第一話「幻想の世界」
仮面ライダーエボル。
特撮ヒーローアニメ『仮面ライダービルド』に登場する地球外生命体であり、スカイウォールが出来る前に火星を滅ぼしてやってきた人物だ。地球では石動惣一に憑依して仮面ライダーである桐生戦兎たちを利用していた。
ブラッド族の王族であり、名はエボルト。火星の次に地球までも滅ぼそうとしたエボルトだが、ビルドとの最終決戦にて「仮面ライダービルド・ラビットドラゴントライアルフォーム」の前に敗れた。
ビルドに敗れ完全に消滅したはずのエボルトは、妖怪たちの最後の楽園にて復活する。
~~幻想郷~~
ビルドに負け消滅したはずのエボルトは、自分が固い地面の上で横になっていることに異常を感じた。
目を開けて体を起こし周りをきょろきょろとする。目の前には薄く霧に包まれた湖がある。
「んあ? どこだここはァ? 俺ァ確かにあの時に消滅したはずなんだが」
自分がいまだに生きていることに不思議に思った彼は立ち上がって背を伸ばし、自分の体を確認する。
「んん? なんだこの体は? この世界の誰かのかァ?」
かつてエボルトは、自らが滅ぼした火星に訪れた宇宙飛行士である石動惣一に憑依していた。だが、いま彼が憑依しているのは16歳くらいの少年だった。
目元まで伸びている黒髪、血のように赤くなった瞳、意外と整った顔つき、中途半端に鍛えあがった肉体。記憶を探ってみれば、自分が憑依している少年は、神崎零夜というらしく、人里と呼ばれる場所で暮らす普通の人間らしい。人里の人間には珍しい能力持ちではあるが。
(まァ、しばらくこの体を使わせてもらうとするか)
そう言ってニヤリと笑ったエボルトは、湖の奥に見える深紅の屋敷を見てそこを目指した。
なぜそこを目指すのか、その理由は彼の近くにあった荷物にあった。
エボルトが起きたときにあったカバンには、紅魔館の皆様へと書かれた封書といくつものティーカップがあり、湖の奥にある深紅の屋敷が紅魔館であるとエボルトは直感した。
「さぁて。取り敢えずはコイツの記憶通り、この荷物を届けてやるとするかァ」
~~紅魔館前~~
何とか紅魔館に到着した(道中氷妖精に勘違いで攻撃されたが)エボルトは、門の前で立ったまま熟睡している女性を見て驚愕した。
中国の拳法家のような緑色の服を着て赤い髪を後ろで三つ編みにしている女性――神崎零夜としての記憶からこの人物が紅魔館の門番紅美鈴であり、良く門の前で居眠りしているのは知っていた。だが、記憶にあるのを見ただけと実際に見るのとでは違いが大きくあった。
とにかく、エボルトが紅魔館に来て美鈴を見た第一の感想が、
(こいつ、門の前でこんなにも堂々と寝て門番として大丈夫かァ? 特にここのセキュリティ)
というものだった。
どうしようかと考え、取り敢えず声でも掛けるかと考えた彼は、いきなりグサリという音とともに美鈴の頭にナイフが刺さったの見てまた驚いた。その後、いつの間にか美鈴の隣に銀髪の少女が現れた。ちなみにナイフを頭にぶっ刺された美鈴は頭から血を吹き出して倒れている。逆に心配になってくる。
「ごめんなさいね。美鈴には今日あなたが来ることは伝えてあったのだけど、いつも通り寝てたみたいね」
「ア? あぁ、大丈夫だ。(いつも寝てんのかこいつ?)」
いきなり話しかけられてとっさに言葉を返すエボルト。
(こいつァ確かこの屋敷でメイド長として働く女だったよな。名前は確か十六夜咲夜だったか? 時間を操る力を持っていたはず。別の世界に住む仮面ライダークロノスと同じ能力と考えていいのか)
「それで、前に頼んだものは持ってきてくれた?」
「あーこれだな?」
そう言ってカバンからティーカップの入った少し大きめの袋を取り出す。ついでに封書も。
「そうそれよ。前にお嬢様と妹様が喧嘩してティーカップを壊してしまってね、助かったわ」
そう言って受け取った咲夜は代金の入った袋をエボルトに渡す。
咲夜の言う「お嬢様」と「妹様」とは恐らく紅魔館の主「レミリア・スカーレット」と悪魔の妹「フランドール・スカーレット」の事だろうと、零夜の記憶を覗いて得た知識でそう確信した。
本来零夜のやるべき仕事をこなして紅魔館に用のなくなったエボルトは、何気に興味のあった神崎零夜の住む人里に向かう。
~~人里前~~
「なんだァありゃ」
紅魔館から歩いて人里に来たエボルトは、大量の妖怪たちが人里を襲撃しているのを見た。
人里の前では体から炎を出し白髪の少女と、妖怪に対して素手で戦っている青いメッシュの入った女性がいた。あの二人がかなりの強者であるのは記憶からわかっていたが、それでも妖怪の数が多すぎて人里を守り切れていなかった。
「はぁ⋯⋯⋯⋯めんどっちィが仕方ねぇか」
彼は懐からエボルドライバーを取り出し腰に装着する。その後、コブラエボルボトルとライダーエボルボトルをドライバーのスロットに差し込む。
本来ならここで『エボルドライバー』と音声が流れ、ドライバーに刺したボトルの名前が出てくるのだが……
エボルドライバーはうんともすんとも言わなかった。
「はぁ!? なんでだよ!? なんで起動しねぇ!?」
何をしても起動しないドライバーに腹を立てたエボルトだが、仕方なくどこからともなくトランススチームガンを取り出すと、コブラフルボトルをセットする。
『コブラ!』
「蒸血」
『ミストマッチ……! コ・コッ・コブラ……! コブラ……! ファイヤー!』
トランスチームガンから出る紫色の煙(ネブュラガス)をエボルトの周囲に振り撒くと、ネブュラガスは彼の体を覆い、その姿を変える。
「ふぅ……この姿になるのも久々だなァ」
血を浴びた鎧のような見た目をしているブラッドスタークとなったエボルトは人里に群がる妖怪の群れに突っ込んでいった。
次回に続く
戦「いやいやいや! なんでエボルト生きてんの!?」
エ「さぁな。何か奇跡的な何かで蘇ったんじゃねーか?」
戦「(*´Д`)」
エ「絵文字使うな絵文字を」
戦「(;゚Д゚)」
エ「ぶち殺すぞお前」
戦「おお。やってみなさいよ。この天っ才物理学者の桐生戦兎が返り討ちにしてやんよ」
作「なんでこうなるかなぁ」
次回もよろしく。
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