補給途絶鎮守府   作:フユガスキ

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川内は自由人

 久しぶりに快眠をし、次の日の朝である。今日は7日目で、もし1日目を月曜とするならば今日は日曜である。

 火曜と金曜で頑張ってのだから、休みたい。休む場所などあるわけではないが。

 

 そもそもですね、歴史を見渡してもですね、安泰でなければ余裕は生まれないんですよ。

 

「はあ、帰りたい」

 

 きっと睡眠欲を満たしたせいだろう。食欲を筆頭にいろんな欲が出てきた。死にたくないという次元のものから、冷房の効いた部屋でカーペットの上で掃除も考えずにスナック菓子を食いテレビを見たい、という次元のものまで色々とやりたいことがある。

 

 今まで寝ていたブルーシートをどけ、くるくるとたたむ。この6日間お世話になった此処とも、おさらばである。

 ようやく俺らは、下に石があったり枝があったり、砂が乗ってきたり小雨が入ってきたりして寝づらかったこの場から解放されるのだ!

 なかなかに感慨深いものがある。

 もちろん、あの時だって一所懸命にここを作ったし、ここにいたお陰でネ級に気づいたとも言えなくもない。

 

 よし、この場に感情移入するのもこのくらいにして、あの頂上に向かうことにする。

 川内は先に起きていたのか、この場にはいない。あの所謂家を造っているのだろうか。

 

 枝を避けつつ奥に進み、ちょっとした上り坂を上がり丘に出る。

 裸足のため少しというか、だいぶ痛いが、もう慣れている。今日は日が強く、少し暑くなりそうだ。などと思いながら川内に挨拶をし、早速作業に取り掛かる。

 

 妖精らは早いもので、すでに水を集めることは出来るそうだ。今までのハードコアが嘘みたいな話である。

 川内は建築の速さも考えて、建材についてと妖精らの休憩についての指示を出している。もう、お前が提督やったほうがいいんじゃね?

 

「提督〜、疲れたぁ。眠ーい」

 

「ええい、抱きつくな。一体、俺が何日風呂に入ってないと思ってんだ。自分でも汗臭いの分かってるから、そんな臭い、付きたくないだろ」

 

 俺より背の高い川内が寄りかかってくると、流石に支えられない。

 というかいい匂いする。人間的匂いである。久しぶりに嗅いだ。ずっと汗と潮の臭いだけだったから、こうも敏感に匂ったのかもしれない。

 

「む、じゃあお風呂に入ったら提督に抱きついてもいいの?」

 

 川内は不敵な笑みを浮かべる。

 ふ、憐れだな川内よ。その反論は予想済みだ。反論が予想できているのなら、対処法などとうに出来上がっている。

 

「どうせ白露と間違うのが落ちなんだよな」

 

「ふふん、私、提督と白露なら見分けれるからね」

 

 は?マジで?そういえば、初めてあったときも俺を提督だと言っていたな。

 

「どこ?」

 

「うーん、…教えなーい。教えて欲しくば、私を改二にして夜戦をすることだねっ」

 

 そう言うと、俺の隣の壁を取り付けに行く。

……改二って何だよ。

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