東方エボリューション   作:プロトタイプ・ゼロ

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第二話「黒き禁忌の力」

 

 

夢の中で三本のボトルを渡されてから数日が経ち、地上で異変が起きている事を勇儀から聞いた。さとりは相変わらず顔を合してくれない。怒らせた訳では無いから、余計に原因がわからない。

 

誰かこのようなことに詳しいやつはいねぇかね。

 

暇で暇で仕方ねぇな。幻想郷で言うところの異変なんざ起こす気もねぇから余計に暇に感じる。ってか、なんでもいいからなにかやらせてくれればいいのに……さとりは相変わらず「何もしなくていいです」なんて言うからよ。

 

少し、出掛けるか……。

 

 

 

 

『お前、なにやってんの?』

 

 

 

 

暇で仕方ない俺が外に出たら、玄関で士が倒れてた。なぜに?

 

 

 

 

『……仕方ねぇな』

 

 

 

 

ここに倒れられていてもさとり達が困るだろうし、部屋に運んでおくか。士を背負って地霊殿に入ると、誰も使ってない部屋のベットで寝かせておく。もう一度外に出る時にお燐に遭遇したので、士を寝かせているのを伝えておく。こういうのは先に伝えておかないと面倒事になるからな(経験談)。

 

ホント、仮面ライダーってんのは世話がやける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜博麗神社〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、紫」

 

 

 

 

幻想郷の境界と呼ばれる場所博麗神社で、霊夢は誰もいない空間に向かって話しかける。普通なら一人でいる時に話しかけても誰も返事などしない。そう、普通なら。

 

 

 

 

「どうかしたのかしら?」

 

 

 

 

空間にスキマを開いて上半身だけ現れた紫。一見いつものように余裕そうな彼女が珍しく慌てたような様子だった。

 

その様子に気づかない霊夢ではないが、今は別にどうでもよかった。

 

 

 

 

「私がもしあの力(・・・)を使うって言ったらどうする?」

 

 

 

 

「霊夢、貴女まさか……!?」

 

 

 

 

酷く驚いた顔をする紫。霊夢の言いたいことがなんなのかわかったのだろう。

 

 

 

 

「あれは……あれだけは使ってはダメ!貴女の体が……」

 

 

 

 

「うん。分かってる。でも、私は博麗の巫女。この幻想郷を守るのが私の役目よ」

 

 

 

 

「それでもよ!!それでもあの力だけは!!」

 

 

 

 

「紫は優しいわね」

 

 

 

 

普段の霊夢を知ってるものが見れば信じられないぐらい優しい頬笑みを浮かべる霊夢は、驚きすぎて地面に降り立った紫を抱きしめる。

 

そして、小さく呟く。

 

 

 

 

「紫が幻想郷を愛してるように、私も幻想郷を愛してる。誰かわからないヤツらにこれ以上荒らされるのはもうコリゴリなの」

 

 

 

 

「霊夢……」

 

 

 

 

抱きしめられた紫は呆然として何も言えなくなる。紫から離れた霊夢は浮かび上がると、この異変を気に今もなお人里を襲っている妖怪に向かって高速で飛ぶ。

 

一人残された紫は去っていった霊夢を眺めるが、はっと気を取り直してスキマの中に入っていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜博麗霊夢〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は幻想郷を守る博麗の巫女。幻想郷を守るためなら命をかけなければならない。初代博麗の巫女は幻想郷のために命を落とした。私はその生まれ変わりって言われてる。その証拠として初代博麗の巫女が作り、本人しか使えない奥義が使える。

 

でもこの技は諸刃の剣と言っても過言ではない。一度使えばどこまでも命を蝕んでいくから。それで初代は命を落としたんだし。

 

でも、そんなの今更。私は死を恐れない。博麗の巫女が死如きを恐れたら幻想郷を守ることなんか出来ないから。

 

 

 

 

「博麗の巫女奥義【桜華月黒牙】……」

 

 

 

 

私の周りを闇が包んでいく。少しずつ体を蝕むのが自分でもわかる。その痛みに少しだけ顔を顰めてしまう。

 

