ぐうぅとお腹がなる。なぜ白露は平気なのに俺だけ腹が減るのか聞いたところ、よくわからないという返答をもらった。
だが、辛いのは最初の一日だけで、その後は不思議と鳴らなくなる。それまで待てばいい話である。やることも特にないので、情報収集をする。
「白露、もしまた、強い深海棲艦が現れたとき、対抗するためにはどうすればいい?」
「艦娘を増やして、練度をあげて、数で対応するのが王道というかそれしかないよ」
なんか、そこまで言い切られると別の方法を探したくなる。けれども、それが出来るのも土台があってこそなので、まずは艦娘を増やすべきだろう。
あの青妖精のいた鎮守府では、でかい建物で妖精せっせと働いて作っていたのを思い出す。……どうやら艦娘は増やせなさそうだ。
「練度ってのはどうやって上げるんだ?」
「それこそ、艦娘だからね。戦って上げるんだよ」
「それは何か指標になるものがあるのか?例えば何体の深海棲艦を倒せますとか」
「えーと今は15かな。そういう具体的なのはないけど、レベルみたいなものだよ。キャップは100だよ」
システムチックなものだなと思いつつ、管理のしやすさでは優れているとも思う。15がどれくらいなのかは分からないが、レベルキャップ100を参考にすると低いと思う。
これならば、叢雲の練度を聞いておけばよかった。α中尉の周りにいた艦娘はおそらく護衛だろう。となると、戦線に来るためにはあの数が必要ということだ。
叢雲の練度を知っていれば、単純計算で練度×5を白露の練度にすれば帰ることができることになる。…100とか言われたら…いや、うん、考えちゃだめだ。
「…じゃあ、今回の出撃には俺も参加しよう」
なるべくならやりたくなかった。だが、ここからの脱出において、ルートを調べておくのは必須。敵の戦力が一番薄いところを知っておきたい。
そして、予想される反論は、危ないからだめ。これに対しては今後のリスクを説明すれば言いくるめられると思う。しかし、
「うーん、正直なところ練度が足りないから護れないかなぁ。いっちばん頑張るけどね」
そう、足手まといとなる、と言われたら反対できない。戦いのプロではないので感覚というのは分からないが、足手まといは邪魔なのは分かる。だから、ほんの少しだけ譲歩してもらいたい。
「深海棲艦と遭遇したら逃げるからさ、戦闘の邪魔はしない」
なんかのフラグっぽいが、今は気にしない。死ぬのは怖いから普通に逃げる。電探を持っていくため、流石に視認距離まで近づかれることはないだろう。
「むー、…じゃあいいよ。提督はいっちばんに逃げるんだよ?」
「分かってる」
許可が出たので青妖精に頼んで、艤装を操れる妖精たちを集める。そして、電探を積み、初の昼間の航行をする。前よりかは楽しみである。