量子入力「second order」   作:ルルイエカナタ

1 / 1
第1話

「ふむふむさてさて、一体ここはどこだ」

 

ㅤ黒髪短髪の少女は見慣れぬ場所に立っていた。とはいえ自分の現状は理解してはいたが。

 

「全くオリジナルも勝手に生み出しておいて突然訳分からん場所に飛ばすとは。異世界転生系の神様でももう少しましな会話をしているというものを」

 

ㅤ少女はとりあえず方針を固める。

 

「適当に暮らそう」

 

ㅤ小学生にしか見えない少女は突然スローライフ系主人公と一緒の課題を立てるのであった。本来であれば異世界転生されたならまず保護所でも見つけるのが基本なのだろうが彼女には必要のない事だ。理由は多々あるがまず彼女は働かずとも暮らせるということ、断じてヒモではない。

ㅤ最大の理由は食わずとも生きられる点だ、断じて不死身でもない。それ以上に強力だが。

ㅤそんなわけで平凡に過ごそうと思う。

 

ㅤ唐突だが神様みたいな人がこの世界に現れるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ㅤふむふむさてさてこれはどうするべきなのだろうか。

ㅤ数時間前この世界に飛ばされてからここまでの過程を言うならとりあえず街を練り歩きながら補導されそうになったり怪しい大人が近づいてきたりたのだかりとりあえず脳内を変換させて彼らの視界から外れてたりしたのだが、その道中なんか観測範囲内になんか謎の空間。まるで鏡の世界のようなものあったので入ってみることにしたのだが。

 

ㅤよく分からないちょっヤバめの衣装を着た目隠し紫髪の長髪の女性が敵意を持ってこちらを見ていたのだ。

 

ㅤだっ、と音を出し一見クラウチングスタートに見えるような構えをとる。しかし股を大きく開いてるためあれではスピードは出ないと思った。

ㅤだがその予想を反し人には認識出来ないほどのスピードで向かって来た。

 

 

 

 

 

ㅤあっまず

 

 

 

 

 

 

ㅤとりあえず蹴りでも入れておくか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんでこんな事に〜」

「グダグダ言ってても仕方ないでしょ。ルビーがイリヤをマスターに選んじゃったんだから」

 

ㅤイリヤと呼ばれた白髪の少女はラブレター(脅迫状)で夜の校庭に呼び出されていた。

 

「まぁ問題ないと思いますよー♪」

 

ㅤそう楽しげに言ったのはルビーと呼ばれた、まるで玩具のような子供が扱うステッキ。見た目はそれなりにいいそれはきっとおもちゃ売り場にでも出せばそれなりに売れるだろう。()()()()()()()()()()()()()()

ㅤ子供が見たらきっと発狂ものだろう。夢のある子が見ればそうでもないのだろうが。

 

「いやーそれにしてもハート型の魔力砲ってなんか意味でもありましたか、夢のある少女のイリヤさん♪」

「いやー!やめてー!別にいいじゃないまだ10歳だもん!全然問題ないはずだよ!!」

「ああーだからもう転身してた訳ね」

「もしかしてあの赤い髪のお兄さんへの魅了でも狙ったのですかな〜」

「な!?なんのことかなぁァァァ!?!?」

 

ㅤ動揺するイリヤ、全く隠せてない。

 

「2人で漫才してないでさっさと行くわよ、じゃないと先に先手を打ったのがバレ」

「オーホッホッホッホッホッホッ、そんな考え私が見抜けないとでもお思いですか!!浅はかですわね!遠坂凛!!」

 

ㅤその声の発生源をイリヤは辿り、黒髪ツインテールの女はその高笑いを聞いただけで察知した。

 

「だーれが浅はかよ!。ステッキに見捨てられたくせに!」

「それは貴方もでしょう、相手を傷つける言葉は選ぶべきですわよ。出ないと私のターンであなたのみを傷つければブラスはこちらになるのですから。オーホッホッホッホッホッ」

 

ㅤそこには金髪ドリルのドレス女性が高笑いをしながら貴族風に笑っていた。損をしている時点でマイナスだと気付かないのか。

 

「そう、ならそれに習って貴方はステッキを取り返せたのかしら」

「ぐ、痛いところをついてきますわね。しかしそれもまたブーメランというやつですわ」

「はっ?それってつまり.............」

「ええそうですわよ!あの後サファイアは既に契約完了していて「この方がマスターです」という訳の分からないことを!!」

 

ㅤそれを聞くとツインテあくまの遠坂は、あーだいたいわかった、とだいたいこちらと似たような状況だったんだろーなーと思っていた。

 

「そうそれでルヴィア、そのマスターとやらはどこの誰なの」

「ふん。いいでしょう、こっちに来なさい美遊!」

 

ㅤそういうと黒毛の少女は木の影から姿を見せる。こちらも既に転身しているようだがかなり見た目が危ない。男がいれば目のやり場に困るだろう。

「それで作戦はあるのかしら」

「当然ですわ。こちらにはランサーのカードがあります。つまり一撃必殺(因果逆転)狙い。美遊がランサーのカードで隙を狙いつつ、イリヤがその隙を作る、宝具解放しようとした所を狙われないようにね。発動さえしちゃえば確実に倒せるんだから」

