疑心暗鬼提督のブラック鎮守府再建   作:ライadgj1248

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 ついに100話。プロローグを入れれば101話。人物紹介も入れて102話。プロローグはお話だが人物紹介はお話では無いから・・・
 うん、細かい事は気にしない!!


100話

 さて、金剛達はそのまま進軍させたが、長門鎮守府はどう動くのだろうか?それと援軍に来ているはずの益田鎮守府の動きも気になるな。

 

「曙、長門鎮守府との通信を繋げてくれるか?」

 

「ええ、分かったわ。・・・はい」

 

 曙が手渡してきた通信機を受け取る。

 

「代わりました。葛原です。」

 

「はい、長門鎮守府所属の朝潮です。ご用件はなんでしょうか?」

 

 先程同様に朝潮が対応してくれるようだ。話が早くて助かる。

 

「敵艦隊の進路が東寄りに変わったと聞いたのだが、長門鎮守府はどう動くつもりだ?」

 

「その・・・提督からは鎮守府近海を堅守し、出来る限り時間を稼げとのご命令を受けておりますので・・・」

 

「そうか・・・」

 

 原田提督はとにかく鎮守府を守りきる判断をしたのか・・・確かに鎮守府付近の街はそれなりに復興していて人口も多いが、それ以外の沿岸部の地域はほとんど人は居ないだろう。多少の犠牲を容認してしまえば、軍事施設である長門鎮守府を防衛出来る可能性は上がるはずだ。非情な判断ではあるが責める事も出来ないな。

 

「益田鎮守府からの援軍はどうなっている?」

 

「現在戦艦を主力とした3艦隊を編成し、つい先程益田鎮守府を出港したと連絡がありました。」

 

「なるほど・・・」

 

 戦艦主力でそれだけの艦隊があれば、合流してしまえば戦力差はこちらに大きく傾くはずだ。しかし先程出港したのであれば、妨害を受けなければ長門鎮守府まで2時間半といったところか?こちらはあと1時間半と考えて・・・こちらが到着するまでに、長門鎮守府の連中がどれだけ残っているか次第になるか・・・

 

「そう言えば住民への避難勧告は済ませているのか?」

 

「はい、つい先程発令されました。」

 

「ん?そうか・・・」

 

 つい先程か・・・この状況ならばもう少し早く避難勧告が出てもおかしくはないはずだが?一応避難勧告は提督が直接出せる訳ではなく、まずはその街の市長に連絡をして、市長が判断をして発令するのが一般的だ。なので今回は提督と市長とのやり取りが上手くいかなかったと見るべきか?いや、今はそこを探るよりは深海棲艦の対応のほうが重要だな。

 

「では引き続きなにかあれば連絡してくれ。」

 

「はっ!!お任せ下さい!!」

 

 電話越しだが生真面目な朝潮が敬礼をしているのが目に浮かぶ。後は深海棲艦達がどう動くかだな。

 

――――――――――――――――――

 

 長門鎮守府との通信から約30分後、曙の表情が急変した。何か動きがあったな。

 

「提督!!長門鎮守府から入電!!敵艦隊が沿岸部にて数度砲撃!!砲撃後長門鎮守府へと進路を変えたわ!!」

 

「そうか・・・被害にあったのはどこだ?」

 

「えっと・・・旧阿武町付近・・・幸いこの近辺に人の多い場所は無いはずだけど・・・」 

 

 本当に深海棲艦達は何がしたかったのだ?鎮守府を襲うつもりなら、なぜ寄り道を・・・!?

 

「曙!!通信代わってくれ!!」

 

「え、ええ。」

 

 曙から奪うように通信機を貰う。まさかとは思うが・・・

 

「葛原だ。」

 

「はい、どのようなご用件でしょうか?」

 

「原田提督はどこに居る?」

 

「っ!!その・・・我々に指示を出した後、執務室を出られてから連絡が取れず・・・」

 

「あのクソ野郎!!艦隊指揮を放り捨てて逃げやがったな!!」

 

「「「ひっ!!」」」

 

 思わず机を叩いて叫んでしまい、大淀と曙と電話越しの朝潮を驚かせてしまった。上に立つ者が八つ当たりとはみっともない姿を晒してしまったか・・・

 

「はぁ・・・すまない。」

 

