルレイ=レイフォード……さん……。ん?この学院の錬金講師?」
おそらく、そんな錬金講師など聞いたことが無かったのだろう。そして、エルレイはレイフォードと名乗ったんだ。違和感があって当然。
そして、エルレイはじっとユウキの顔を見た。
そりゃそうだ。イグナイト。この名を素通りするほどエルレイはあほじゃない。
「……二次生のクラスで、君は見たこと…ない。それに…イグナイト?」
「……イヴ=イグナイトを知っていますか?俺はちゃんと血がつながっているイグナイト家の人間ですけど、何か気になることでも?」
「……イヴと…血がつながってる……?」
エルレイは考えた後、可能性の一つを口にする。
「……弟?」
大 正 解 で あ る
「はい、イヴ姉の弟ですよ」
「………そっか」
エルレイは何とも言えない表情を見せた。
当たり前だな!自分の婚約者の血筋が完全に別人として目の前にいるんだからなHAHAHA!!
ガラガラガラ
と、突如教室の扉が開いた。
「………ってグレン?」
そう!我が愛弟子!グレン=レーダスだ!キャー!
「……ん?誰だお前ら?勝手に教室に入ってんじゃねーよ」
ぼさぼさで整えていない髪を掻きながら、我が愛弟子グレンはめんどくさそうに言った。あの髪剃ってやりたいな。
「………ちょっと、流石に自分の生徒の顔を忘れるのはダメですよ…?」
ユウキはグレンに対し、知り合いであるかのように話す。
ま、グレンであって別のグレンだから、わかるわけがないのだがな。
「いや、お前みたいな生徒知らないっていうか、そもそもいなかったと思うんだけど」
グレンは何を言っているんだこいつ、といった表情でユウキに告げた。
「そう……ですか……」
ユウキは、少しだけ悲しそうな顔をした。
「ええっと……」
今度グレンに話しかけたのは、エルレイだ。少し冷や汗をかいている。おっと、エルレイにはもうバレるっぽいな。
「私のこと……わかる?」
「ん~~………」
グレンは、じっとエルレイを見つめる。
「……リィエル?いやでも、流石にデカいというか……うん、知らね」
一瞬リィエルだと思ったようだが、別人だと割り切る我が愛弟子。女の子の成長は早いんだぞー?グレンよ(無理があります)
「…………」
エルレイは、とても面倒な顔をした。草
「えっと……ユゥ君…だっけ?」
その声に反応し、ユウキはエルレイのほうを向く。
「えっと、ユウキですね。どうかしました?」
「殺戮剣……、聞き覚えある?」
説明しよう!殺戮剣とは、エルレイの婚約者、シュウ=イグナイトの執行官ナンバーの名前である!
「殺戮剣……?何かの剣術ですか?一応俺も剣を使ってはいますけど、そんな剣術は聞いたことないですね……」
当然の反応である。
「…………………」さっ!!
エルレイは!異次元から!イチゴタルトを取り出して!食べ始めた!(現実逃避)
「えっ、それ何処から出したの!?四次元ポケット!?」
グレンが絶叫した。なるほど、エルレイはあの猫型ロボットと同じで青いから…さすがは我が愛弟子だ!
ユウキはそのエルレイをじっと見て、何かに気づいたようだった。
「イチゴタルトはおいし……ん?」
エルレイは教壇の下を見た瞬間、思考停止した。
「誰かいる」
そう、そこにいるんだなぁ!!これが!
「……起きて」
エルレイはその少年をやさしくゆすった。
「んぅ…君は?リィエル……なわけないよね。ここはどこ?」
ショタ……、少年は起きた途端、不思議そうにあたりを見渡して、目の前のエルレイに話しかけた。
「……また知らん奴が増えたぞ……。頼むから面倒ごとは勘弁してくれよ?これ以上減給されたら………俺は……俺は……ッ!」
「グレン先生……」
あはははあははははははははは!!!
グ、グレンが頭を抱えているぞ。愉快だ!あははははははは!!!!
ユウキにあきれられてるぞ我が愛弟子よ!あはははは!!!