 

ㅤそうルヴィアが言うと遠坂はそれに同意した。するとその返答に対してルヴィアはポカンとしか顔を浮かべる。

 

「あら以外ですわねトドメをこちらに寄越すなんて、それを理由にカードを取られると思わないのですか」

「はぁ、確かに癪よ。私が戦うんだったら間違いなく奪おうとしたけど今回戦うのはこの子達なんだから無茶はさせたくないのよ」

 

ㅤそういうとイリヤはこう思った。それならまず戦わないって選択肢はないの。という視線を向けていた。

 

「そう少し見直しましたわ。美遊、準備しなさい」

「了解しました」

 

ㅤすると美遊は準備を始める。

 

「限定次元反射炉形成!境界回廊一部反転!接界!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやーこれは無理」

 

ㅤ現在思いっきり形勢逆転された。いやまあそもそも優勢だったのかすらわからないが、ともかくめちゃくちゃピンチな状況だった。

ㅤ初撃は普通に人智を超えた速さで迫ってきたのだが、それに対して蹴りを入れてやった。普通ならごく普通の小学生程度の体格しかない彼女であればまず蹴り飛ばす前にその蹴りごと笑劇だけで遠くに吹き飛ばされるはずだったが。その衝撃をなかったように量子を組みかえ、ついでに量子分解で体を粒子状に分解してやろうとしたのだがやつの肉体は普通の人間とは違い私にも分からない部分が多々あった。そのため私の能力が効かなかった。仕方が無いのでベクトル場を変換し普通の人間であればまず上半身と下半身分断するレベルの火力はあったはずなのだが、それは校舎にツッコミコンクリの壁を破壊し、本来高い強度の柱を粉砕しながら突っ込んだはずなのだが普通に立ってきた。

 

「いや本当にどうすればいいんだ」

 

ㅤ私はオリジナルに比べて計算能力は完璧じゃない。私は空間観測が上手く出来ないのだ。対象観測なら出来るが空間を観測しようとすると出来なくは無いのだがやろうとすれば脳に多少のダメージが行く。そんなの量子入力で直せばいいだろうと言う人もいるかもしれない。できるわけがないだろう、それは壊れたコンピューターが自ら修理するようなものだ。オリジナルがいる世界では辺りに自身のクローンがいるため自分の脳の正常は形を常に記録しているからこそ直せるのであってこの世界には私しかいないため直せない。その上平行世界でも過去未来などの世界の続きでもない、完全な別世界だ。とある神との殺し合いの最中、相手の力を利用し完全な別世界に飛ばした。そのため繋がりを感じるだけでなにかしようとすることは出来ないのだ。できることといえばメール的なものを送ることくらいだ。話を戻すと私はオーバーヒートで機能を停止したりすると事実上死だ。そうでなくとも空間把握をしただけでも脳にダメージを負い体に大きな障害を持つ可能性だってあるのだ。

それさえ無視すれば当然だが倒せるだろう。しかし今の私に出来るのはやつの動きから発生した肌に当たる空気の流れや視界の奴が地面を蹴りあげた小石の一つ一つから動きを予測しカウンターを狙うしかない。

 

 そんなふうに考えていると。

 

『シュン!』

 

 そんな異音が耳の真横からした。

 そこには鉄の棒が存在していた。

 咄嗟にベクトル場を操作していなければやられていただろうと考え、ちょうどいいので掴み。

 

 その武器が腕ごと、文字通り消し飛んだ。

 

「あくまでもそれがどのような定義付けか分からないだけでどういうものかは理解出来ることに変わりない。完璧ではないがね」

 

 その腕は砂が空中に撒かれたように粒子状になり消え去り無くなった。

 無くなった左手を見ると攻撃が止まる。

 

「一応全身全て消し飛ばすつもりだったんだけどなぁ」

 

 いっその事逃げるか、そう考えたが。

 

「ダメダメ、あれの中身を見たからわかるよ」

 

 あれは一般人が生きる中であってはいけないものだ。まさに日常に仕掛けられた爆弾のように。

 

「正義の味方を気取るつもりは無いけど、放っておくだけで確実に悲劇が起きるって言うなら引かない理由にはなるよ」

 

 

 そんなことを言っている間にも相手は何かの準備を始めた。

 相手の目の前に謎の陣が現れるがそれを止めるつもりは無い。

 こちらが確実に相手をやると言うなら最低でも頭蓋、もしくは心臓を観測し分解するのがベスト。ベクトル場の設定や物理的攻撃より触れれば消すのが1番脳への負担が生じずにやれる。

 手を軽く伸ばし指を伸ばしきる。まるで受け止める仕草を見せ構えた。

 

「騎英の!」

 

 お互いに必殺の一撃を構え一瞬先、ぶつかる……、こちらはカウンター狙い、であれば相手は待つ必要性はない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

刺し穿つ(ゲイ・)死棘の槍(ボルグ)

 

 第三者がいなければの話ではあったが。

 第三者が放った赤い棘は正確に目の前にいた相手の心臓を貫いた。

 

「は?」

 

 突然の事に頭を真っ白にした私はこう思った。

 

(いやいきなり過ぎて着いてけない)

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。