砲塔逆にして発射
改装による全回復
陸の上では弱い
この内一つはやったので、あと二つですね。
灼熱を思わせる砂浜に、服が肌に張り付くような湿気を伴い、常夏とはよく言ったものだと実感する。
太陽が真上にあることから、ここは赤道付近であることが分かり、台風が多いのもその結果だと断定する。
そんな南島に家が一軒建てられている。
四角い形状の天井のないそれは、太陽の光を受け取るかのように作られていて、電気代のかからない、エコな設計であることが見受けられる。
「じゃないんだよ!暑いんだよ!熱いんだよ!」
俺の慟哭は虚しくも空に吸収され、葉が葉を擦る音だけが残っている。
「木陰でこの暑さはないわ。家建てるの、朝と夕方しか無理じゃない?」
その通りだ、と頭を縦に振り、手で顔をパタパタと仰いでいる川内の奥にいる神通へと、目を向ける。
「…体が、火照ってきました」
そう言って、神通は長い髪を括り、ポニーテールのようにする。うなじって良いよな。因みに性癖ではない。日本男児の共通の心だ。たぶん。
「器用だな。髪だけで結うなんて」
「提督も、髪が伸びたら教えて差し上げます」
ははは、この髪は伸びるのかな。爪が伸びてないため、髪も伸びないと思う。根拠になってるのかは、分からない。
因みに、この蒸し暑い中、白露はどこから取り出したのか、ビーチバレーを妖精達とやっている。なんか、さっき、パァって光って、少し日焼けした白露が出てきたのだ。
「提督もやろーよ!」
「…元気だな」
「仕方ないなぁ。白露!私が相手、したげるよ!」
「ふっふっふ、負けないからね!」
「望むところよ!」
「…元気だな」
今日はここに来て最も暑く感じる日なのに、気だるさもなく遊べるのは子供の特権か。いや、俺も体は同じなので、心の問題かもしれない。
そんなことを思いつつ、ドゴンッボバンッとビーチバレーとは思えない音が響き渡り、両者引けを取らずにアツい試合を展開する。
はたまた、男子の特徴だと思うが、露出度が高いと見入ってしまうものだ。特に、自分についていないものには興味が出る。…ついているが。
風呂に入ることもないので確認しなかったが、白露は意外と胸があるようだ。それこそ、少し揺れるくらいには。
「…変態」
「…神通、客観性のある変態という単語は、他と比較する必要があるため、俺は変態ではない」
「…私の中に沢山いましたから、知ってます」
「は?…あぁ、そういう…」
なるほど、船を動かすには人が必要だからな。考えもしなかった。
つまり、昔の人が薄い本を持ち込めるかどうかにもよるが、ある程度の耐性はあるということか。
「では、提督もあれに参加しませんか?」
「え、普通に嫌だけど」
「じゃあ、私は川内姉さんのチームですね」
聞く耳持たずに神通は川内の取りこぼしたボールを打ち返す。
「ちょ、神通さん?! 提督は、こっち!」
「…俺、まだ、死にたくない。おけ?」
「いや、死なないよ!?」
音からして死にそうだ。
試合を観戦していると、白露の頭で弾んだボールがこちらに転がってきた。
「提督ー、とってー」
「はいはいっと」
少し手の届かない位置にあるボールを取るために立ち上がり、ボールに手を伸ばす。
その瞬間、見た目からは想像つかないような重い感触が手に伝わり、どうやっても持ち上がらないどころか、ビクともしない。
これ、本当に死ぬやつじゃん。
ビーチバレー会です