補給途絶鎮守府   作:フユガスキ

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第六章
なんだかんだ


「…提督、ごめんね」

 

「いや、謝ることはない」

 

 目の前に突きつけられる惨状から目を背けたいが、これに関して誰も悪いことはない。むしろ、青妖精の注意を聞かなかったのが悪い。

 

「ホント、提督って運がないよね」

 

「それはあれか?川内に会えたことで、幸運、使い果たしたと言ってほしいのか?」

 

「うわぁ、キザ野郎は及びじゃないです」

 

 適当に茶化しつつ、この惨状についてどうすべきか、頭を回す。

 

 この惨状、それは、魚に関することだ。

 白露が釣ってきた3匹の魚を青妖精が鑑定したところ、全てが食べられないものだった。

 とは言っても、お腹を壊したり、胃もたれしたりといった具合で、大した毒ではない。だから背に腹は変えられず、と焼いてみて、妖精らが食べてみたところが今の状況だ。

 

 ある妖精は痙攣しているし、ある妖精は顔が青くなったり白くなったりしている。

 

「…ご愁傷様、ということで」

 

「そんなんでいいの?!」

 

「いや、俺に妖精とかよく分からないし、妖精パワーでなんとかなるだろ」

 

 いつだって妖精パワーはすごいのだ。きっと、どんな問題にも対応してくれる。そう信じてる。うんうん。

 

 そんなわけで、食べるものがなくなった俺は、夜の海なら捕れるかも知れない、と思い海に行こうとしたら、白露が危険だと止めるため絶賛腹ペコである。

 

「あの…燃料でも飲みますか?」

 

 そんな俺を憐れんだのか、神通は重油っぽい物を差し出してくる。

 

「艦娘って一回はそれやらないといけない縛りでもあるのか?」

 

「?」

 

 白露といい川内といい、弾薬と燃料を俺の口に入れたがるのはどうにかならないものか。こういう部分は艦娘の特徴なのかもしれない。全く、驚きすぎて開いた口が塞がらない。

 

「そういえば、川内。話は変わるが、家はどうなった?」

 

「家?鎮守府じゃないの?」

 

「は?」

 

 チンジュフ?何か、白露か叢雲が言っていたような気がするが、何だそれ。

 まぁいいや、明日にでも聞こう。もう夜なので、若干眠いのだ。

 

「チンジュフの二階はどうなった?」

 

「まだ完成はしてないかな」

 

「そうか」

 

 じゃあ、また同じ部屋で寝るのか…。まぁ、仕方ないか。

 もし、俺が男なら、R18の展開になっていたかもしれ……いや、ないな。社会的に死ぬし。むしろ、悲鳴を上げられ、艤装を展開した状態で頬にビンタされ、頭が物理的に吹っ飛んでいたかもしれない。

 

「白露、マジ感謝」

 

「うぇ?!何?どったの?!」

 

「何でもない。…それで、二階は後どれくらいで完成する予定だ?」

 

「二日間ぐらいだけど、妖精さん達がダウンしちゃってるから、復活するまで進めないかなぁ」

 

 つまり、妖精が死にかけ…死にかけ?…まぁいいか、死にかけていなければ、俺は二日間我慢するだけで良かったのか。

 よって、責任はこの状況にした者が持っている。

 

「白露、マジか。…いや、マジか」

 

「だから、ごめんって…。というか、あたし、感謝されてたよね?落差の酷すぎない?」

 

 ちょっと、言ってる意味が良くわかりませんね。

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