変身絶唱シンフォギア—悪意のAIと共に転生—   作:鏡花水月アッくん

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いや〜新社会人として色々と忙しくて書く暇がなかった上に、ついこの間まで何故かやる気を失っていました草草

お待ちしていた皆様、
マジで申し訳ありません。

コレからもこんな感じの作者ではありますが、また、ちょくちょく更新して行く予定です。

後、劇場版ゼロワンは個人的にマジで最高でした!
仮面ライダー滅亡迅雷の方は、イヤァァァァァ!の一言でした。早くバルカン&バルキリーを観たいです!





episode two

学校へ到着する前にドーナツを食べ終えていた悠星は、そそくさと自分の席に座り仮眠を取っていると、突然肩を叩かれて目を覚ますと、そこには見た目は明るいオレンジ色の髪の色に加えて鋭い吊り目によって不良っぽい雰囲気を出す少年がいた。

 

「そろそろホームルームの時間だぜ。起きとけよ、悠星」

「ん?あ、OK OK。ありがとうな、大輔」

 

彼の名前は諫崎(いさざき) 大輔(だいすけ)

悠星とは、悠星の数少ない友人の1人であり、中学3年の頃にクラスメイトであった。本来なら、響と未来以外友達を作らなかった悠星であったが、ある時クラスの中である生徒の財布が盗まれる事件が起こり、大輔はその時の犯人として他のクラスメイトどころか教師にまで、疑いの目を向けられていた。その時、犯人として疑われていた大輔を響と重ねてしまった悠星は大輔を助ける形で真犯人を突き止め、彼の疑いを晴らした。この一件から大輔は、自分を唯一助けてくれた悠星を恩義を抱き、人間嫌いでもあった悠星とは四苦八苦あったものの友人となった。

 

「おう!そういえば、今日は立花と一緒に風鳴翼の限定CD買いに行く予定じゃなかったっけ?」

「まぁーな。俺はもう聴かないけど、付き添いとして買いに行く予定だ」

「相変わらず仲がいいね。本当に付き合ってないか疑いたくなるよ」

 

2人の会話に割り込む様に第三者の声が悠星の背後から聞こえて来た。

目の前にいる大輔が、ゲェと言いたげに顔を顰める相手は1人しかいない為、悠星は少しめんどくさそうに振り向くと、そこには薄い茶色で耳が隠れ、首下まである毛先が少しくせ毛な髪が特徴な好青年…別名———爽やかイケメンがいた。

 

「別に俺は響とも、未来とも付き合ってない。確かに2人の事は親友としては好きだけど、マジでそれだけだ。何度も言っているだろ、垓斗」

「だとよ、そう言う事だ。ニッコリ優等生」

「アハハ、相変わらず辛辣だね。諌崎くんは」

 

大輔の言葉を笑って流す彼の名前は明石(あかし) 垓斗(がいと)

彼は外務省事務次官である斯波田(しばた)賢仁(まさひと)を大叔父に持ち、

専属ドクターとして正体を教えてもらった潤と異なり、

唯一悠星が仮面ライダーである事を自力で突き止めた人物である。

 

垓斗はかつて悠星が仮面ライダーアークゼロとして、初めて変身した現場に居合わせており、見た物を写真として脳内に記憶する瞬間記憶能力を持っていた事により悠星の顔を忘れる事なく、ずっと覚えていた。その後、垓斗は昔の刑事ドラマの様に足を使うアナログ型の情報収集によって、高校入学前に悠星が仮面ライダーアークゼロである事を突き止めた。この時の垓斗は、ただ悠星とアークに礼を述べたかっただけだったのだが、親しい人間以外を信じていない悠星は当然疑いの目を向けた。その為、今でも垓斗は悠星に盗聴兼発信機を取り付けさせられており、大輔と違い表向きは友人と接しているが、裏ではあまり信用されていない。

 

「だったら、その張り付いた薄ら笑いを辞めろ。鳥肌が立つくらいに気持ち悪い」

「はは、それな!」

「…お前ら……少しは遠慮しろ。それに前に言っただろ。僕の“この笑み”は1000%習慣みたいものだってことを」

 

