独立先導者の成り上がり~盾の勇者は、ここからだ!!!~   作:やいさほー

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すみません、意見がなかったので前の書き方に戻してみました。やはりこっちの方が見にくい、等のご意見があればお願いします。


旅立ちの時

翌朝になり朝食を終えると、案内係が

王から呼び出しがあると4人に伝えた。

 

 

その後10時頃になった辺りに、

4人は王の部屋へと通された。

 

 

 

「勇者様のご来場ッッ!!」

 

 

謁見の間の扉が開くと、そこには

様々な服装をした男女が

12人ほど集まっていた。

 

 

騎士風の身なりの者もいる。

皆腕に覚えがあるような顔つきで

堂々と構えていた。

 

 

4人で礼を終えると、王が発言し始めた。

 

 

「前日の件で、勇者の同行者として

共に進もうという者を募った。

どうやら皆の者も、同行したい

勇者が居るようじゃ。」

 

 

人数だけを見るならば、

一応勇者1人につき3人が着くようになれる。

 

 

「さあ、未来の英雄達よ。

仕えたい勇者と共に旅立つのだ。」

 

 

王の言葉の後に、ぞろぞろと

冒険者達が並んでいく。

そして、全員が並んだ結果は……

 

 

 

錬、5人

 

元康、4人

 

樹、3人

 

ゲバル、0人

 

 

「あらら……俺ってもしかして、人気無い?

…ねェ王様、もうちょっと平等に

してくれても良かったんじゃないかな?」

 

 

半ば笑顔ながらも、その言葉には

確実に疑念が籠っていた。

そんなクレームに王様は冷や汗を流す。

 

 

「う、うぬ。さすがにワシも、このような事態が起こるとは思いもせんかった。」

 

 

「人望がありませんな。」

 

 

呆れ顔で大臣が切り捨てる。

 

 

「これでも2万人の上に立つ指導者

だったんだけど……寂しいね。」

 

 

しかしその大臣の嫌味な目付きも

まるで気にしていないかのように、

ニコりとしながら冗談でゲバルは切り返す。

 

 

そんな爽やかな態度も、大臣には

好かれていないようだった。

 

 

すると、その後、ローブを着た男が

王様に耳打ちを始めた。

 

 

「ふむ、そんな噂が広まっておるのか……」

 

 

「何かあったのですか?」

 

 

元康が微妙な顔をしてそう尋ねた。

 

 

「ふむ、実はの……勇者殿の中で盾の勇者は

この世界の理に疎いという噂が

城内で囁かれているのだそうだ」

 

 

「アー……そうだな、それが何か?」

 

 

「伝承で、勇者とはこの世界の理を

理解していると記されている。

その条件を満たしていないのではないかとな…」

 

 

元康が俺の脇を肘で小突く。

 

 

「昨日の雑談、盗み聞き

されていたんじゃないか?」

 

 

「……ストーカーが趣味かな。はァ~~…

嫌な奴も居たモンだな、ねェ?」

 

 

さっきよりも露骨に、王の事を

じろりと睨みながらゲバルは

大きめの声でそういった。

 

 

「そ、そうだな…それに関しては、

十分に気をつけるとしよう。」

 

 

ゲバルに睨みつけられたからか、

王は少し焦ったような口調で話した。

 

 

「ま!1人でも大丈夫、なんとかなるさ。」

 

 

しかしゲバルは、それすらも気にせず、

切り捨てるかの様にそう言った。

 

 

王にとって、それは都合が良くなさそうだった。

 

 

「ひ、1人か?1人は少し

不安が残るのではないだろうか?」

 

 

「ン~~……いやァ、別に?」

 

 

その返答に王は非常に困ったようだったが、

そこに助け舟を出すように女冒険者の

1人が声を上げた。

 

 

「あ、勇者様、私は盾の勇者様の

下へ行っても良いですよ。」

 

 

元康の後ろに並んでいた

仲間の女性が片手を上げて

その役目に立候補する。

 

 

「ん?良いの?俺一人で行けるけど……

ミスターモトヤスじゃなくて俺?」

 

 

「いえいえ、大丈夫ですよ。」

 

 

「…他に、ゲバル殿の下に

行っても良い者はおらんのか?」

 

 

王が確認を行ったが、他に

ゲバルの元へ来る者は居なかった。

 

 

「仕方あるまい。ゲバル殿は、

これから自身で気に入った仲間をスカウトして

人員を補充せよ。月々の援助金を配布するが、

代価として他の勇者よりも

今回の援助金を増やすとしよう。」

 

 

「おっ、ホント?ラッキーだな……」

 

 

仲間に関しては特に拘りがないゲバルは、

金が多めに貰えることの方が

幸運だったようだ。

 

 

「それでは支度金である。勇者達よ、

しっかりと受け取るのだ。」

 

 

各々に金の入った袋が渡される。

ゲバルのはその中でも少し大きい袋だった。

 

 

「ゲバル殿には銀貨800枚、

他の勇者殿には600枚用意した。

これで装備を整え、旅立つが良い。」

 

 

「「「「は!(Yes sir)」」」」

 

 

勇者一同は礼をしたあと、

直ぐにその場所をあとにした。

 

 

外に出てから、お互いに

自己紹介をすることになる。

 

 

「えっと盾の勇者様、私の名前は

マイン=スフィアと申します。

これからよろしくね。」

 

 

