【完結】異世界で獣人少女を虐待するだけの話   作:ネイムレス

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体調不良やコロナやらで滞っていた執筆のリハビリとして書きなぐりました。
楽しんでいただければ幸いです。


第一話『ネコミミ少女は薬品で責めろ!!』

 生れ落ちてから十数年、ある日ふと思い出した前世の記憶は曖昧だった。

 なんとなく覚えているのは、その日常が酷く簡素な物だった事だけ。何の面白味も無く、無為に生きる為に働いて家に帰って眠りにつく。そして、そのうちにこうして無事、何を手に入れるでもなく生まれ変わりを果たしてしまったと言う訳だ。

 

 ああ、何と退屈な人生だったのだろう。ああ、なんて無駄な生き方をしてしまったのだろうか。こうして二度目の人生を歩む事になったとあれば、今度は是非とも有意義に生活をしたい物である。

 

 幸か不幸か、今こうして生活している生家では金に困る事は無かった。辺境の田舎に住む貴族の跡継ぎとして義務やら教育やらには縛られるが、そんな事は持って生まれた幸運の代価としては些細な物だろう。

 その上、こうして生きる世界は何とも刺激的で未知の物に溢れている。特に、前世では無かった魔法と言うものの存在と、多種にわたる豊富な人種には興奮が冷めやらないと言う物だ。

 

 そう、今こうして生きている世界は俗に言う剣と魔法の世界。ファンタジー色丸出しの異世界転生を果たしていたのだ。そうして生き続けている内に、ふと前世の事を思い出して自分が転生している事に気が付いたのである。十数年を無自覚で過ごしてしまった事は悔まれるが、そんな事を考えるよりも先の事を考えるべきだろう。

 なんと言っても、今の人生には余裕と言う物があるのだから。転生特典なんて物があるのならば、きっとこれこそがそう言う物なのであろう。

 

 

 金にも困らず、人生設計もそれなりに有意義であるとなれば、次に考えるのはいかにして楽しんで生きるかという事だろう。そう、娯楽である。

 それとなく本や両親との会話で調べた所、この世界にはカードや盤上遊戯以外の遊び道具はあまり発達してはいないらしい。いっそのこと自分で色々と作ってしまおうかとも思ったが、漫画や小説のようには早々上手くは行かない物だ。現物を知っているからと言って、その作り方まで知っているとは限らない。そもそも前世の記憶は大分曖昧なのだから、当てにしたくとも信じ切るのは難しいのだ。

 

 とにかく、無い物には期待も出来ない頼れない。だったら、自分で作り出すしかないだろう。異世界でしか出来ない、豊富な資金を活かせる、退屈しのぎを考え付かねばなるまい。

 

 そうして一晩考え抜いた末に、やって来たのは奴隷が売り買いされる奴隷市場であった。異世界の職業斡旋所にして、都合の良い人材を探すのならばここであろう。前世では多分お世話になった事はない筈だ。なんせ記憶があいまいなのだから、間違いはない。

 

 お世辞にも良い環境とは言えない薄暗い地下室へと案内され、鉄格子が立ち並ぶすえた匂いのする空間へと通された。先導をしてくれる奴隷商人は恰幅の良い男で、こちらの家名と本日の予算を伝えたら妙に腰が低くなって揉み手しながら案内してくれている。やはり、もつべき物は親の七光りと豊富な財力だろう。

 

 さて、一晩も寝ながら考えた末に、何故こんな所に居るのかを説明しよう。飾らずに一言で言えば、財力にあかせて奴隷を買いに来たのである。もっと正確に言えば、親に頼み込んで娯楽の為に使う奴隷を飼い漁りに来たのだ。

 この世界では奴隷売買は合法である。それ所か、債務を負った者や自身の能力を売りたい者への駆け込み寺とも言える施設でもあるのだ。最初に職業斡旋所と表現したのはこの為である。

 

