東方エボリューション   作:プロトタイプ・ゼロ

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第六話「宇宙の帝王と始まりの戦士」

零夜の記憶を見た当初は、博麗霊夢の事はそこまで強そうとは思わなかった。こんな小娘にこの幻想郷を守れるのかとすら思った。だが、実際に戦ってみれば、かなりの修羅場をくぐり抜けてきた戦士のように強かった。

 

まァ、何が言いてェのかと言えばな?

 

俺、あんな小娘に無様に負けたんだよ。腹ただしいぐらいにな。感情を手に入れてしまってからは、こういったことにもイラついてしまう。今まで無かった感じに自分でも笑ってしまう。

 

 

 

 

『まさか……人里近くまでぶっ飛ばされるとはなァ、一体誰が思うってんだ全く』

 

 

 

 

ブツブツと文句を言いながら、ぶつかった木に背もたれしていた俺は、人里に迫る大量の気配を感じる。その中の一つだけが物凄く強大で馬鹿でかい力の持ち主のようだ。霊夢に負けた腹いせに、ちょっと潰してくるか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜人里〜〜

 

 

私の名は上白澤(かわしらさわ)慧音(けいね)と言う。今私達は人里に迫り来る強大な気配に対策を取り掛かっていた。前回の時のように妹紅にも来てもらったし、紫にも伝えたからそのうち霊夢も来るだろう。

 

だが、それでも安心はできない。またブラッドスタークが現れる可能性があるからだ。彼の事について正直幻想郷では誰も知らないと思う。恐らく紫あたりなら知っている可能性はあると思うが……それでも油断ならない相手だ。敵か味方かもわからない彼が来てしまっては、下手したらこちら側にも被害が出るかもしれない。何しろ紫のような信頼ならない所があるからだ。

 

そんなことをずっと考え込んでいると、いつの間にか隣に座っていた妹紅が口を開く。

 

 

 

 

「慧音。随分と緊張してるな」

 

 

 

 

「そりゃあそうだ。お前達蓬莱人みたいに、魂があれば何度でも蘇生できる訳では無いからな。もしかしたらここで死んでしまうかもしれない。そう考えたら怖いんだ」

 

 

 

 

藤原妹紅や蓬莱山輝夜に無限に生き返られるわけではないから、半人半妖である私も簡単に死ぬかもしれない。だからこそ怖い。

 

妹紅は輝夜と出会う前に何度も何度も生と死を繰り返しているからか、死に対する感覚が麻痺してしまっている。だから私のこの弱気や言葉を聞き、にも言えなくなってしまったのか黙り込んでしまう。

 

 

 

 

「済まない。気が動転していたようだ」

 

 

 

 

「いや、私の方こそごめん。慧音がそんなことを考えているのに気づかなくて」

 

 

 

 

お互いに謝ると、突然門番をしていた男が「き、来たぞーーーー!!」と大声をあげる。

 

ついに来てしまったか。もう覚悟を決めねばならないな。私がモタモタして村の子供達に何かあったら大変だ。

 

 

 

 

「行くぞ慧音。別にこれが最後って訳じゃないんだ」

 

 

 

 

「そうだな。行こう」

 

 

 

 

ようやく覚悟が決まった私は、妹紅と共に村の外に出る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜人里の外〜〜

 

 

慧音達が村から出てみると、外には下級とはいえ妖怪の大軍が迫っていた。その奥には半球に座る白い体の男がいる。恐らくこの大軍を指揮するボスだろう。

 

 

 

 

「オーホッホッホッホッホッ!さぁ、皆さん!人間達を皆殺しにするのです」

 

 

 

 

男の声が上がると、妖怪達が雄叫びを開けながら村に突撃してくる。

 

 

 

 

―恋符『マスタースパーク』―

 

 

 

 

突然魔法の森から妖怪の大軍に向かって大きなレーザーが通る。カラフルなレーザーは威力が大きいので、半分以下ぐらいの妖怪を消し炭にしていた。

 

 