眉間に皺を寄せる垓斗に、大輔と共に悪そうな笑みを浮かべる悠星は、仮面ライダーとしての殺伐とした異なる非日常とは比べられない穏やかな“普通の日常”に安心感を得る。アークからすれば、くだらない談笑に感じる男子高校生らしい会話を交える3人は、担任が来るまで続けたのであった。

 

時間は流れて昼休みとなり、大輔は購買部へ昼食を買いに激戦地へと駆け出しているため、屋上には垓斗と悠星……そして、アークの3人となっている。

 

「で、お前の叔父はどんな感じで俺達を貶める気なんだ?」

「相変わらず、辛辣だな。まぁ、当然言えば当然か。まさ叔父さんは、今でも二課を橋にして悠星達と同盟関係を結びたがっていたぞ。でも、今のお前達は、もう政府を見限っている事を二課に表明したお陰で、官僚達はもうアークゼロを殺す気マンマンだ。コッチは、無理ゲーだろうけど。それに穏健派も以前よりも影響力を失っているから、命令に逆らえない二課もそろそろ本腰を入れて君達をヤりに来るだろう」

『ふっ、相変わらず人類は愚かだな……』

 

タカ派の官僚達は既にウィンターローズ事件以降、速やかに悠星とアークを抹殺し、仮面ライダーの技術を独占する為に準備を進めており、いくつもの作戦を導入していたが、ことごとく破綻している。しかし、政府も政府でメンツを守る為にとうとうシンフォギアを保有する二課を対仮面ライダーへの対策として導入する事を本格的に載せようと動き出している。自分達が与えた武器を手に、自分達を抹殺しようとしている現実に対して、悠星は暗い影を堕としたかのような笑みを浮かべる。

 

「情報提供には感謝する。だが、俺はまだお前を信用しない」

「あぁ、それでいいさ。お前達に対する世間の仕打ちに比べたら如何って事はない。こんな感じで、僕個人は君達との繋がりを大切に守らせてもらうさ。なんせ、アークゼロは命の恩人だからね」

『……人間は、他者を騙し弄ぶ。そして、悪意こ「よっしゃぁぁ!購買部のおばちゃん特性ホタテ入りカツサンドデラックスデラックス買えたぜ」

……』

 

「相変わらずネーミングセンスねぇーな、あのおばちゃん」

「ソレ……毎回思うけど驚くほど人気だよね。何故なんだろう」

「おし!んじゃ、さっさと食おーぜ!」

 

アークの言葉を遮るように荒々しく屋上のドアを開けて大輔が戻って来た為、アークはすぐ様悠星のデバイスの中でいないフリをする。また、相変わらずの大輔の破天荒な行動力にアークは内心彼の事をゴリラとしてカテゴリーし、別の意味で大輔を監察対象として見ているのは余談である。いつも通り騒がしい大輔に悠星と垓斗は先程の定例報告の時の様な冷たい表情がまるで嘘の様に思えるほど暖かみを感じさせる笑みを溢す。その後、大輔をゴリラネタで、垓斗をボンボンネタで弄っていたが、逆襲として未来と響との関係を再び2人に弄られたため悠星は、逆エビ固めで撃沈させるのであった。

 

 

 

 

 

***************

 

 

「さてと、響とCDを買いに行く約束しているから行くか」

あの時(・・・)から風鳴翼の歌が怨嗟の声にしか聴こえなくなったお前が、よく立花響と一緒とは言え購入しに行けるな』

 

アークの口座から引き落として購入したVMAXを乗りながら、アークスペックmk-Ⅱと同じ機能を内臓したヘルメットから聴こえるアークの声に顔を顰める。

 

「別にいいだろ、買いに行くくらい……。もう聴く気は無いけどな、あんな歌」

『お前の抱くソレは、同族嫌悪。我々を天羽奏の敵として憎悪する風鳴翼とウィンターローズを作った政府を憎悪するお前。この憎しみの果てに待つ説論は……』

 

「人類の滅亡か?だったら、早く俺の心を悪意に染め上げることだな。お前が善意に目覚め切る前にな、相棒(バディ)

『やはり、お前は理解不能だ』

 

まるで屈しない為にワザと警告しているかの様に感じている悠星はこうしたアークとのやり取りは、響と未来、大輔と垓斗、アーレと潤とは異なる安らぎを無意識に感じ取る。

だが、そんな悠星にとって最悪のアラーム音が、彼の耳に鳴り響く。

 

ピピピピ!!

