「それで、R1や朝潮はなんでこんなところに?」
「朝潮は、聡明なるδ司令官の指示に従いましたが、朝潮の力が及ばず、艦隊から落伍してしまいました…」
それ、聡明って言わなくない?
むしろ、仕事を選ぶ上で能力をしっかりと把握していない無能ではないか。
「このR1は、ε提……大将殿により、追放されて海を彷徨い深海棲艦の攻撃を受け、恥ずかしくも逃げたのであります」
R1は苦虫を噛みつぶしたような顔をする。っていうか、大将!?俺の知っている階級の中で最高のものだったはず……いや、元帥とかいう階級だから、その下だろうか。
それはそうと、恥ずかしくも逃げたって言うが、自己犠牲の精神の塊だろうか。逃げたければ逃げればいいし、そもそも逃げるような事態にしなければいいだろう。
「そうか…。じゃあ、これからどうしたい?」
「どう……したいとは?」
え?どうしたいと言ったら、どうしたいかじゃないのか…?
もしかして、俺の語彙力が足りない感じか?いや、もしかしなくてもそんな感じだな。うん。
「えっと、えー……どう、どうかぁ……。そうだな…何をしたいか、だ」
「何……とは?」
無限ループか!
何だ。これの解決方法は何だっ。青妖精、教えてくれ……っていない!
「えっと、じゃあ、あれか?具体例を提示すればいい感じか?」
「お願いするであります」
「それなら例えば、元の鎮守府に帰りたいとか、ここにいたいとか、沈みたいとか、沈ませたいとか、色々だ」
まぁ、元の鎮守府に帰りたいのであれば、殆ど無理だと言うし、沈みたいなら歩いて5分で逝けるよと言おう。
「なるほど…R1はこの4つから選べばいいわけでありますね」
「いやいや、他にも考えてくれて構わない」
R1は再び、何言ってんだ?みたいな顔をこちらに向ける。俺、またなんかやっちゃいました…?
いや、俺は賢者との関係はないので、何かやらかしたわけではないだろう。
「考える……とは?」
「は?いや、マジで?」
R1は結構マジ顔で聞いてくる。というか、よく見ると目が死んでるな。ハイライトの入らない目って、中二の頃やってみたけど出来なくて断念した。おっと、黒歴史ガガガ……。
「考えるっていうのは……何だろうな?」
考えるって確かに何なのだろうか。説明のしようがなくないか?
取り敢えず、考えてみよう。考えるってのは脳を使うが、それ以上は分からない。じゃあ、脳から離れた捉え方にすると……期間だろうか。考えるには時間がいる。
じゃあ、いつ考えるのだろうか。答えは簡単だ。勉強しているときである。勉強はつまり、何かを習得するためにあるので、考えるというのは、
「えー、ある課題に対して、決断するための過程?かな?」
「ふむ……」
「まぁ、今みたいに、R1に質問されたことを考えて返答しただろ?こういうのを考えるって言うんだ」
「……その、すまないが、何ゆえこのR1が考えなければならないのだろうか?」
「は?」