孤独な神は薄荷色の夢を見る   作:投稿参謀

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『怪獣』の眷属は産声を上げる

 辛くも新型の月人を撃破したフォスたち。

 だが六本腕の月人はなんと粉々に吹き飛ばされてなお、再生を果たした。強面の方は再生しなかったのがせめてもの救いか。

 そして今、宝石たちは分裂した月人の対処に追われていた。

 

「それで、こうなったっと」

「うん」

 

 ルチルに欠けた顔を治してもらったフォスは、彼が手に持つ白くてフワフワでモコモコでちっこい生き物を見て頷いた。

 舌を出し、必死に短い手足をバタバタと動かす姿が、何とも愛らしい。

 

 驚くなかれ、これが粉々から復活してきた、あの六本腕の月人である。その姿は宝石たちが知らない『犬』という生き物に酷似していたが、目が三つあり普通の生き物ではないようだ。

 

「…………」

「なんです?」

 

 だがフォスが訝し気に見るのは、月人ではなくルチルの方だ。

 

 

「いや、いつものルチルならここで解剖の一つでもしてるかなーって」

「私だってそれくらいの分別は……」

 

 思いっきり眼が泳いだ。

 

「だ、ダイヤを修復します。あなたは残りを集めなさい!」

 

 焦った様子のルチルは、フォスにフワモコ月人を投げつけ強引に話しを打ち切った。

 フォスもそれ以上深掘りする気はなく、フワモコ月人の捜索に戻った。

 

 そう、再生した月人はこれ一体ではない。

 アレキの熱線で爆散した欠片の一つ一つが再生し、学校中を駆け回っていた。

 

「ベニト、そっちいったぞ!」

「南西に二体! 南東にも二体!!」

「ああ、こんなとこにも!」

 

 待機が解除されて戻ってきた宝石たちは、総出で月人を追い回していた。いつもとは逆の光景である。

 

「…………」

 

 さてルチルはと言うと、フォスが行ってしまったのを確認してから、意識を失っているダイヤを一瞥し、それから棚の中にしまわれた箱の一つを慎重に開けた。

 

 箱の中にあった物。

 それは鈍い銀色に輝くやや歪んだ形の球体。……おそらくは何かの卵だった。

 

「まさか、フォスの欠片を埋め込んだ宝石がこんなになるなんて……」

 

 朝、箱を開けてみれば、なりそこない宝石が融合したのか、一つが他を吸収したのか、箱の中の全てのなりそこないが消え、代わりにこの卵があった。

 割って調べようにも、ハンマーで叩こうがノミを当てようが、硬くてビクともしない。

 頭を抱えたくなる案件を、ルチルはいったん棚の奥にしまうことで意識から外し、それからダイヤの修復に戻った。

 

 ……ルチルが目を離した瞬間、卵はモゾモゾと動いた。

 

 それからしばらくして日も暮れてきた頃、ようやくフワモコ月人の騒動は集束に向かっていた。

 あちこちに散っていたフワモコ月人の扱いは難を極めた。なにせ一か所に集めるとまた再合体する可能性がある。

 しかしそのまま放置と言うワケにもいかず、仕方なしに一体ずつ別々の入れ物にいれることになった。

 そのために籠やら器やらかき集めている最中に、やっと金剛先生が起きてきたのだが……その場にどういうワケか月人たちが集まってきて合体を果たした。

 すわ、再戦か、と思われたのだが……。

 

「あーフッワフワだわ」

「すごいわー、これー」

 

 何故だか分からないが、六本腕月人は先生に非常に懐いており、先生が「お手」「おすわり」と言った宝石たちの知らない呪文を言えば立ちどころに大人しくなった。

 そうなれば、もともと喉元過ぎれば熱さを忘れるたちの宝石たちはこの何だかフワフワした物を放っておくはずがなかった。

 

「あー……癒される」

 

 背中に抱き着く者、長い尻尾に巻かれる者、この前人未到のモコモコを皆楽しんでいた。

 金剛先生も、尻尾に巻かれてウツラウツラしていた。

 

「…………」

 

 それを見ながら、フォスは苦笑していた。

 さすがにあれだけの戦いを繰り広げた後で、呑気にフワフワする気にはなれない……いや、ちょっとしたいが。

 