でも耐えなければならない。私は博麗の巫女だから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜霧雨魔理沙〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は今人里に居る。異変が起こっていい気になってる妖怪達が、人間を襲うのを防ぐために。

 

 

 

 

「クソ!いくらなんでも多すぎだろうが!」

 

 

 

 

妖怪の大群に向かってマスタースパークを撃つ。撃つ撃つ撃つ撃つ。どれだけ撃っても数が無くならない。

 

妹紅も慧音も子供達を守るために戦ってるから、私が今倒される訳には行かない。

 

 

 

 

「魔理沙!」

 

 

 

 

そんな時、私にとって救いとなる声が聞こえた。

 

 

 

 

「霊夢!来てくれ……た、か?」

 

 

 

 

嬉しさのあまり霊夢の方を振り返った私は、霊夢の姿を見て驚いてしまった。

 

それはだって、もう使わないことを誓ったはずの姿だったから。

 

通常の巫女服とは違う。黒と赤の巫女服。白く染った髪。遠くにいても感じる深い闇の力。

 

初代博麗の巫女の最終奥義【桜華月黒牙】を使用した霊夢。通称黒霊夢。

 

 

 

 

「霊夢っ!!それはもう、使わないはずだろ!!」

 

 

 

 

私は思わず怒鳴り込む。

 

だってそれは、ホントに使っちゃダメなやつだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜博麗霊夢〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

初代博麗の巫女でさえも命を落とす技【桜華月黒牙】。今の私の実力じゃ持って数分が限度。仮面ライダー達が人里を守ってくれているうちに全て終わらせる!!

 

 

 

 

「黒符【夢想封印・絶】!!」

 

 

 

 

いつもの夢想封印は色とりどりのカラフルな弾幕なのに、黒化している私の弾幕は赤黒い闇そのもの。

 

身も心も闇に染まらないうちに、妖怪達を片付けないとね。

 

そんなことを考えていたら魔理沙の所で紅い火柱が昇る。一瞬だけ驚いた私だが、直ぐに落ち着きを取り戻す。

 

だってそれは……

 

 

 

 

「霊夢、お前がもしまた闇に落ちそうになれば、すぐに止めてやるよ」

 

 

 

 

真っ赤な魔女の衣装に身を包んだ魔理沙がいるから。

 

かつて起きたロストワード異変で別世界の幻想郷に行った時に出会った紅夢の魔女霧雨魔理沙の力を受け継いだ魔理沙。その力は誓いの印であり、彼女の本気を表す。

 

魔理沙は本気で私を止めてくれる。なら遠慮入らないわね。

 

 

 

 

「闇に堕ちる前に、全て終わらすわ!」

 

 

 

 

「へっ!やっぱ霊夢はそうでなくっちゃな!!赤偏【アルタースパーク】!!」

 

 

 

 

妖怪に向かってミニ八卦炉を構え灼熱の炎を噴射する。それはまるで魔理沙の十八番マスタースパークのようなレーザーに見えた。

 

たったその一撃で一直線に妖怪達の群れがなくなった。私も負けてられないよね?

 

 

 

 

桜華【夢想封印・無月】

 

 

 

 

夢想封印に闇を纏わせた弾幕が妖怪達に炸裂する。この桜華を使用しているとき限定の技は、私自身が闇になってるからこそ出来る。

 

まぁ、長くは持たないけどね。

 

 

 

 

「次に行くわよ魔理……沙……」

 

 

 

 

このまま行けば勝てる。そう信じていた。

 

 

 

 

 

ドクン!!

 

 

 

 

 

無意識のうちに気にしないようにしていた。だけど、だんだんと闇が侵食してきているから意識が……

 

 

 

 

 

「霊夢?おい霊夢!!」

 

 

 

 

さすがに耐えきれなくなってしまってその場で倒れてしまう。すぐに駆け寄ってきた魔理沙がなにか叫んでいるみたいだけど、何も聞こえない。

 

あーこれは少し困ったことになったわね……。




今回はキャラクターデバイスはお休みです!ではまた次回でお会いしましょう?
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