 人間を金で買い漁る事に罪悪感は無いのかと問われれば、そんな物は犬に食わせてしまえと言わざるを得ない。なんと言ってもここは元の世界とは違う、法も違えば倫理も違うまったく理の異なる世界なのだから。利用できるものは何でも利用しろというのが、今世での父に当たる人物からの教えである。つまりは、パパと言う事だ。

 

 そしてそんなパパ上にお願いをして、情操教育と社会経験の一環と称して臨時のお小遣いをせしめた。これで本日は、欲望のままに趣味に走ったお買い物をさせてもらおう。

 そしてこの奴隷市場で狙う得物は、前の世界では存在しないファンタジーならではの人種。人と近しい姿でありながら、決定的に違う特徴を持って生まれる正に異世界の証明の様な存在。

 そう、それは亜人種。その中でもとりわけ狙っているのは獣人である。

 

 案内してくれている奴隷商人の言う所では、亜人種は労働力としてとても重宝されているらしい。一番繁栄している人間種よりも数では劣るとはいえ、強靭な肉体を持ち運動能力も獣の如く高いともなればそれも納得できよう。

 なによりも、本で調べた限りではその容姿は、動物的特徴を取り入れつつも可憐であることが多いとか。これはもう、欲望をぶつけるには最適過ぎて他にはない。買わずばいられんと言う物だろう。

 

 案内役のセールストークを聞き流しつつ、鉄格子の合間を進みとある牢獄の前までたどり着く。

 最初に伝えた購入希望の奴隷の特徴は三つ。一つ目は債務返済額が大きい奴隷である事。二つは目は亜人種である事。そして、最後は性別を問わず見目が美しい事だ。

 辿り着いた牢獄にははたして、その三つの条件を満たした獣人の奴隷が囚われていた。

 

 それは、一見すると人と変わりない姿の、ボロを纏わされた一人の女の子。しかして、肩口で切りそろえられたショートカットの黒髪の上には、まごう事なき猫の耳が存在している。毛色は頭髪に合わせた黒色で、よく見れば手足にもうっすらと同じ色の体毛がまるで衣裳の様に体表を覆っていた。

 そして、ボロの貫頭衣の尻から垂れさがる長い尻尾が、本人の気持ちを表すかのようにくるりと足の間に隠れてしまっている。奴隷商人の話では両親の借金の形として強引に連れて来られたと言う事なので、言わば周りの全てが恐怖の対象なのであろう。よく見れば頭の上のネコミミも伏せっている。年の頃は同年代の様なので、怯えるなと言う方が土台無理な話である。

 

 五段階のケモ度で言えば、それ程高くはない人に近しいレベルの二と言った所だろうか。特にケモナー気質があると言う訳でも無いので、むしろこの世界の亜人種がマニアックでは無い事に安堵出来た。そうそう、こういうので良いんだよこう言うので。

 ああ、これは素晴らしいネコミミ少女ではないだろうか。いや、間違いない。

 

 面通しからの商談は滞りなく進んだ。はっきり言えば、一目で彼女が気に行ってしまったからだ。債務の肩代わりをすると言う事で否応なしに恩を売れるわけだし、見た目も注文通りに亜人種な上に麗しいと来て好みに的中している。先程の三つの条件を全て網羅した、自身の欲望をぶつけるにはこれ以上ない逸材だろう。予算ギリギリではあったが、衝動こそが目的なので構う事は無い。

 とんとん拍子に商談をまとめて金を払い、こうしてネコミミの少女は貴族の子供の所有物となったのだった。

 

 

 ククク……、ふっふっふっふっ……、ハーッハッハッハッ!! 思わず三段笑いをしたくなる程に、今の気分は喜びと興奮が複雑に絡まり合って最高潮である。何故ならば、今の我が家には心の底から欲しかったお気に入りが存在しているのだから。

 

 そしてそのお気に入りは今、自室でふんぞり返る我が身の前でおずおずと服の裾を握って不安げに立ち尽くしている。帰りの馬車の中でもずっと怯えた様子を隠さず、今もなおその表情は曇り瞳には強い恐怖の色が浮かぶ。そりゃあ、大金だして買われた上に何の説明も無くこんな辺鄙な所まで連れて来られたら不安にもなるだろう。うちのお屋敷は歴史だけはあるので、ボロボロでも風格がある様に見えるから尚のことだ。

