まず、作るべきなのは風呂であると思う。
現実的ではないのは分かるが、いい加減にサッパリとしたい。人間というのは何もしなくても汗をかくし、そうでなくても海の上で水飛沫を浴びまくり、体中がベタベタする。
「まずは風呂から作ろう」
「ドックは必要だけどさ、海水じゃないとドックって作れないんじゃなかったっけ?」
何その情報。そもそもドックを作ろうとしてないし。
しかし、よくよく聞いてみると、どうやらドックは人間からしてみれば風呂と同様のようで、湯気も立つし目に効くという効能もあるので、ほぼ温泉のようなものであるらしい。
ただし、ドックは艦娘の回復効果がメインであり、その回復効果は妖精によるものらしい。
その妖精さんパワーが効率よく浸透する海水が理想であるらしい。というより、海水でないとほとんど浸透しないのだとか。
海水といえばそこらへんにいくらとっても構わない量が存在している。
ただ、海水は人間の体にとってはあまり良いものではない。蒸発させれば塩の濃度が高くなるためである。
あくまでこれは艦娘用の回復を目的としているということだ。
「じゃあ飲水の確保を優先させよう」
「おっけぇ。任せといて!」
そろそろ水をとらないとヤバいので、飲める水を確保する。
海水は人間が飲めるような代物でもないので、青妖精に相談してみる。
『じゃあ、海水を蒸発させて、それを集めればいいんじゃない』
そう言われてもよく分からないので、取り敢えず青妖精がに頼むことにする。
さて、俺が一番ほしいものは終わったも同然なので、川内と共に艦娘として必要なものの優先順位をつける。
「ドックは必要だよな。他は何が必要だと思う?」
「クナイと手裏剣」
「それは何に使うんだよ」
忍者かよ。
川内が言うには陸上の敵に、素早く攻撃をできる手段として優秀、らしい。そもそも、陸上で戦うこともないだろうに。
突き詰めていくとついには浪漫とか言い出した。手に負えない。
「じゃあ、夜戦を沢山できるようにしないといけないから、日の入らない部屋を作ろ!」
夜、夜か。ヨルコワイ。
私的感情により却下する。断固拒否、一刀両断。
「えー、提督、夜戦しよ!」
「無理、駄目、夜は危険が危ない。他の意見は?」
「……建造?」
なるほど、そういえば青妖精の夢で6人の艦娘が作られていたな。
しかし、あの建物を作るとなると、相当の時間がかかるはずだ。
妖精らならそうでもないのかもしれないので、これは候補に入れておいてもいいかもしれない。
「あとあれだな、普通に部屋が欲しい」
あの赤レンガの建物と比べると、一個の家――雨風が避けられ、簡単には倒れない――のが小さいので、そちらから取り掛かることにする。