補給途絶鎮守府   作:フユガスキ

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八周年目前……予定は特になし。白露と一緒に迎えます。


色々とする④

 約束?ああ、そういえば約束していた。確か……あれ?結局、どういう約束だっただろうか。俺は資源を貰えるが、漣に何かするわけではない。

 というか、個人的な約束で資源を横流しにするって、だいぶ犯罪まがいではなかろうか。

 

「なぁ、漣。その約束ってバレないのか?」

 

「ご主人様にですカ?それともα大尉にですカ?」

 

「どっちも、というか組織内に」

 

「ええ、バレませんよ。ご主人様の仕事は全部、漣が受け持ってますし、α大尉は漣に興味がないので問題ないでしょう。むしろ、組織内という意味であれば、絶対にバレませんヨ」

 

「詳しく」

 

「まず、ご主人様は海軍と殆ど関わっていません。特例提督の定例会議から、定期的に行われる海軍総出の作戦立案まで、どれも出席していません。むしろ、今回で海軍と関わるのが初めてです。そして、少尉もそれは同じはず。いえ、今は海軍を揺るがす大事件の発端ですケドネ」

 

 は?何それ?え?聞いてないんですけど?

 字面だけ見ればカッコいい気もするが、そんな大層な者になった覚えはない。俺はただ、小さな島で細々と暮らしていたはずだ。そんな俺がなぜ……?

 

「ちょ、ちょ待てよ。俺、またなんかやっちゃいました?……って、そんなレベルじゃねーよ。え?俺が何した?え?マジで、え?」

 

「え?本当に心当たりないですカ?」

 

「当たり前だろ。そんなヤバいことが出来るほど、馬鹿じゃない」

 

「えーと、どこから説明しますカネ。まぁ取り敢えず初めからいきましょう。少尉は白露の見た目ですネ?」

 

 そのとおりだ。嫌というほど思い知らされている。

 

「つまり、少尉が艦娘の力を持ってなくても、艦娘と同じ見た目になった。これは、周りから見れば、艦娘に成ることが出来るかもしれない、と考えられます」

 

 まぁ、確かに。俺だって艦娘のように戦えれば、青妖精に怒られなくて済むから楽だ。だから、艦娘のように戦いたいとは思ったこともある。

 

「で、海軍には今まで、人が艦娘に成るという事例はありません。よって、女子供の見た目をしている艦娘を量産するしかありませんでした」

 

「うん?」

 

「女子供の見た目をした艦娘が、隠すのも難しくなってきた深海棲艦と戦っているとメディア知られれば、海軍は多大な批判を寄せることになるでしょう」

 

 あー、話が読めてきた。久しぶりの食事のおかげで頭の回転が速い。

 つまり、男の見た目で艦娘に匹敵する能力を獲得できれば、メディアに公表できて、海軍の足枷が外れるというわけだ。

 

「まぁ、そろそろ気づいたと思いますが、今の情勢を国民に発信できれば、ある程度の軍事費を見込めます。他にも色々とありますが、そういえ、メディアに情報を流せるのも一つの理由です」

 

「え?他にもあるのか?」

 

「ええ。少尉がいるという事実は、本来はあってはならないことです。だから、θ中将が隠していましたが、β氏から少尉の情報が漏れ、今、θ中将は軍法会議に掛けられています。そこで、少尉がθ中将の目の前に現れればθ中将は言い逃れできません。そうすると、まぁ、確実に降格。下手すればリアル島流しですネ」

 

 ええ、俺ってそんなに重要人物なんですか……。さっさと殺しておけば良いものを。まぁ、俺のことだが。

 

「そこで、です。θ中将の失脚はα大尉が関わっているので触れたくありませんが、少尉の将来については関わってないはずです。そして、少尉は十中八九、漣でも想像できないところで所謂闇の人体実験的な事を受けます」

 

「仮面ライダ●1号かよ」

 

「ここで、漣のご主人様の登場です。ご主人様によると、そろそろ中規模作戦が開始されるとの情報があります。そのドサクサに紛れて逃げましょう。そこらへんには漣とご主人様はめっぽう強いです」

 

 はぇ〜。まぁ、割とキリサキ中佐とは仲いいので、有り難く漣の考えに乗っかることにする。

 マブダチは信頼するんだじぇ……。

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