 だが、怯える姿も嗜虐心を刺激してくれるのでまたオツな物である。

 

 さて、いつまでも観察していたい気分ではあるが、そろそろお楽しみの時間と行こうではないか。

 いい加減我慢の限界に達したので、怯え続けるネコミミ少女の手を引いて大浴場の脱衣所へと連れ出す。そして、主従関係を結んでから最初の命令として、纏っている衣服を全て脱ぐように命令した。

 

 それを聞いた時の少女の表情は、最初は恐怖から無。次第に驚愕。そして最後には羞恥で真っ赤に染まった。肌を晒すのが恥ずかしいのは分かるが、今の彼女には拒否権は無い。

 そしてそれを彼女の方も自覚しており、屈辱に顔を歪めながらも命令に従い纏っていたボロの貫頭衣を脱ぎ去る。衣服の下から現れるむうっすらと朱に染まる肌と、手足と同じ様に体毛が模様の様に要所を覆うコントラストに思わずほうと息が漏れた。乳房や下腹部を覆う毛並みの艶やかさ等、生物としての造形美を感じずにはいられない。

 なんと言うか、大事な所が隠されてはいるのだが、下手に全裸で居るよりもむしろ煽情的である。

 

 だが見惚れている場合ではない。ずっと眺めて居たい衝動をかなぐり捨てて、今度は浴室へと手を引いて連れ出した。向こうの準備が終わるのを待つ間に、こちらも既に準備は万端だ。濡れても良い様に服の裾や袖をまくり上げ、靴もタイツも脱いで素足になっている。

 猫娘を連れてきた浴槽は我が家自慢の大浴場であり、今は広々とした湯船にたっぷりとお湯が張られて湯気を立ち昇らせていた。この広さの湯舟を井戸水で一杯にしようとすれば重労働であるが、この屋敷には魔法を使った給湯器が備わっているのでスイッチ一つで何時でも熱々である。

 そして、洗い場にも温水の出るシャワーが据え付けてあるので、まずは猫娘を銭湯よろしく鏡が並ぶ洗い場の一つに椅子を置いて座らせた。

 

 肝心な猫娘の様子はというと、怖さ半分好奇心半分と言った様子でキョロキョロと室内の様子をうかがっている。ククク……、今から自分がどんな目に合うかも知らずに呑気な事よ。逸る気持ちを押さえつつ、まずは手桶の中に魔法の給湯器から熱々のお湯を流し込んだ。

 突然室内に響いた水音に、猫娘の体が風呂椅子の上でビクンと跳ねあがる。今更気が付いてももう遅い、熱湯の中に更に冷水を混ぜてぬるま湯を作り出し、まずはじっくりと頭から掛けてやった。

 

 途端に、ふぎゃあと猫らしい悲鳴が浴室内に反響した。ついでに暴れるかと思ったが、彼女はきつく目を瞑って耳を伏せさせ、尻尾を足の間に丸めてプルプルと震えるばかりである。これはなんとも好都合。これ幸いとばかりに二度三度と掛け湯を敢行し、ぬるま湯による水攻めで全身をしっとりと濡らしてやる。

 それから取り出だすのは、在野の錬金術師が売り込んで来た曰く付きの薬品。何でもどこからともなく現れた異邦人から作り方が伝わったと言う、穢れを浄化しかぐわしき香りまでを付与する上にお肌のみずみずしさを保持する魔性の薬品なのだ。頭髪はもちろんのこと、身体にも使えて経済的にも安心です。

 石鹸なんて影も形も無かったのに突如として流行したらしいが、これ広めたの絶対ほかの転生者だろ。

 

