幸い朝日が出て間もない頃に陸に足がついたので、この島?を調べることにする。白露には砂浜を歩いて一周してもらい、俺はここで一番高いところを目指すことにする。
といっても、大した高さはないが島のある程度の形はわかりそうである。そう思い白露とは一旦別れて、森の中に入る。
森の中を歩くのは体力がいるためこちらを選んだが、砂のほうが足が取られるため体力が取られるかも、と森に入ってから思った。…枝とかで傷つきたくないだろう、うん、きっとそうだ。
草がそこらじゅうから生えていて歩くのも一苦労だ。そしてようやく森を抜けると、草がまだ生えているが膝をくすぐる程度で少しなだらかな丘がある。
その先は崖になっていて、見下ろすと少し思っていたよりも高いことに驚く。当初の目的通り島全体を見渡し、その先の水平線も観ることができた。
およそ正方形の形で中に森がありその一角に崖がある形である。さて、と一息ついてまた森に入り元いた場所に戻ることにする。もしかすると向かう先が崖であることに気づいた白露が先に戻っているかもしれない。
ならば、と思い。抱えることのできる程度の枝を、焚き火にする用に持っていくことにする。
そもそも白露はあまり食事を摂らなくても人間よりも生きることができるらしい。そのため、基本的に食事の心配をするのは俺だけなのである。
そこで、その食事について白露に手伝わせることは、同じ状況下の彼女の目には自己中と映るだろう。だから自分が最低限生きる分だけは自分で確保するべきである。
「…あつい…」
心の中で勝手に正義感を燃やしている俺が暑苦しい、というわけではなく、快適だった朝の時間帯が日が昇ることによって終わりを告げたことに対する文句だった。
湿気が増し、草が足や腕に張り付くため、今すぐにでも森の外に出たい。そう思っていると砂浜が見えてきて小走りになる。
「ふぅ〜やtってあっつ!」
砂浜は火傷するレベルで熱く、靴を履いていても熱気が体に当たってそこでもまた熱い。熱帯地域はいつもこんな感じなのだろうか、と他人事のように考え、白露がいないか探す。
「おーい」
遠くから声がしてそちらに向くと左腕をブンブンと降っている白露と…焚き火?が見える。近くには漂流物だろうか、太い木があり焚き火の周りを囲むようにしてできている。
俺は一周してもらっていたと思っていたが、違っただろうか。どう考えても早すぎる。島一周の方が早く終わるとは思っていたが、焚き火が出来上がるほど時間をかけたつもりはない。
どういうことがよくわからないが、焚き火を作る時間を短縮できたと考えればいいか、と考え予備用になった枝を運ぶことにする。