 

『如何やら、ノイズ発生の様だ』

「………分かった。さっさと殲滅しよう」

 

急いで人気のいない移動するべくハンドルを切ると、アークから更なる凶報を耳にする。

 

『悠星、緊急事態だ。ノイズの発生地点に立花響のデバイスの検知した』

「なにっ!?」

 

『加えて、監視カメラをハッキングしてみた所、親とハグレた子供と共に避難しているようだが……マズイ状況になる事が予測で出ている』

「急ぐぞ。念の為、滅にも連絡していてくれ。ヒューマギアだから、ノイズに炭化はされない」

 

了解したとアークの返事を受け取ると、人気のない場所へ移動すると懐からアークドライバーを取り出し、腰に装着する。

 

『「変身」』

 

アークライズ

オールゼロ

 

ドライバーの心臓部である「アークドライブコア」から生成した黒いヘドロの様な流体金属に悠星が身を包むと、中からアークゼロとなった悠星とアークが現れる。そして、通信衛星のコアを想起させるアークゼロの左目「ゼロフェイスビジョン」によって、響が持っているデバイスの位置情報と監視カメラなどのあらゆる映像記録媒体から導き出された最短経路で行く為に、バイクのエンジンを吹かせる。

さらに、滅への連絡を簡潔に済ませたアークは、すぐ様悠星と滅の3人で魔改造を施したVMAXをドライバーから再び生成させた流体金属で、漆黒の装甲バイクへと変身させる。音速での走行にも適度なメンテナンスを欠かせなければ、故障することがない様にアークの指示の下で滅と共に魔改造VMAXを完成させている。また、VMAXのままでは直ぐに政府に居場所を特定される為、アークゼロの流体金属を用いてアークゼロ専用バイク———マシンアークへと変身させる事で、カモフラージュしている。

マシンアークへの変身を完了させると、悠星はフルスロットルでエンジンを吹かせ、響のいる所まで急行する。

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わり、とある人気のない場所。

月が顔を出し始めた夜に、普通の日常では決して聞くことのない騒音と不思議な歌がその周辺に響き渡る。

 

その歌を奏でているのは、一人の少女……立花響。

悠星と未来の親友である彼女を囲むのは多数の特異災害“ノイズ”。

新聞や教科書、本、ネット記事など様々な媒体で一度は見たことのあるノイズそのものであった。

ナメクジ型のノイズもいれば、鳥型または牛型などと言った多くの種類がその場に、その姿を現している。そして、それぞれの姿が異なれば、必然的に攻撃方法は異なってくる。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……」

「…ぅぅ、おねぇ…ちゃん……」

 

「大丈夫!絶対大丈夫だから!」

 

オレンジ、黄色、白といった明るい配色をしているが、何処か天羽奏の纏っていた鎧———シンフォギアを連想させるソレを纏った響は、迷子になった幼い少女を抱えながらノイズから逃げ回っていた。明らかに鎧を身に纏った状態に慣れていない動きであるものの、あちこちに走り回り、時にはその場から跳躍している。だが、高く跳躍出来るほどに上がった自身の力を調節できていないのか、響は幼い少女に衝撃がいかない様に庇ってはいるが、時折壁に衝突してしまっている。

そんな響の状況を全くお構い無しと言わんばかりに襲いかかるノイズの集団は、攻める手を辞めない。

 

「う、わわわわわ!」

「きゃぁぁ!」

 

あまりの状況に頭がパンクしかかっている響は、頭上から牛型ノイズによるのしかかりをなんとか避け、少女を胸の中に抱えながら建物から再び跳躍する。仮面ライダーでもない普通の人間では、あり得ないほどの跳躍力は着地にも勿論適応されている。響が軽く十メートルはあろう建物の屋上から飛び降り、幼い少女とはいえ人1人を抱えた状態の彼女は無傷で地上へと着地する事に成功している。