 薬品の入った瓶を傾けて掌に零し、それを両手で良く揉んでから猫娘の頭に撫でつける。耳の中に入らないように注意しつつ、わしゃわしゃと指を動かして薬品を泡立てた。水攻めの次は泡攻め。頭から身体にも順次泡塗れにしてやり、へちまっぽい乾燥繊維を垢すりスポンジにして柔肌に薬品を馴染ませるのだ。

 

 わしゃわしゃわしゃと暫し背中を擦る音だけが続く。だがいつまでも背中がある訳では無く、薬品を塗り付ける作業は次第に二の腕や太腿へと移ってゆく。片手を伸ばさせて肩口から指の先までを泡にまみれさせ、次いで掌から脇の下までをつつーっとなぞる。これには流石に、背中とは違って声が漏れ出す。もう片方の手を洗う時には、押し殺した声と共にびくっびくっと全身が耐えるように引き攣った。

 そうかくすぐったいのか、よしそれならば……我慢だ。猫娘悶絶するべし、慈悲は無い。

 

 これはこれで面白いのだが、こんなにおっかなびっくりと一々反応されてしまうとこちらも疲れてしまう。そこで一つの提案を持ちかける事にした。体の前は自分でやるか、それとも最後までされるがままの方が良いかを選ばせたのだ。

 ネコミミ娘、これには逡巡も無く自分でやる事を選択。もっと濡れる事や薬品に忌避感を出して渋るかとも思ったが、やはり羞恥心と言う物はそれ程に耐えがたい物なのだろう。

 

 そうこうあって全身が見事泡塗れになってしまえば、その後する事は当然洗い流すと言う作業になるだろう。先程は手桶を使ったが、今回は温度を調節したシャワーを使う事にする。

 耳に水が入らない様に両手で押さえさせてから、ひと思いとばかりに頭から一気に泡を流して行く。ふにゃああああと情けない震えた声が響くが、そんな物は無視してぬるま湯を浴びせてやる。頭髪や体にこびりつく泡も指先で梳きながら、丁寧に丁寧に水攻めを楽しみ加虐の喜びに打ち震えるのだ。

 

 身体に付いた薬品の泡をすっかりと落とし終わった後は、並々と湯を張る浴槽に浸かるように命じる。水を掛けられるだけでも悲鳴を上げる猫娘は当然全身を湯に浸けるのを嫌がったが、そこはもちろん主従契約を盾にして強制させた。

 肩までじっくりと身体を沈ませて、百数えるまで出ない様に厳命する。しかして彼女は算術の類は得意では無いらしく、せいぜい二十までしか数えられないと申し出たので代わりにこちらで数える事とした。無論、おもいっきり間延びした数え方で、一から百までじっくりと。

 その間中、湯船に口元まで静まりブクブクと泡を立てつつこちらを恨めしげに見て来る猫娘の視線は、実に嗜虐心を満たし甘美なまでの愉悦を与えてくれたのだった。

 

 体を存分に温め終わったら、湯冷めしてしまう前に水気を切らせてバスタオルで身体を拭いてやる。猫らしくブルブルブルっと全身を震わせるのかと期待したが、室内が水浸しになるので屋内ではやらないと教えてもらった。屋外ではするんだなと、ちょっとだけ期待が膨らむ。

 多少猫娘がのぼせた様子だったが、歩けなくなる程ではないので問題は無い。その代り水分をしっかりと取らせて、共同作業で髪と体毛から水気を取り払うのに苦心した。

 魔法の力で温風の出るドライヤーっぽい物を使い、頭髪の生え際に風を当ててやると驚きこそしなかったが顔を顰める。せっかく魔法式のドライヤーでうるさい音もしないというのに、不自然な温風はお気に召さないご様子だ。まあ、それでも頭髪はしっかり乾かさせてもらうのだが。

 

 背中と頭はこちらでやるが、前と尻尾は彼女自身が拭くと譲らなかった。よかろう、その代りネコミミは穴の中まで丁寧に拭ってやろうではないか。そう思いつつ実行すると、彼女の口からひにゃあああっと三度目の悲鳴が上がる。やったぜ。

 