 しかしこれでようやく辻褄があったな。悪雨が言うには深海棲艦は提督を優先して攻撃するそうだ。だから逃げた原田提督を追って東側に進路がそれたのだ。おそらく隣の益田鎮守府にでも逃げ込もうとしていたのだろう。そして鎮守府が優先的に狙われると思っていたので、そこに艦娘達を残して時間を稼いで逃げようと思ったが、深海棲艦からしてみれば最優先目標の提督が護衛も無しに鎮守府から離れるのだから、当然そっちを狙うに決まっている。

 

「朝潮、今そちらの指揮系統はどうなっているのだ?」

 

「え、えっと、総旗艦の山城さんが防衛の指揮をしていて、朝潮が一人で後方支援を担当しております・・・」

 

「分かった。ならば山城にとにかく時間を稼がせろ。こちらの援軍も急がせる。こちらが到着するまでなんとか生き残ってくれ。」

 

「はっ!!承知しました。」

 

「大淀、聞こえたな。金剛達を急がせてくれ。」

 

「はい、分かりました。」

 

 とは言ったものの、いったいいつまで持ち堪えることが出来るだろうか?無能だった提督の指揮下で戦っていた艦娘達だ、有能だとは思えない。かと言って指揮権を奪う事も出来ないか・・・艦娘の性質を元にした提督の規定では、提督が死亡もしくは生死不明となった場合、艦娘達は提督不在の鎮守府の所属のままで、新しい提督が着任すればそのまま指揮下に入る。艦娘達の指揮権が喪失するのは、提督の死亡もしくは生死不明となった上で、鎮守府がその機能を喪失した場合となっている。その場合は残された艦娘達は無所属のドロップ艦と同じ扱いとなる。だがもしも長門鎮守府が機能を喪失した場合、それは長門鎮守府所属の艦娘達が敗北し、そのほとんどは沈んでしまっているだろう。

 

「厄介な話になってしまったな・・・」

 

「その・・・長門鎮守府の原田提督が敵前逃亡したというのは本当でしょうか?」

 

「それは間違い無いだろう。少なくとも長門鎮守府との連絡が取れないのは確定だ。」

 

「そう・・・ですか・・・」

 

 質問した大淀も横で聞いていた曙も暗い顔をしている。他所の鎮守府の話ではあるが、提督が艦娘達を見捨てたという事実は、受け入れ難いものだろう。本当に反吐が出る。

 

「提督は・・・私達を見捨てないでよ・・・」

 

「あ、曙さん!?」

 

 曙が小さな声で、しかし確かに見捨てられたくないと言った。大淀も驚いてはいたが、内心は曙と同じ事を考えていたのだろうか?だが見捨てられたくない・・・か。前任者のやり方に絶望して自分を解体して欲しいと言っていた曙が、そんな事を言えるようになったのだな。

 

「心配するな。私は提督だ。指揮権を捨てて逃げ去るなんてそんな無様な真似はしない。そんなクソ野郎は提督ではない。」

 

「・・・そう。その根拠はなに?」

 

「私が私であるために必要な誇りだ。はっきり言って他の人間が語る誇りや名誉なんて物には興味が無い。言いたい奴等には勝手に言わせておけば良い。だが私を私自身が許せなくなる事は出来ない。ただそれだけだ。」

 

「・・・そう。変な事言って悪かったわね。」

 

 そっぽ向きながら謝る曙に苦笑しつつ、気を引き締めなおす。何はともあれまずは目の前の事に集中するべきだな。




 うわっ・・・うちのぼのたんデレすぎ・・・?

もうすぐ一周年と言う事で久しぶりにアンケートをしたいと思います。この作品のキャラでの人気投票的なやつです。是非ご参加下さい。

  • 主人公葛原提督率いる問題児四天王
  • 大淀
  • 長門・陸奥
  • 第七駆逐隊
  • 川内・神通
  • 明石・夕張・間宮・鳳翔
  • 第六駆逐隊
  • 北上&大井
  • 青葉&衣笠
  • 金剛姉妹
  • 伊19・伊168
  • 赤城&加賀
  • 翔鶴&瑞鶴
  • 白露型姉妹
  • 島風&雪風
  • 天龍&龍田
  • 龍驤・五十鈴・球磨・摩耶・高雄
  • 朝潮・木曾・陽炎・不知火
  • 叢雲ちゃん率いる横須賀艦隊
  • 俺の嫁が出てねぇぞ!!早よ出せや!!
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