「フォス、ちょっと」

「アレキ?」

 

 月人を見ると理性を失うか気絶するかしてしまうアレキサンドライトは部屋の外からチラチラとこちらを伺い、手招きをしていた。

 

「起きたんだ。しばらく動けないって聞いたけど」

「ええ。何とかね」

 

 体内のエネルギーを全て熱線として撃ち出してしまった彼は、まだちょっとフラフラしている。

 だが頭を振って意識をはっきりさせた。

 

「フォス、あんたと話しがしたかったの。……あの月人について」

 

 アレキは、顎で月人のいる部屋の方を指した。

 

「あの、六本腕?」

「正確には、あいつと強面。その目的についてよ。……今回の月人は、明らかに今までと違う」

「確かに……」

 

 強さも、外見も、いつもの雑とは桁が違う。

 だがアレキは首を横に振った。

 

「見た目や能力の話じゃないわ。……あいつらはね、役割分担してた」

「役割分担?」

「そういう例が今までなかったワケじゃない。三器同時に現れて、一器が霧散したら残りが逃げて……宝石を誘い込むとかね。でもあんな風に個体単位で役割がはっきりして……」

「あの、アレキちゃん? どうかこの憐れな硬度三半にも分かるように説明してくれませんか?」

 

 話についていけないフォスがオズオズと手を上げると、アレキは仕方ない、と息を吐いた。

 

「……まず、あの六本腕。あいつの役割は『目立つこと』よ」

「め、目立つこと?」

「なるほどな」

 

 声がして振り向けば、ボルツが立っていた。

 

「ボルツ?」

「あの巨体、それに戦闘力で暴れ回れば、嫌でも目に付く。事実、僕はあいつにかかり切りになった」

「そ。そうやって宝石たちを、あるいは金剛先生を引き付けるのが、あいつの役割」

 

 ボルツの言葉にアレキは一つ頷いて続ける。

 

「そして六本腕にみんなの目が集まってる間に、()()()()を徹底的にマークし、あわよくば砕くこと。それが強面の役目よ。六本腕に複雑な作戦ができるとは思えないし、フォロー役も兼ねてたのかもね」

「ある宝石って?」

「ここまで言って分からないか?」

 

 ボルツが呆れ果てたような顔でフォスを見ていた。アレキも鋭い目つきで薄荷色を睨む。

 

「え……僕?」

「当たり前だ。あの強面は常にお前を狙っていた。それも槍でも弓でもなく徒手格闘でな」

 

 思い起こせば、強面はボルツに蹴られたあと真っ直ぐにフォスを追ってきた。

 六本腕の分裂体に紛れてボルツを不意打ちすることだって可能だったはずなのにだ。

 

「……そっか、それに気付いてたからボルツは、途中でアイツの相手をしてくれたんだ」

「もっとも、結局は仕留めそこなったがな」

 

 悔し気に、ボルツは目をつぶった。

 もっともダイヤが砕かれかけたあの場合は仕方ないと、フォスも理解していた。アレキもそうだろう。

 

「なんにせよ、今回の月人の狙いは明らか……アンタよ、フォス」

「なんでまた……」

 

 と、言いかけてフォスの頭にクロ……怪獣王ゴジラのことが過った。

 まさか、クロと自分の関係に、月人が気付いている?

 

「心当たりはある、という面だな」

「い、いや、その……」

「……言いたくないなら、いいわ。でも忘れないで。きっとまた、月人はアンタのことを狙ってくる」

 

 静かだが真剣な二人の声に、フォスが自分の手に視線を落とす。

 二人の推測が正しいなら……それなら、ここにいると皆を巻き込むのではないか。自分のせいで、皆まで危険な目に遭うのではないか。

 と、アレキがフォスの腕を叩いた。

 

「そんな顔しないの! どのみち、月人はアタシたちをさらいに来るわ」

「それにお前が囮になってくれるなら、逆にやりやすい。せいぜい、月人を引き付けてくれ」

「月人ホイホイ、ってトコね!」

「なんかヤダなそれ! ……二人とも、ありがとう」

 

 ボルツとアレキの言葉に、フォスは我知らず微笑んでいたのだった。

 