 黙々と作業する事四半時。苦労の甲斐もあって彼女の体毛はフワフワとなり、頭髪もまた艶めいて柔らかくなっていた。そこで、続いて取り出したのは毛足の細かいヘアブラシ。今度はこれを使って毛並みを整える作業が始まる。

 作業的には何の事は無い、毛の流れに沿ってブラシを滑らせて撫でつけて行くと言うだけ。しかし、そこで一つの失敗をしていた事に気が付く。なんと言うかもう、抜け毛がすんごい。何処にこんなに収まっていたのと言う位に、こんもりとしたフワフワの抜け毛が脱衣場の床に溜まって行くのだ。次からは先にブラッシングをしてからでないと、そこらじゅうが毛だらけになってしまうだろう。

 猫娘もこれには深く俯いて、恥ずかしそうに頬を染めていた。その様子が眼福すぎて、思わず心の中でガッツポーズ。

 

 人と獣の違いは衣服を纏う事。いつまでも裸で居させて風邪でも引かれると面倒なので、サクサクと服を着させることにする。勿論元々着ていたボロをそのまま纏わせるなどという事はしない。奴隷の見た目が悪ければその主人の品位が疑われてしまうのだ。

 そこで用意させたのは、古き良き伝統のクラシックメイド服。裾の長い丈夫な生地のエプロンドレスに、縁にヒダヒダが付いたモブキャップと実に古風である。

 パッパの雇っている執事率いる精鋭のメイド軍団のお古を譲ってもらったのだが、まさかこの短時間に寸法まで手直しして渡して来るとは流石。尻尾用の穴までしっかり付いているのが心憎い仕事である。全員ミニスカなのは伊達では無いな。

 因みにこのメイド達は、普段は主人達の目に付かない様に陰に潜む様にお仕事をしている。決して主人とその家族に不快感を与えないようにとの配慮なのだとか。だからまともに姿を見られるのは、食事の配膳や着替えの手伝いの時ぐらいである。忍者かな?

 

 与えられた衣服を身に着けた猫娘は、恐らく初めて着るだろうメイド服に目を輝かせていた。全身を見たいのでその場でくるりとターンさせると、ふわふわになった尻尾と一緒に帽子の後ろに付けられた調節用のリボンがふんわりと流れる。ドレスのスカートもふわっと広がって、実に可憐で美しく眼福である。改めて並ぶとこちらより背が高いのもモデル向きで、これは着せ替えが捗ると言う物だろう。

 本人の方は奴隷の身分で上等な服を給われた事を喜んでいたが、理由はこちらの品格の為だとぴしゃりと言いつけてやった。節約の為にリサイクル品を渡したと言うのに、それで喜ぶとは安上がりな事である。

 なによりも、勘違いしてはいけない。喜ぶのはあくまでもこちらであり、所有物として虐げられる彼女ではないのだから。

 

 

 さて、奴隷生活の汚れも落とし、身なりも多少は見られるようにした。次は腹ごしらえをするべきだろう。お出かけもしたし身体も動かしたので、お腹がとってもペコちゃんなのである。

 そんな訳で見えない使用人さん達にお願いして、本日は自室にお食事を用意していただいた。アンティークな調度品に囲まれた部屋に、香しい香りと湯気が立ち上り食欲を刺激する。

 料理は同じテーブルに二人分並んではいたが、その内容には明らかな差異があった。片方は食堂ではないのでコース料理とはいかないが、具の多いスープとふっくらと焼かれたバターロールが二つにメインの肉料理と副菜が幾つか並べてある。そしてその向かい側には、具の少ないスープと低コストだけが売りみたいな黒くて堅そうなパンだった。

 格差社会はここに在り。主人と奴隷で同じ物が食えると思うなよと見せ付ける様なこのラインナップに、思わず口角が上がるのを自覚してしまう。

 