 

 

「助っ人に来たぜ」

 

 

 

 

箒に乗って空を飛んできた魔理沙がニカッて笑う。

 

あまり火力の大きい技を持たない私たちにとって、全ての技が高火力の魔理沙の助太刀はかなり頼もしい。

 

 

 

 

「助かったぜ魔理沙!!」

 

 

 

 

妹紅が笑う。慧音的には助太刀にしては来るのが早いんじゃないのかと思ったが、それは無粋なことだと自分で納得する。

 

妖怪達はまだまだ沢山存在している。戦いは始まったばかりである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間後……

 

 

 

 

 

途中で霊夢も参戦しそれなりに妖怪達を倒した慧音達は、未だ大軍の後ろから出てこない男の方を見る。

 

 

 

 

「アイツ、一向に動かないけどさ。まさか、あまりにも私たちが強すぎて恐れ入ったいんじゃないか?」

 

 

 

 

魔理沙が馬鹿にしたように笑う。実際馬鹿にしているのだが。様々な技を使う魔理沙からしたら後ろで何もしない奴に腹を立てているのかもしれない。

 

その様子に霊夢が注意しようとした時だった。

 

 

 

 

「それじゃあ、ボクが直接来たらいいってことかな?」

 

 

 

 

突然の事に全員が驚き、その場から跳ぶ。魔理沙は恐怖で動けない。なぜなら、いつの間にか自分の後ろを陣取っているからだ。男が最初にいた場所からかなり距離があった。普通ならこんな早く来ることなどできるはずがない。

 

そう、普通なら。

 

 

 

 

「ボクはこれでも宇宙を支配していた帝王フリーザ様でね。君のような雑魚の戯言だろうと怒ることなどしないんだよ。でもね?今君を殺しておけば君たちの陣営を崩せると思わないかい?」

 

 

 

 

そう言って勢いよく魔理沙を蹴ると、尻尾を使って魔理沙の首を締め上げる。

 

 

 

 

「ぐうぅ!?があ!」

 

 

 

 

強さの次元が違うフリーザに魔理沙の目から涙が溢れ出る。自分はこれなら殺される。それを感じとったからだ。

 

 

 

 

「ッ!魔理沙を離しなさい!!」

 

 

 

 

親友が今まさに殺されそうになっている状況に、霊夢は思わず飛びだして夢想封印を使う。だが、フリーザの気弾によって全て弾かれてしまう。そのうちの一つが霊夢にあたり地面に落ちる。

 

 

 

 

「ふん。雑魚は雑魚らしく大人しくしてればよかったものを」

 

 

 

 

フリーザはゆっくりと霊夢に近づくと、その小さな体を踏みつける。グリグリと押さえつけて、じわじわと痛めつけるように。

 

 

 

 

「あぁ、ああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 

 

 

気弾が当たって少し火傷した場所を踏みつけられ、涙を出しながら悲鳴をあげる。

 

そこから蹴りつけると、霊夢に向かって人差し指を向ける。フリーザが好んで使う『デスビーム』をしようとしているのだ。

 

 

 

 

「君たちのような友情とかがボクは大っ嫌いでね。じわじわと殺していくつもりだったが変えてあげるよ。今すぐに殺してあげる」

 

 

 

 

「や、やめろおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

 

 

 

妹紅が全身を炎で燃やしながらフリーザに突撃する。だが、いくら何度でも蘇る蓬莱人とはいえ体力が切れてしまって意味がない。妹紅の体を燃やしていた炎が消滅してその場に倒れる。

 

 

 

 

「クソ!クソォォォ!!」

 

 

 

 

妹紅が涙を流しながら地面を殴る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「フリイィィィィィィィィィザァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

血で濡れた真っ赤なバンダナをした黒髪の青年が、遠くから飛んできてフリーザを殴り飛ばした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




エ「なんか色々と滅茶苦茶だなァ」
本当に申し訳ないと思っている。
エ「ホントかねェ?」
目が怖いですエボルト様

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