  *  *  *

 

 それからいくらか経って、フワフワを堪能した宝石たちはその場で団子になって眠っていた。

 床に胡坐をかいた金剛先生が頭を撫でると、六本腕の月人はワン、と小さく鳴いた。

 

「…………シロ」

「お知り合いなんですか、先生?」

 

 だが声にハッと視線を上げれば、フォスが立っていた。

 

「……いや、違う」

「そうですか」

「…………」

「…………」

 

 なんとなしに気まずい沈黙が流れる。

 金剛先生は、やっぱり嘘が下手だった。

 

「気に、なるのか?」

「ならない、と言えば嘘になりますけど」

 

 フォスは困ったように微笑んだ。

 

「僕だって、クロのことを秘密にしてもらってますし、あんまり追及するのは……あ、そう言えばクロとシロって、なんか似てますね!」

「ああ……かもな」

 

 フォスはあっけらかんとしているのに、金剛先生は何処か居心地が悪げだった。

 そんな彼の様子を感じ取ったのかシロが頭を擦り付ける。

 

「シロは先生のこと、大好きみたいですね」

「ああ。そうだな」

 

 その言葉に、金剛先生はようやく微笑んだ。

 

「フォス、ボルツと組んでみて、どうだった?」

「どうもこうも学ぶことばかりで、調子に乗っちゃいけないと身に沁みました。やっぱり最強ってだけはありますね。……もっとも、ダイヤと仲良くするのだけは苦手なようでしたが」

「素直でないのが、ボルツの困ったところだ。それも今回のことで少し改善してくれるとよいのだが」

 

 笑ってみせるフォスに、金剛先生も苦笑いする。

 

「きっと大丈夫ですよ。……そうだ、いっそ他の皆にもボルツと一度組んでもらったらどうでしょう? いい刺激になるかも」

「悪くはないが、ボルツへの負担が大きすぎる」

「う~ん、駄目か~。いい案だと思ったんだけどな~」

 

 と、そこへ一匹のシロの分裂体が何処からか駆けてくると、腕の一本の先端……ずっと欠けていた手首から先にくっつき、手になった。

 するとシロは嬉しそうに目を細めた。

 

「……シロはなんと?」

「ああ、もう満足したそうだ……」

 

 ゆっくりと、シロは空気に溶けるように霧散していったのだった。完全に消える寸前、その姿が優し気な動物……犬そのものの姿になったのを、フォスは見た。

 しばらくの間、金剛先生は噛み締めるように沈黙していたが、やがて立ち上がった。

 

「……さて、皆を部屋に運ばねば。フォス、手伝ってくれ」

「はーい……!」

 

 その時、フォスの耳に微かに声が聞こえた。

 聞き慣れた、しかできれば聞きたくない種類の声……悲鳴だ。

 その声の主も、聞き間違えるはずのない相手だった。

 

「シンシャ!!」

 

  *  *  *

 

 時間はいくらか遡る。

 日も暮れた頃、学校に訪れる者がいた。

 

 毒液を揺らしたシンシャである。

 

 その手には靴を一足持ち、傍らには白くて丸くてフワフワしたもの……シロの分裂体を引き連れていた。

 なんだかソワソワしつつ、角を曲がるごとに辺りに宝石の影がないことにホッと息を吐く。

 フォスに対しては結構ズケズケ言う彼だが、やはり学校に来ること自体が慣れていないようだ。

 

「だれか、いないのか?」

 

 夜の見回りの最中、脱ぎ捨てられた靴を見つけた彼は、それがフォスの物だと見抜き、しょうがない奴だ、仕方がないから、と自分に言い聞かせながら届けにやってきたのだ。

 ついでに、途中で見つけた変な生き物?も連れてきた。

 だが、今はほぼ全員がその変な生き物ことシロ本体の所に集まっているなど、彼には知る由もない。

 

「いないのかー、おーい……」

 

 蚊の鳴くような声で石を呼ぶが、応える者はいない。

 やがて、ここなら誰かいるだろうと、医務室にやってきたが、生憎とルチルは寝落ちし、修復中のダイヤも意識を失っていた。

 月人と戦闘があったのだろうか。

 

