東方エボリューション   作:プロトタイプ・ゼロ

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第八話「妖怪の賢者」

 

 

「誰だテメェは?」

 

 

 

 

突然の来訪者にバーダックは目を細める。そして、警戒しながらエボルに問う。エボルは少し笑いながら、

 

 

 

 

『んじゃ、改めて自己紹介と行くかァ。俺の名は地球外生命体エボルト。またの名を仮面ライダーエボルだ。覚えておいてくれよ?』

 

 

 

 

腕組をしながら愉快そうに名乗る。その足元にはフリーザがエボルによって動けないように足で踏まれていた。屈辱的な行為を受けたフリーザは動かすことの出来ない状況に悔しそうに歯ぎしりする。

 

それを見たバーダックは何を思ったのか、スーパーサイヤ人を解除して通常時のサイヤ人に戻る。

 

 

 

 

「ふん。てめぇが何者で、なんの用があってここに来たのかは興味ねぇ。だが、俺はこの“幻想郷”を恐怖に陥れようってんなら容赦しねぇからな」

 

 

 

 

そう言うと宙に浮いたバーダックは魔法の森に飛んでいく。それをやれやれと言った感じでため息を吐く。

 

 

 

 

 

『食えねぇ男だなァ。まぁいいが。』

 

 

 

 

そう呟くエボルは足元で踏まれているフリーザを蹴飛ばすと、エボルテックフィニッシュで声を上げることも許さないままフリーザを蹴る。フリーザは驚いた顔のまま爆発を起こし死んでしまった。

 

その後未だ倒れている霊夢達の方を見る。以前よりも圧倒的な力に怯えている霊夢達にゆっくりと近づく。それにビクッとなる霊夢達。

 

 

 

 

『そう怯えるなよォ。悲しくなるだろう?』

 

 

 

 

愉快そうな声で笑いながら近づいてくるが、突如霊夢達の前に現れた隙間を見て足を止める。そしてまた笑う。

 

 

 

 

『おやおやァ?まさか、お前が来るとはなァ?』

 

 

 

 

「霊夢達に危害を加えるつもりなら即消すわよ」

 

 

 

 

怒りに充ちたその凄みに霊夢達は軽く萎縮する。幻想郷の賢者と呼ばれる彼女がここまで怒りを表すのは、天子が博麗神社をぶっ壊した以来になる。

 

紫は普段温厚な性格をしている。多少失礼な事を言ってしまっても笑って許してくれる。だが、そんな彼女が本気で怒りを表すのは、彼女が愛する幻想郷に危害を加えようとした時。

 

幻想郷のどこかに存在すると言われているマヨイガを拠点とし隙間を使って幻想郷の状態を把握しているらしい。そんな彼女にとってエボルは正に幻想郷によって害になる存在だった。

 

だが、

 

 

 

 

(わかんねぇな)

 

 

 

 

エボルは心の中でそう呟く。

 

エボルにとって紫は、危険人物である自分をわざわざ生かし、そしてエボルになるための必須アイテムエボルドライバーを直した張本人だ。エボルドライバーを直したことにはエボルにとって感謝することではあるが、それを使って少し力を示したぐらいで何故ここまで怒られないといけないのか、それが彼には理解できなかった。

 

それに彼女の様子を見る限り、エボルのことを知らないと見える。それはおかしい。霊夢達に知られたくないから隠している可能性はある。だが、それならここまで怒りを表すのはおかしい。エボルはこの幻想郷を壊す気などさらさらない。壊してしまえば自分が死ぬ可能性があるからだ。せっかく生き逃れたこの命をわざわざ無下にすることなど感情を知った今のエボルには出来ない。

 

 

 

 

『お前は、俺が知っている紫とは違う人物のようだな』

 

 

 

 

普段はふざけた雰囲気で周りをイラつかせることに定評のあるエボルトはこの時かなり真面目にことを考えていた。

 

そして、エボルトの呟きが聞こえたのか、紫は怪訝そうや表情をする。

 

 

 

 

 

「あなたの知っている私が何かは知らないけど、洗いざらい話してもらうわよ!」

 

 

 

 

そう言って紫が無数の弾幕を放ってくる。それは正に幻想と言っても過言ではない美しさの表れ。それをいとも容易く証言した弾幕だった。

 

 

 

 

『ちっ!』

 

 

 

 

少しばかりそれを見惚れてしまったエボルは目の前にまで弾幕が迫ってきていることに気づき、慌てる様子もなく冷静に弾幕を潰していく。

 

 

 

 

『なんという面倒くさい』

 

 

 

 

彼の口から愚痴に似たような言葉が出てくるが、そんなことに構わず弾幕の量は増えていく。流石のエボルも少しイラってしてきた。

 

エボルドライバーのレバーを勢いよく回すと蹴る体勢につく。

 

 

 

 

【エボルテックフィニッシュ!チャオ〜】

 

 

 

 

咄嗟に足に溜めたエネルギーでエボルに向かって飛んでくる弾幕を爆発させる。それに伴ってエボルの周辺を煙が充満し、その中に隠れる。

 

紫はどこから現れてもいいように警戒をする。エボルの気配は幻想郷の守護者である紫でさえも感知することが出来ない。だからこそ余計に警戒を解くことなどできなかった。

 

 

 

 

『残念だったなァ?』

 

 

 

 

だが、そんな彼女の予想を遥かに上回るかのように、エボルは紫の真後ろに現れる。そして既にレバーを回していたのか、エボルの足に強大なエネルギーが溜まっていた。

 

 

 

 

『あばよ。幻想郷の守護者様』

 

 

 

 

思わず紫は目を瞑ってしまう。だが、一向に痛みはやってこない。何があったのか確認するために目を開くと、そこにはエボルの姿がこれっぽっちも無くなっていた。

 

 

 

 

「どうなっているの?」

 

 

 

 

思わず呟いてしまう。だからこそ彼女は気づいていなかった。先程までエボルがいた場所に薄くだが、オーロラのようなものが消えようとしていたことを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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