「僕はエルソー。エルソー=シェード。君たちは?」
「私は…エルレイ=レイフォード。この学院の、錬金講師」
エルレイは、エルソーにため息をつきながら自己紹介をする。
「ちょっと待て、錬金講師?そんな奴学院にいたか……?」
「グレン先生。そこはいったん置いておきましょう。まずはこの子に自己紹介ですよ。俺はユウキ=イグナイト。この学院の生徒だよ」
「いや待て!今のは聞き流せないぞ!?イグナイトだと!?あの冷血ヒステリック行き遅れ女の家名!?お前マジナニモン!?」
「……ただのイヴ姉の弟ですよ」
グレン……かなり叫ぶな。あいつあそこまでうるさかったかな?ていうかお前がヒステリックになってどうする。
「うるさい、グレン。グレンも名乗って」
「いやなんで名前知ってるの!?(※リィエルだからです)
てか、お前が言っちゃったよ俺の名前?自己紹介の意味あるのこれ?
……グレン=レーダス、魔術講師だ」
「……何その決め顔、変」
エルレイはあきれ果てている。
あれだけ絶叫して、よくその決め顔ができる物だ。我が愛弟子ながら、逆に関心したくなる。
「まぁ…グレン先生っていつもこんな感じだしなぁ……」
「……グレンにユウキ?こちらこそよろしくね…………………だけど二人とも違う……かな?」
最後にボソッと、エルソーが呟く。
「ふたりと……知り合い?」
しかし、エルレイには聞こえてたようだ。同様に小さな声でエルソーに聞き返す。
「!…そう」
聞こえると思っていなかったのか、エルソーは驚いた後若干頬を染めて返した。
あらかわいい。
「そっか、よくわからないけど、ちゃんと別人だとわかって、えらい」
母性でも発揮したのか、エルレイはエルソーの頭を優しくなでた。
エルソーは気持ちよさそうにエルレイに頭を撫でられた後、教壇の下からようやく出てきた。
「そういや、なんで教室に誰もいないんだ?」
おお!ついにそこに気が付いてくれたかグレン!
「今日はわざと遅刻して、一時間目の授業時間を減らそうと思ってたのによ」
今 す ぐ 私 の 感 動 を 返 せ
「俺とエルレイさんはグレン先生が来る前にこの教室で目を覚ましたんですけど、その時から誰も居ませんでしたよ」
おっふ、ユウキ君や。グレンの屑発言を無視とは…………。
「うわっ!?」
突如、グレンたちの後方から大きな物音がした。そう、ここであの子の登場だ。
その少女は頭を押さえながら立ち上がる。
「ッ!」
エルソーは、突然の目の前に人が降ってきて、一瞬身を硬直させた。
「今度はだ……え?」
エルレイは、その少女を見た瞬間。口元を抑えた。
「いたた……あれ?ここは?……おと……グレン先生にエルレイ先生?……貴方達は…
…誰?」
「……今の、天井をぶち抜いたわけじゃないよな!?嫌だぞ!?知らない奴が壊した天井の修理費で減給とか!?」
またグレンがヒステリックに叫ぶ。それでは女が寄ってこないぞ……。
ユウキは、思考を巡らせているようだが、一旦落ち着き、少女に自己紹介をする。
「俺はユウキ=イグナイト。それよりも上から落ちてきたけど……大丈夫か……?」
「ユウキくんね。…イヴの血縁者かしら?目尻と髪色がそっくりだし、というか天井ぶち抜いてきたんだ……」
「怪我はない?フィーちゃん」
エルレイは、少女の事をフィーちゃんと呼び、駆け寄った。
「大丈夫ですよ。エルレイ……ねえね」
「───────っ!?!?!?」
「よろしくねユウキくん」
「ああ、よろしくね」
そんなエルレイを何のその、フィーちゃんと呼ばれた少女はユウキと握手をした。
「ねえねってなに?お前ら一体どういう関係…、ん?」
そこで、フィーちゃんと呼ばれる少女が、グレンの顔をじっと見ていることに気が付いた。
「俺の顔に何かついてるのか?」
「えっと、グレン先生…なんですよね?」
そういう反応になるのも当然だ。この子にとっては父親なのだから。
「………大丈夫?これ食べる?」
いまだにごろごろと床を転がっているエルレイを見かねたのか、エルソーが駆け寄り、イチゴタルトを差し出した。
「あっ、いちごタルト。ありがとうエルソーくん。エルレイ先生、一緒に食べる?」
少女はエルソーに微笑みかけた後、エルレイにいちごタルトを見せる。
「……もらう」
エルレイは、悶える体を抑えながら、いちごタルトを受け取った。
「……フィーちゃん、さっきのはいやがらせ?」
「………てへっ☆」
少女は可愛くごまかした。エルレイはその場でうなだれる。
「おぉぉい……、良ぃーい性格に、なりやがったね」
そのいちごタルトは、売店のいちごタルトよりもおいしかったそうな。
(………あれ?俺のは?)
日頃の行いだぞ愛弟子。