「……起こすのも、悪いか」

 

 いつの間にか白いの(シロ)もいないし、靴だけおいて戻ろう。……自分はここに、いない方がいい。

 そう思った時、ガタガタと音がした。

 

 見れば、棚に置かれた箱の一つが揺れている。あの白いのが、入り込んだのか。

 さすがに放っておくのもどうかと思い、靴を置いて箱を手に取る。

 そして蓋を取った瞬間……。

 

「う、うわあああ!」

 

 箱の中から飛び出してきた影が、シンシャの顔に張り付いた。

 なんだかバタバタと何かで叩かれているような感触もある。

 

「シンシャ!」

 

 そこに聞こえてきたのは、シンシャからすれば聞き慣れた硬度三半の声である。

 

「な、なんだこ、れ!?」

 

 顔からその何かが離れた。フォスが引っぺがしてくれたらしい。

 

「シンシャ、これはいったい……」

「分からない……その箱から出てきたんだ」

 

 フォスが掴んでいるそれは、一見すると翼のある生き物に見えた。

 細長い胴体に足と短い腕が一対ずつあり、長い首と尻尾、そして複数対の目がある。背中から生えた、体よりも大きな翼が目を引く。

 だが翼を広げてもフォスの顔を覆う程度の大きさしかなく、体の色は鈍い銀色だった

 なにより、背中には木の葉のような形の小さな背びれが三列並んでいた。

 こんな生き物は見た事もない。

 バタバタしていたそれはフォスと目が合うや大人しくなり、嬉しそうに喉を鳴らす。

 

「え、あれ? この感覚は……」

 

 フォスはフォスで、クロやウェントリコススから感じるような思念波を感じ取っていた。だが、二人からのそれに比べると大分弱く、はっきりとしない。

 

「フォス?」

「シンシャ。多分、この生き物は僕の同種……いや違う、そこまで近くはない。でもなんていうか嫌な感じはしない」

 

 宝石とアドミラビリスのような、近くて遠い関係のようにフォスには思えた。

 

(クロ、クロ……この生き物が何かわかる?)

 

 思念で聞けば、知らぬ、と答えが返ってきた。

 その思念に反応するかのように、生き物はフォスの手を飛び出して翼をパタパタと動かした。

 するとその身体が宙に浮き、部屋の中を飛び回る。

 

「驚いたな、飛べるのか。蝶よりも速いな」

 

 シンシャが目を丸くしていると、フォスの脳裏に何かの映像が見えた。クロの記憶だ。

 鉄でできた翼ある生き物、翼竜に跨った二人の人間が、自分(クロ)の頭上を飛んでいる。

 次に見えたのは、夜空を自在に飛ぶ、もっと大きく、力強く、素早い銀色の翼竜の姿だった。

 

「……ガルーダ」

「え、なんだって?」

「あ、いや、クロの記憶が見えたんだ。銀色の空飛ぶ生き物、なのかな? それがガルーダ」

 

 ガルーダ、と口にすると、小さな翼竜は呼ばれたと思ったのかよそ見をして、宙に漂っていたシンシャの毒液にぶつかった。

 

『あ!!』

 

 そのまま床に落ちた翼竜に駆け寄る二人だが、翼竜はプルプルと頭を振っただけで元気にキューキューと鳴いた。

 

「毒液に触れても、平気なのか……?」

 

 シンシャの声が震えている。

 自分の毒液に耐性のある生き物に、シンシャは初めて出会ったのだ。

 とにかく、毒液塗れはまずいと、硬い布を棚から出して毒液をふき取る。余談だがこの毒液は布に染み込まないため、それこそ布でかき集めるような感覚だ。

 その間、気持ちよさげに喉を鳴らす翼竜に、シンシャは少し頬が緩んでいた。

 

「少なくとも、シンシャには懐いてるみたいだね」

「みたいだ……それとお前にも」

 

 毒液を全てふき取ってもらった翼竜はフォスの足に駆け寄って頬ずりする。その仕草はさっき霧散したシロによく似ていた。

 

「フォス、何があった?」

「騒がしいですね、一体何が……!!」

 