「ウン、こっちこそ、ね。」

 

 

マインは気さくに話しかけてくる。

それに対してゲバルも普通に対応をした。

 

 

「よーし、んじゃあ行くかァ~~…」

 

 

「はーい。」

 

 

こうして2人は、足並みを揃え

街に出かけた。

 

 

城と町を繋ぐ跳ね橋を渡ると、

そこは見事な町並みであった。

 

 

石造りの舗装された町並みに、

家、そこに垂れ下がる看板。

まさに中世の西洋を思わせるものだった。

 

 

「これからどうします?」

 

 

「そうだなァ、まず、戦ってみたいかな。」

 

 

ゲバルは頭を軽く掻きながら

少し笑った。

 

 

「……それも良いですけど、

まず武器の店に寄りません?」

 

 

「良いよ。じゃあ行こうか、ミス マイン。」

 

 

「は、はぁ。それでは、私の

知っている良い店を案内しますね。」

 

 

最初は困惑していたマインも、

スキップするような歩調に戻り、

武器屋を案内し始める。

 

 

 城を出て10分くらい歩いた頃だろうか、

一際大きな剣の看板を掲げた店の前で

マインは歩くのを止めた。

 

 

 

「ここがオススメの店ですよ」

 

 

「ヘェ~、絵に書いたみたいな

武器屋って感じだな……。」

 

 

 

店の扉から店内をのぞき見ると、

壁に武器が掛けられていて、

ゲバルの言う通りまさしく武器屋、

といった面持ちである。

 

 

他にも様々な武器を取りそろえており、

彼女がこの店を推すのも納得であった。

 

 

「いらっしゃい。」

 

 

店に入ると店主が元気良く話しかけてくる。

筋骨隆々で、坊主頭の店主だった。

 

 

「お、お客さん初めてだね。

当店に入るたぁ目の付け所が違うねぇ。」

 

 

「あぁ、ミス マインに紹介されたモンで。」

ゲバルがマインを指さすと、

軽く手を振って答えた。

 

 

「ありがとうよ、お嬢ちゃん。」

 

 

「いえいえ~、この辺りじゃ

親父さんの店って有名だし。」

 

「嬉しいこと言ってくれるねぇ。

所でその変わった服装の彼氏は何者だい?」

 

 

そう、今ゲバルは頭にバンダナを巻き、

白いポロシャツを羽織るように来ている。

あまり異世界では見られない

ファッションだろう。

 

 

「親父さんも分かるでしょ?」

 

 

「となるとアンタは勇者様か! へー!」

 

 

 まじまじと店主はゲバルを凝視する。

 

 

「…なんて言うか…見た目は普通だが、

中にスゲェもんを秘めてそうだな。

意外に筋肉もデケェしな。」

 

 

「あ、分かりますそれ。」

 

 

「でもやっぱり、どんな実力者だろうと

良いものを装備しなきゃ舐められるぜ。」

 

 

「ハハハ……戦うのは嫌いじゃないから

挑んでくるならいつでも構わないけどね。

…とりあえずご挨拶を…俺は

ジュン・ゲバルだ。よろしく、ミスター。」

 

 

「ゲバルねえ。まあお得意様に

なってくれるなら良い話だ。よろしく!」

 

 

店主が嬉しそうにそう言うと、

ゲバルは申し訳なさそうに頭を掻いた。

 

 

「あー…それなんだけど……申し訳ないけどさ、

俺って武器、使わないんだ。」

 

 

「……え?」

 

そこで、ゲバルは話し始めた。

自分は指の力を初めとした

色んな体の部位を鍛え上げ、

武器を使わぬ戦闘術を身に着けたことを。

つまり、彼に武器は必要ないのだ。

 

 

「なんだよ、じゃあお前さん

冷やかしに来たのか?とんでもねぇ

勇者がいたもんだぜ、全く…」

 

 

「いやァ、こんな所俺のいた世界には

無かったから興味が湧いてね……

ゴメンねミスター、悪気はなかったんだ。」

 

 

両手を合わせ目をつぶり、

『ゴメンナサイ』のポーズを取る

ゲバルを見て、マインは

心配そうにしていた。

 

 

「ちょっと、勇者様……?

そうは言いますが、本当に

武器無しで大丈夫なんですか?」

 

 

「ウーン……不安はあるけど…

多分大丈夫だよ。異世界に来たけど、

自分の元の力も信用してみたい、ってね…

て事で、俺の装備代はマインさんのに

当てたら良いんじゃない?」

 

 

おおよそ投げやりに、しかし確固たる意志を

持って彼はそう答えた。

 

 

「おっ、装備代は彼女に、って事は

結局ウチで何か買ってくれるのかい?」

 

 

「そうしたい所ですが……私は

勇者様の実力を見てから判断するので、

今はいらないです。すみませんね、親父さん。」

 

 

「そうか、まぁまた気が変わったら

来てくれりゃ良いよ。それじゃあ

頑張ってな。」

 

 

「ありがとうございます。それじゃまたー…」

 

 

気さくな店主に別れを告げ、

2人は店を後にした。

 

 

「それじゃあ…そろそろ戦いに

行きましょうか、勇者様。」

 

 

「おっ!待ってました、だな。

っし、やるかァ~~……」

 

 

こうして2人は街の出口の関所を

通り、外に出る。

 

 

ついにゲバルも待ち侘びた

戦闘の始まりである。

 

 

 

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