補給途絶鎮守府   作:フユガスキ

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多大なる貢献

 そういえば白露は改になったらとか何とか言っていたが、改二とはそれに近いものなのだろうか。

 

「なぁ、改二って何だ?」

 

「ええー、じゃあ、白露に教えてもらって。私は呆れて言葉も出ないよ」

 

 くそう、酷い言われようだ。

 そう思っていると、早くも壁を一枚取り付けた川内は、妖精達の持って来た一枚の分厚い板を受け取った。

 何をするのかと様子を見ていると、その分厚い板の下に短く太い棒を突き立てる。

 

「これ床にするからさ、ちょっとそこ、どいてくんない?」

 

 そう言われてもどこにどくというのだ…。

 取り敢えず川内の後ろに周り、床の設置を邪魔しないようにする。その板の上では妖精達が、どこから取り出したのか玉を転がし、水平にしようとしている。

 

 川内は水平になるように調整している。詳しく言えば太い棒状のものを、怪力を使って地面に埋め安定させている。

 何というか、荒業過ぎて思いつかなかった方法である。

 

 さて、と一息ついて、タイミングよく妖精の持って来た水を飲みながら休憩する。

 ちなみにこの水、宙に浮いている。飲むときは手を丸めてボウル状にし、そこに水を入れてもらって溢れないうちに飲む、と言った感じだ。

 妖精って超能力を持ってるのかよ。俺も妖精さんと呼ぼうかな。

 

『いや、それはなんか気持ち悪い』

 

 相変わらず頭の上に乗っている青妖精が、久しぶりに喋る。

 君、ずっとそこにいるよね。少しぐらい手伝って欲しい。

 

「さぁて、提督。いい汗かいたあとは何するか知ってる?」

 

「お前ら、汗かかないよな」

 

「だあぁ!そうじゃない!そうじゃないよ、提督!気分じゃん!そういう、気分じゃん!」

 

「うっさい。川内、うっさい」

 

「そう、夜戦だよ夜戦!ね、夜戦しよー!」

 

 横でンクンクと飲んでいたと思ったらこれである。艦娘には騒ぐやつしかいないのか。いっちばーん、然り、夜戦しよ、然り。

 そもそも、前に夜はだめだと言っているだろうに。先みたいに、艦娘二人がかりでようやく倒せる敵が現れたらどうするというのだ。

 

「夜は駄目だ。提督権限?とかいうので拒否します」

 

「…提督らしいこと、してないのに」

 

 グフッ…。いやそういう提督たる者の責任みたいなのないから、あまり精神的ダメージは無いのだが、提督という肩書を取られては、俺のここでの存在意義がなくなってしまう。

 存在意義が無くなれば、艦娘を束ねるわけでもないので、邪魔になればあの怪力で……あれ?提督なら殺されないのか?

 

 死んでしまっては帰ることもできないからな、うん。提督って何をするのか知っておいて損はないだろう。

 白露は提督について確か、父親とか恋人とか言っていたが、なかなかパッとしない。もう少し他の人の意見を聞いといてもいいだろう。

 

「なぁ――」

 

「提督は、さ。白露のことが嫌いなの?」

 

……またこの流れかぁ。

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