 毒液を密閉容器に捨て、さてどうしようかと二人して困っていると、そこへ金剛先生が現れ、ルチルも起きてきた。

 だが二人とも撫でられている翼竜を目にするや目を丸くする。

 ルチルの視線が、転がった箱からこぼれた何かの破片と、フォスの身体によじ登るそれとの間をいったりきたりした。

 

「…………」

「フォス、その生き物は?」

「僕らにもさっぱり。でも多分……あ、こら髪を噛むな!」

「不思議ですねー、どこから来たんでしょうねー」

「ルチル、待ちなさい」

 

 ゆっくりと後退りするルチルを、金剛先生が呼び止めた。

 

「心当たりがあるようだな」

 

 シンシャも、責めるような目で医療担当の宝石を見た。フォスはまだ自分の髪を噛もうとする翼竜と格闘していた。

 

「正直に話しなさい」

「……はい」

 

 金剛先生の声はめっちゃ低かった。

 

 この後はフォス、シンシャ、金剛先生に囲まれて正座をするルチル、という世にも珍しい光景が繰り広げられることとなり、怒りをギリギリ抑えた金剛先生の凄まじい迫力にルチルのみならずフォスとシンシャ、そして翼竜が怯えることになった。

 

 とにもかくにも、こことは違う世界において『セルヴァム』と呼ばれるゴジラの眷属と同じ姿の、しかしそれとは違い銀色の翼を持ったフォスの分身、その名もガルーダがここに誕生した。

 だがこのガルーダは、奴隷(セルヴァム)よりは大分良い扱いをしてもらえそうだ……。

 




言ったはず、誰得でマニアックな怪獣だと……。

宝石の国97話ネタバレなしの感想
この小説ではフォスを孤独にはしない。絶対にしない。

宝石の国97話ネタバレありの感想(ネタバレOKの方のみドラッグ反転でどうぞ)
申し訳ありません博士。この小説では、あなたの言う『真に美しい合理の世界』はきっとこないし、『橋』とやらがネットで考察されている通り旧世界=人間の時代と新世界=宝石の時代の繋がりを指すなら、燃えることはなさそうです。

……ここに人間の思う合理も何も超えていく、怪獣たちがいる限り。
人間の罪も愚かさも、愛も勇気も、ゴジラたちが憶えていてくれていて、それを薄荷色の末裔に伝えたのだから。
それともこんな思いも博士にすれば愚かで傲慢なんでしょうかね?


以下、キャラ紹介

シロ
全高:5m(推定値)
体重:不明(おそらく、見た目よりは軽いと思われる)

みんな大好きフワモコ。
見上げるような巨体に筋骨隆々の六本もの腕、七つの目と長い尾を持つ異形の月人。高い戦闘力を持ち、月人の中でもおそらく個としては最強クラス。
さらに斬られても分裂し、集まれば元に戻れるという破格の能力を持つが分裂し過ぎると戦闘力のない小型の犬のような姿になってしまう。
その正体は、かつて金剛先生が飼っていた犬の魂の変異体。おそらく地球最後の一匹。
その経緯から金剛先生には非常に懐いている。

今回送り込まれてきた理由はアレキの推測の通り。厳密にはセミはフォスの欠片一つでも持って
帰れればよかったのだが、さすがにそんなのアレキにわかるはずもない。



ガルーダ
全長:30cm
翼長:60cm
体重:6.5㎏
異名:小翼竜、宝石怪鳥
備考:上記はいずれも現在のもの。

フォスの分身たる翼竜、あるいは怪鳥。
ルチルの実験の結果、フォスの欠片、なりそこないと呼ばれる非生物宝石、シンシャの毒液が混ざり合って誕生した怪獣の幼体。
体色はシンシャの毒液由来の銀色。しかしどういうワケか毒性は受け継いでおらず、フォスの腕と同様の表皮を持つため宝石が触っても平気。
生まれたてだが、すでにある程度空を飛べるあたりに怪獣の片鱗を見せている。
誕生の経緯上、フォスはもちろんシンシャにも非常に懐いている。逆にルチルは苦手。
フワモコなシロに対し、硬くてシワクチャなので宝石からの人気はイマイチ。

こことは異なる世界において、セルヴァムと呼ばれたゴジラの眷属と同様の姿をしている。
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