空が赤くなりつつあり、そろそろ一日が終わることを知らせてくれる。
そんな中、俺達は例のごとく焚き火を作り、俺のみ生物をたべている。
「俺の除け者感、すごくない?」
「そう?バリバリ、別にボリボリ、普通だとゴクゴク、思うけどプハァ」
「食うか、食べるかの、どっちかにしなさい」
「じゃあ、食べ…うん?」
食べる選択肢しかない選択権を与えられた川内が困っているのを横目に、今日のメニューを見る。
メニューは、海香る魚焼きの南の島風味の単品である。つまり、ただの焼き魚である。
塩もなければ柚子もないため、味付けも何もない魚を食す。今回のは肉が柔らかすぎて、尚かつ苦い。食えるが食いたくないものだ。
「さて、白露。改ってなんだ?」
「あれ?知らなかったっけ?」
その通りだと、首を縦に振る。
改二だの、改装だのと知らないことは多く、なるべく知っておきたい。
「改ってのは、基礎能力が基本的に上昇するんだよ。例えば、あたしは耐久力が倍近く上がってるし、対潜値も装備で高くなってるよ」
「ん?じゃあ、連装砲とか、魚雷とかはなくなったのか?」
「あー、いや、倉庫か家にあると思うよ」
もしや、ダンボールの中に積まれていたのだろうか。なるほど、それなら三つの箱は説明がつく。それぞれ偵察機(川内)、連装砲(白露)、魚雷(白露)が入っているのだろう。
「じゃあ、川内も改になれるのか?」
「いや、私はなれないよ。練度が足りないからね」
「どれくらい必要なんだ?」
「私は白露と同じ、練度20。神通も同じだよね?」
「はい」
川内は、左手でピースと右手で丸を作って見せる。
確か、練度とはレベルみたいなものだったか。となると、20は低いな。
そういえば、白露はホ級倒す前は16だと言っていた。つまり、ホ級とイ級とネ級分で20まで上がったということか。
「いや、ちょっと待て。白露、白露がここに来たとき、練度はどのくらいだった?」
「う〜んと、10?」
そしたら、覚えているのは、ネ級、イ級が2隻のみだ。つまり、これで6レベルアップして、最近、4レベルアップしたということか。
まぁ、大体そんなものか。バランスは間違ってない。
「あ、そうそう、今更なんだけど。あたし、結構頻繁に出撃してたんだよ」
「…はぁ?」
「いや、目的は一応あってね。ドロップ艦を狙ってたんだよ」
ドロップ艦といえば、川内や神通がそれにあたる。
「でも、思ったよりドロップしなくて…だから、今の練度はそれも込みで上がってるんだよ」
なるほど、俺の知らない間に戦っていたのか。
ということは、俺はそれを知らないとはいえ、その間もずっと化け物だと思っていたのか。
俺、クズだな。
知らないから罵っていいわけでもない。むしろ、知らないからこそ、罵ってはいけない。そう思って生きていたのに、また思い込みで動いてしまった。
「白露、今度からは言うように」
「はぁい、ごめんなさい」
うわ、もう俺、本当に最悪じゃん。
え、何?白露一人すら生きるのが大変なのに、俺を助けて、俺はそれに気づかずに自分本位に生きていたということだ。最低じゃないか。