「か、開発ってそんなに難しいものなのか?」
流石に青妖精のあの熟考は疑問にせざるを得ない。中々に勿体ぶりすぎている。
『そうだね。まず一つ、秘書艦に開発させるべし』
「へ?」
『一つ、資源と開発資材の消費量を確認すべし」
「ちょ、ちょっと待って」
『一つ、目的の物が出来なくても妥協すべし』
青妖精の語り口が止まる。これは俺の質問タイムということなのだろうか。
「え、えっと、今のは?」
『開発の三原則さ。唯一、あの鎮守府で獲得した教訓だよ』
あの鎮守府は妖精事件のものだとして、開発の三原則か。三原則というからには守るべき規則なのだろう。
俺は最初のもの以外は問題ないと思う。資源の消費はあまり目的に沿わないし、一つのものに凝るタイプの人間でもないからだ。
「つまり、秘書艦にやらせるってのは満たしてないよな」
『そう、そこが私のいう、面白いところさ。普通は秘書艦に開発させる。というより、艦娘なら誰でもいい。ただ、工廠を使う権力を提督と秘書艦と特別な艦娘――と、この話は置いとこう。要は、その艦娘にあった装備を自分で作るのが開発と呼ばれるもの。そして、提督は白露さんだ。だから、白露さんが開発可能なものは提督にも開発可能なのではないか、と思った次第だ』
早口にまくしたてるように青妖精は言う。長い上に分かりづらいが、面白そうだからやれ、と言うことはわかった。
「やり方の説明を求む」
『簡単だよ。資源をまとめて開発資材でごちゃごちゃしていると、たまに形を成して装備となる。上手く出来なかったら、っていうのは白露さんを見てるから分かるよね』
ああ、あのペンギンとモフモフな。あれは結局どこかに消えたが、どういう仕組みなのだろうか。少し気になる。
ごちゃごちゃという曖昧な説明で物騒なものを作るれるのかはとても不思議だが、それで艦娘のため、ひいては自分のためになるのならば万々歳である。
青妖精から離れて倉庫の方に行く。青妖精はやることがあるそうだ。
そして倉庫につくと、恐ろしいことに資源が満タンになっていた。確か、川内とβ大佐の艦娘らと、α中尉の艦娘らが使っていたため殆ど空だったはずだ。
白露がいた頃も妙に増えていると思ったが、これで確定した。この島――海域には誰かがいる。資源というものは自然回復でもしない限り、増えるものではない。
つまり、誰かが何かのために資源をここに置いているのだ!
『そうそう、伝え忘れてたけど、資源って私達が時々置いてるから、増えるよ、ってもう遅かったか』
「あ、ふーん」