第二次妖精台風により、また妖精らが島中に飛び散る。今回は青妖精もどこかに行ったので、妖精を全員集めるのは困難かもしれない。
取り敢えず、家の下に隠れていた妖精を確認し、木の上にも1妖精いるのを確認する。あの木の上から妖精を助けるには、木を揺らすか登るかしなければならない。
雨が降ったあとなので木はつるつると滑るだろうし、揺らせば水滴も降ってくるだろう。
ただでさえ雨で体が濡れているのに、そこでも濡れるのは嫌だ。
いつの間にか、服はびしょ濡れになっている、というか今、上半身裸である。軍服は水を多く吸っているので、この暑い気温でも乾くのにそれなりに時間が要りそうだ。
黒シャツのほうは夜になるまでには乾くだろう。と、予想を立てて、妖精を探しに行く。
まず、優先的に青妖精を探しに行こう。最悪、青妖精に任せれば問題ないだろう。
『全く、人使い、いや妖精使いが荒い』
「お、運が良かったな。じゃあ、他の妖精を探しに行くか」
『いや、その点は問題ないよ。だいぶ疲れているようだし、寝てなよ』
ありゃ、気が利くな。願ったり叶ったりだが、青妖精ってそこまで気を遣えただろうか。
『失礼な。私だって人並みには気を遣える』
妖精なのに人並みとはこれいかに。
まあ、いいや。体力も限界なので寝れること自体は嬉しい。ただ、半裸で濡れた木材の上で寝るのは少しばかり引ける。
「こういうときのブルーシートだよなぁ」
半分に裂けたブルーシートを掴み、床の上に広げる。多少濡れているが、床よりかはマシである。
そして、俺は夜の闇が訪れるまで寝たのだった。
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《こちら、旗艦川内!敵艦隊発見す!戦艦一隻、巡洋艦二隻、他駆逐艦と補給艦の計六隻!援軍を求む!》
《……了解!各艦に継ぐ、複縦陣をとり敵巡洋艦以上の砲撃を警戒しつつ、補給艦及び駆逐艦を優先的に撃破せよ》
おお、あの川内がテキパキしている。
ふくじゅうじん、だとか、ほきゅうかん、だとかよく分からないものは出てくるものの、切羽詰まっているのは分かる。
あと、戦艦という知っている単語も出てきた。イメージは大砲を撃って、船を沈めるものだが、駆逐艦も同じことをしていたような…?
駆逐艦と戦艦に差は無いのだろうか。
《やったぁ!待ちに待った夜戦だー!撃てっ!》
ボンッと爆ぜる音がして、川内の細い吐息が聞こえる。ザーッザーッと海を走る音とともに、ドボンという水柱の立つ音も聞こえる。
そして、ポチャン、ジジジという音ともに音が聞こえなくなった。
「川内、落としやがったな」