補給途絶鎮守府   作:フユガスキ

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お嬢様ボジ?

 いや、え?何で考えなければならないのか、って、考えるものじゃないのか、普通。

 だって、選択が許されるのは高校生、百歩譲って大学生までじゃん?そこで艦娘は学生どころか義務教育すらないわけで、選択がな……あれ?義務教育ないから、選択するしないという概念がないのか?所謂保育園のように。

 

 いや、白露も川内も神通も考える事はできたはずだ。つまり、どちらかというと環境的要因であろう。R1を取り巻く環境が、こことは違う何かだったのだろう。

 

「ちょっと待ってくれ。R1は鎮守府でどう過ごしていた?」

 

「……質問の意図が見えませんが?」

 

「大丈夫だ。どの答え方でも、質問の意図にそうはずだ」

 

 そう、大抵の答えならば質問の意図に沿う。

 先ほどのR1の言葉だってそうだ。質問の意図が見えない。つまり、俺の考えた環境の違いというのに、疑問点を持たなかったということだ。それほど、通常とする閉鎖的な空間にいた可能性が高い。

 

「朝は四時半に起き、三十分で身支度を整え、五時の朝礼に向かいます。そして、朝礼が終わり次第六時迄に朝餉を食べ――」

 

「俺が悪かった。そういうことじゃなくて、職場環境的なそういうものだ」

 

 いやだってねぇ?私生活をそのまま言うなんて思わないじゃん、普通。

 

「職場環境、でありますか。基本的には、ε大将殿の決められた遠征に馳せるか、規模の大きい作戦の発令時に海域に出陣するか、の何れかであります」

 

 あー、なるほど。聞く限りでは、R1が何かを考えて行動することはなく、ε大将の決めたものに従順に従ってるようだ。

 これでは考えるということをしないのも納得である。むしろ、選択肢が存在して当然だと思っているのではなかろうか。

 

「ただ、ε大将殿は陸を嫌い、執拗にR1に文句をつけるため、職場環境という意味では悪かったと思います」

 

 何というか、それだけだとR1が悪いのかε大将が悪いのかわからないな。R1が無意識の内に毒を吐いていたのかもしれないし、ε大将が陰湿な人だったのかもしれない。

 だが、一つ言えるのは、R1はメンヘラ染みている。俺の勘のため些か信頼性に欠けるが、私可哀想でしょ?って感じがする。

 

「じゃあ、R1。R1には、ここからその鎮守府とか行きたい場所に行く権利と、ここで暮らす権利がある。どちらがいい?」

 

 選択でなきゃ行動ができないと言うならば、艦娘を攻撃することもないだろう。被害がないのであれば、別に暮らそうが暮らさまいがどちらでもいい。

 

「行く宛もありません故、ここに残らせて頂ければと」

 

「おけ、わかった」

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