補給途絶鎮守府   作:フユガスキ

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生活に不可欠

 川内たちは建築を再開し、俺と白露はまたしても勉強タイムとなった。

 

「えーと、何する?」

 

「そうだな。…魚、取りに行くか」

 

 お腹がぐぅと鳴ったので、食欲が湧いてきた。

 例の釣り竿もどきと銛もどきを持ち、砂浜へと歩を進め、俺は海の中に、白露は海の上に行った。昔話感がすごい。

 

 海の中は冷たく、島の上より気持ちいい。非常に快適だ。ただ、胸があるために、そこはかとなく泳ぎづらい。

 けれども、α中尉の言っていたように、今は漁獲量が減って魚が増えたため、魚を取りやすいのは事実だ。

 

 というかそう考えると、まだ男だった頃、艦娘という都市伝説が少し顔を出していたが、あれは漁師の人たちが発信したものだろうか。

 例えば、国から漁を行ってはいけない、というお達しが来たら、自分たちの収入源がなくなることを意味する。それは非常に大きな問題だ。

 

 まぁ、その問題が浮上していないということは、どこかの権力者が上手く情報操作をしているのだろう。日本にとって、漁師がいなくなるのはどうしても避けたいものだろうし。

 

「!」

 

 そう考えていると、丁度いい場所に魚が見え、反射的に銛で刺す。

 だが、魚はそれを避け、岩場に潜ってしまった。

 

 やっぱり、男の頃とは筋力に差がある。体のつくりも違うため、運動が出来ないのは必然だろう。

 

 また、新たに魚を発見し、今度は適度に近づく。

 おそらく、魚はこちらに気づいているので、警戒するギリギリのラインを攻めていき、銛の射程圏内に入った瞬間、勢いよく突出す。

 

「――プハっ、今回はとれた!」

 

 水面から顔を出して、銛の先を確認すると、何もついていないことがわかる。マジカ。あれでもだめか。

 

 そう思っていると、遠くから白露が来て釣り糸の先を見せつける。

 

「ふふーん。あたしが一番にとったよ!」

 

 俺、勝負しよう、とは言ってない。だが、まぁ、手伝ってくれたのは感謝すべきことだろう。

 

「あぁ、ありがと」

 

「うんうん。あたしはいつでも、一番なんだからねっ」

 

 そう言い残して、また遠くに行き釣り糸を垂らす。クーラーボックスとか欲しいなぁ。

 

 無い物ねだりをしても仕様がないので、海に潜り魚を探す。魚はいることにはいるが、小さいものが多く、いい感じのサイズがない。

 

「お」

 

 少し離れた位置に魚の群れを発見した。あそこにいけば、銛が多少下手でも当たるのではないだろうか。

 そう思って勢いよく近づき、一回突くが獲物は捉えず、二回目も突くが、掠りもしなかった。

 

「ふぅ…諦めようかな」

 

 陸に上がり、シュッという音ともに水が足裏から消える。熱さに顔を歪めると、鼻頭が日焼けしていることに気づき、体を見れば少し赤くなっている。

 

 体に張り付いた黒い下着を脱いで砂の上に乗っければ、蒸発している音が聞こえる。どんだけ熱いんだよ。

 

 太陽を見上げれば、あともう少しで空が紅くなりそうな位置にあり、今日がもう終わることを表している。

 男の頃、というより、日本にいた頃は夕日を見る機会など多くはなかったし、日とともに眠るなんて生活は無かった。

 

 とても当たり前の話だと思っていたが、場所が変われば常識など一変する。むしろ、ここは常識という概念が存在していないのかもしれない。

 ここの生活を一言で言えば本能だ。食って寝て動いて、そんな生活は本能的と言えるだろう。それ以外をしていないのだから、常識は存在しない。

 

…我ながら、難しいことを考えたな。

 まぁ、要はアレだ。空気が変わると、考え方も変わるってことだ。うん、きっとそういうことに違いない。

新しい艦娘の所持の仕方について※2/11 18:00まで

  • ドロップと建造のみ
  • 記憶喪失もしくは脱走によるゲット
  • 記憶喪失はいいよ
  • 脱走ならオケ
  • 異動で正式になら問題ない
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