「全員傾聴!」
号令とともに騒いでいた少女――艦娘たちが静まる。
遡ること2日前、深海棲艦と呼ばれる脅威から国を救った艦娘たちから自衛隊に招集がかかった。
そこで、艦娘が提督として相応しい人材を"何となく"選び、まる一日を荷物整理やら色々な手続きやらで追われ、今に至る。
その艦娘は現在確認されているもので、金剛、比叡、Гангут、Warspite、の4隻のみだ。これならばQueen Elizabethはなぜいないのだろうか。
「ワタシは金剛型の一番艦、金剛デス。まずは、このような場を設けてイタダケタ事に感謝しマース」
幾分かカタコトな日本語を喋りながら、深海棲艦の概要とこれからの所属についてを軽く説明した。
曰く、艦娘率いる提督は自衛隊とは別組織の「海軍」という名を冠し、総統として大本営並びに艦隊司令部を置く。
武力行使については、艦娘はどの国にも国籍を持たないため、基本的に無法ということになる。ただ、秩序は守るつもりのため、許してほしいとのことだ。
全体的に浮ついている。けれども、肩書上、自衛隊は疎かこの国の大臣でさえも拒否できない権限からの許可である。それほど、世界中が深海棲艦を危険視しているということだ。
「…そして、ココにいる皆さんは提督になってイタダキマス。提督とは艦娘を束ねる役デスネ。あ、提督はその国の法が有効なので、ヘンなことはしちゃダメデスヨー?」
「お姉様に手を出したら、私が裁きます!」
「もう、比叡はカワイイんだから、そんなスケアリーなこと言っちゃ、ノーなんだからネ」
「分かりました、お姉様!」
「コホン…では、皆さんはワタシ達の工廠で建造してくだサーイ。そしたら、ニューフェイスが登場しマス。そのニューフェイスとともに、エネミーをやっつけまショウ!」
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建造の仕方を教わり、4つ全てを300にして建造してみたところ、艦隊のアイドルと称する艦娘が現れた。
「艦隊のアイドルゥ、なっかちゃんだよー☆よっろしくぅ☆」
どうやら、史実の建造順で出現するわけではないようだ。他の奴も全て最大値で建造していたり、ランダムで建造しているようだ。
「艦隊の提督、ηだぁよ。よぉろしく」
「お、提督もノリいいねぇ。男女混合のアイドルグループ、結成しちゃおうか。キャハ☆」
「作曲の方を担当しよう。何せ、提督だからね。シュバッ」
「うんうん。センターは那珂ちゃんで決まりだからね☆いい歌を作ってね。キラりーん☆」
「熱く語り合おうじゃあないか」
この時、どうせ有耶無耶になるだろうと思っていた作曲を、本当にやることになるとは思いもしなかった。
だが、取り敢えず、これがηの提督としての門出だったのである。