補給途絶鎮守府   作:フユガスキ

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提督視点です。


大胆なる歓迎

 変な感傷に浸りつつ、何も目立つものがない部屋を見渡す。あるものと言えば、α大尉の書類関係と机と棚と布団くらいだ。

 もう少し詳しく言うのであれば、机の上に乱雑に置かれた数枚の書類と、「今日中」と書かれた箱にある書類の束、空の棚とシーツは回収済みの布団である。

 

――あの書類、見てもいいものだろうか。

 

 ふと、暇すぎて他人の書類を盗み見たい欲求に駆られてしまうが、α大尉は俺と違って本物の提督なので流石に見ないほうがいいだろう、と思い直す。

 まぁ、「てめぇは知りすぎた」で死ぬ可能性があるから見ないほうが……いや、でもそのシーンは割とカッコいいから憧れる。

 

 ヤバい。ものすごい見たくなってきた。だ、大丈夫、ちょっと見るだけだから…。そう、ほんのちょっと見るだけである。

 

「ヤベ。今、犯罪的なセリフ吐いてたぜ……」

 

 と言って自分の中で盗み見るのを言い訳して、机の上の書類を見る。机の上ならば、偶々目に入ったと言えば誤魔化せるかもしれないはずだ。うんうん。

 

 さてさて、机の上には細かい字が刻まれた日記帳と何色かの丸が所々に散らばる地図、そして沢山の名前が記載されたものがあった。

 日記帳は読むのは気が引けるので地図を見てみる。どうやらその地図は比島方面を縮小したもので、よく見ると赤と青の矢印が引かれていた。

 

「良く分からね」

 

 最後の紙に目を通してみるが、誰々がどこそこにいるだとか、今作戦の主力か支援かだとかが連なっていて、特に見る気になれない。

 ただ、艦娘と思しき名前が〇〇提督の保持艦娘として山ほど連ねられているが、吹雪、叢雲、漣、電、五月雨の比率が多い気がする。また、キリサキ中佐を除いて、保持艦娘数は10〜20人ぐらいが平均値だろう。因みにキリサキ中佐は300を超えている。抜群のトップである。えぇ…(困惑

 また、平均練度なるものも著されていて、こちらは大体50〜60といったところだ。因みにキリサキ中佐は88(端数切り捨て)だそうだ。流石に保持艦娘が多いだけあって平均練度はトップではないらしい。トップはα大尉の99である。えぇ…(困惑

 

 俺の知り合いには実力派が多いことが分かったところで、ドアが勢いよく開く音がした。

 

 唐突だが既に予想された事態なので、落ち着いて言い訳の言葉を口から出す。

 先ずは、この書類は偶々目についたのだと言わねば。

 

「α大尉、これは違くt」

 

「少尉さん、失礼します!」

 

 目の前にはα大尉、ではなく床が見え、視界の左端には赤いミニスカがある。

 顔を見上げてみれば、長い髪を綺麗におろした人――榛名と金色の角的な何かが見えた。

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