 では食事にしよう。硬直する猫娘を促して、そそくさと先に席に着いてしまう。そして、徐に黒パンに手を伸ばして、水分が無さ過ぎでカチカチになっているそれを気合を入れて引きちぎった。少し酸味がある癖の強い味だが、スープに浸してふやかして食べると意外ともったりと腹に溜まる。もしもスープに具が入っていたら、腹が膨れて食べきれなかったかもしれないのでちょうど良い。

 何より値段が安いと言うのが良いではないか。お小遣いも無限ではないので、奴隷の食事代は切り詰めるに限る。自分の為に用意された食事を食べさせれば無料であるし、味が良くて腹さえ満たせればこちらは文句など何もない。

 

 尚も困惑気味に硬直する猫娘には、強めの口調で豪華な方の食事を食べるように命令する。そして、自身が生まれてより学ばされ続けて来た、窮屈なテーブルマナーを教え込みながら食べさせるのだと説明してやった。

 まったく、食事というのはなんと言うか自由で、救われていなくちゃいけないと言うのに、貴族の食事はマナーだなんだと肩が凝る。そんな物を教えられるのはさぞや苦痛に違いあるまい。ククク……、せいぜい苦しんで教養と言う名の毒を浴び続けるが良い。こちらは見ている前で、自由気ままに貪らせてもらうがな。

 

 パンは一口大にちぎって食べたり、カトラリーは持ち方一つにも注文が付く。席に着席するだけでも、姿勢やらナプキンの畳み方やら向きやらと煩雑至極。堅苦しい教えに苦労しつつも、猫娘は従順に命令に従って食事をもくもくと口へ運んでいた。結構結構、これからは毎日この食事で精神的に責めてやろう。そのうち、フルコース料理の面倒くささに泣きを入れる所も見てやろうではないか。

 食事の時間すらも、安らげることは無いと覚悟してもらおう。こちとら楽しむ為なので、一切の容赦はせん。

 自由な食事と堅苦しい食事、同時に終えると二人合わせて大きくため息を吐く。片方は自由を満喫した為の恍惚であり、もう片方は窮屈さから解放された事への安堵だろう。その証拠に猫娘の頬は、幸せそうに緩んでいるので間違いない。

 

 なんやかんやで日も暮れれば、遊びの時間も終わって就寝の時間となる。

 眠る時の事までは考えていなかったので、その日の夜は自室のベッドで一緒に寝る事にした。奴隷の為にわざわざ個室を用意してもらえると思ったら大間違いなのだ。一応寝具は馬鹿みたいに広い天蓋付きのベッドなので、三人ぐらいまでは余裕で眠れるだろう。二人ならば余裕のよっちゃんである。

 一緒に寝ると言った時は神妙な顔をして服を脱いでいたが、用意しておいた寝間着を渡してさっさと就寝する様に提案すると複雑そうな顔に変わった。

寝る時は全裸派だったのだろうか、それならば我慢をしてもらうほかない。

 まったく、ただ寝るだけだと言うのに、赤くなったり不機嫌になったりと忙しい物だ。睡眠だって食事程ではないにしろ、自由で開放されたものであるべきだと言うのに。

 おやすみなさいと言い合って、楽しかった一日はこうして終わりを迎えるのだった。

 

 

 目を閉じた暗闇の中で、微睡みつつも浮かんでくるのは無論今日の思い出の反芻だ。

 ああ、なんと言う充実した一日だったのだろうか。奴隷を手に入れて弄ぶと言う事を思いついて、我ながら本当に良い考えだったと思う。

 明日以降はどんな事をして虐待してやろうか。文字や計算を教え込んで頭を疲弊させてやったり、メイド見習いとして肉体労働に従事させるのも良いかもしれない。心も体も疲れ切ったら、また手ずから風呂場で水攻め薬品攻めにするのも良いだろう。羞恥と恐怖で心の奥底まで支配してくれるわ。

 これからの展望を考えるとワクワクして堪らない。取り合えず今日の所は休んで、また明日からの虐待生活を楽しもうではないか。

 

 奴隷虐めの道はまだまだ始まったばかり。異世界での虐待を楽しむのはこれからだ!

 




一応連載物として書いてはいますが続きは未定です。
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