 

「うそぉぉ!?」

 

改めて認識させられた現実に対して、響は驚きの声を隠せないでいる。

彼女の心には、

自分の身に起きた謎の事象による“困惑”

迫り来るノイズへの対処法への“焦り”

そして、胸の中で怯える少女を守らねばという“善意”。

 

この子にとって、今頼れるのは自分だけだから護らねばと必死に言い聞かせて己を奮い立たせる。しかし、この状況を打開する方法が思いつかず、逃げ続ける以外、今の響に出来ることはなかった。

 

だが、そんな時、響に1つの変化が訪れる。

 

それは、胸…正確に言えば、心臓の奥から何故か聴こえる歌。

その歌に耳を澄ませば澄ますほど、全身を駆け巡る“このチカラ”が高まっていくのを、何となくではあるが判る。

 

「(どうしよう、どうしよう!このままじゃ、この子まで?!)」」

 

何となくでしか、自身に宿るチカラの使い方を理解できずにいる所為で、後退するたびに死の淵へと追い込まれていく。

 

【ドードー】

【ゼツメツクロス・ショット】

 

「えぇっ?!」

 

少女を背に隠し、威嚇する様に震える拳を構えようとした直後、直ぐ近くまで迫り来ていた無数のノイズが、唐突に降り注いだ雷によって一斉に爆発四散し、暴風と共に焦げた臭いがその場に吹き荒れる。

 

あまりの状況に響は先程よりも困惑を露わにする。

ノイズはそもそも自ら炭化するが自ら爆発する訳ではない。

さらに響による攻撃によって爆発したわけでもない。

よって、導き出される答えは先程の謎の機械音。

その場にいない第三者からの攻撃によるもの。

 

この光景を、彼女は何処かで知っている。

圧倒的な力を持つ存在を彼女は、いや彼女の中で目醒めた“チカラ”が彼女に教えている。

 

ブォン!ブォン!、という激しいエンジンの音を立てながら、ソレは突然姿を現した。親友の両親が殺された事件と同じ日に起きた“あの事件”を機に、自らの姿が公に晒した事で、ソレの姿を誰もが知っている。

 

「…よかった、今度は間に合えた………はぁーまったく、がむしゃらに逃げやがって、不安で頭がパンク寸前の追いかけるコッチの身になれ」

『ここまで私の予測を外れて行動するとは……怒りを通り越して、寧ろ観察対象として認識を改めてならないな』

 

見たことのない漆黒のバイクに跨がり、左手には不思議な形を漆黒の銃剣が握らており、その銃口から煙が上がっているため先程の雷撃は、その銃口から放たれたと言う事実が証明されている。血の様な真っ赤に輝く片目を響達の方へと向けられる。

 

「……なんで、お前がソレを身に纏ったのかは置いておくが———」

 

雷撃によって、響達の周囲は未だに爆煙が上がっており、響の後ろにいる幼い少女はその光景とソレの姿を見て恐怖で震えている。

 

「————取り敢えず、助けに来たぞ」

 

特級危険生命体“仮面ライダーアークゼロ”

 

ウィンターローズ事件の元凶とされており、

全世界からその命を狙われている存在。

 

その声には、世間では畏怖されている存在とは裏腹に、響には暖かみを感じさせる優しさがあり、その声はずっと何処かで聞いたことのあるような声な気がした。

 

コレが、

シンフォギアを待つ者としての響と、

仮面ライダーアークゼロとしての悠星が、

会合した瞬間であった。

 

また、この出逢いを機に、

2人の運命は大きく捻れ、狂い、壊れていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、

 

 

 

彼女たち歌姫の善意と彼の絶大な悪意の衝突が

 

 

 

やがて世界を賭けた聖戦へと変わる。

 





余談ですが、ルナアタック後は番外編を行なってからマリア達が登場する二期へ突入します。なので、マリア、切歌、調の3人組が好きな方はご不満かもしれませんが、登場が結構先になります。
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