疑心暗鬼提督のブラック鎮守府再建   作:ライadgj1248

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 いつも感想や評価コメント、あといいねを見ながらニヤニヤしてます。やはり賛否両論別れるお話だとは思いますが、暗い話も含めて楽しんで頂ければなぁと思っております。


103話(6日目朝)

 通話を終えて執務室に戻ると、大淀は誰かと通信しているようでぶつぶつ呟いていて、曙は部屋の角で布団にくるまって仮眠を取っている。

 

「あっ、提督、お話はもう宜しいのですか?」

 

「ああ、そっちは何かあったのか?」

 

「あ・・・いえ、その・・・とりあえず片付けましたので問題ありませんが・・・」

 

「いいから隠さずに報告しろ。」

 

「えっと・・・先程救助した木曾さんと朝潮さんが喧嘩しているようでして・・・金剛さんに二人を引き離して貰ったところです・・・」

 

「はぁ・・・損傷を受けているはずなのに元気な事だな・・・どうせさっき言ってたみたいに朝潮が戦場に戻ると駄々をこねてるのではないか?」

 

「はい・・・それと木曾さんが原田提督に命をかけて尽くすほどの義理は無いと言ったことでさらに怒ったみたいでして・・・」

 

 確か木曾は普段は気安い感じだが、かなり誇り高い性格だったはずだから、原田提督とは合わなかったのだろう。それに対して朝潮は真面目な優等生といった性格だ。たとえ上官がどんな人間であろうと、誠心誠意尽くしていたのが容易に想像出来る。

 

「はぁ・・・朝潮と通信を繋げてくれ。」

 

「分かりました。その、ご迷惑をおかけしてしまい申し訳ございません。」

 

「大淀が謝る必要はない。・・・朝潮か?北九州鎮守府の葛原だ。」

 

「はい、何のご用でしょうか?」

 

「木曾と喧嘩したと聞いたが?」

 

「いえ、喧嘩ではありません。木曾さんが前の司令官に対して不敬な事を言うので、注意をしただけです。それに深海棲艦の侵攻に徹底抗戦して、出来る限り足止めしろという命令を無視した事についても抗議しておりました。」

 

 ああ・・・これだ・・・真面目なのは美徳なのだが・・・自分は一切間違った事はしていないと考えているので、本当に悪気は無いのだろうが、正直に言って面倒な奴だ・・・

 

「あまり、木曾を責めるな。あいつは正しい判断をしている。」

 

「っ!?な、なぜでしょうか?我々艦娘は提督の指示に従うべき存在のはずです!!」

 

「艦娘達が提督の指示に従うように、提督達もまた大本営の定めた規則に従っている。つまりは提督達の指示よりもさらに上の規則があるということだ。今回木曾が原田提督の命令を放棄して金剛達に救助を求めたのは、その規則に従った結果なので責める理由は無い。」

 

「な、なるほど。そのような規則があるとは、朝潮の勉強不足でしたか・・・」

 

 まぁその規則を生真面目に守っている者は少ないだろうがな・・・

 

「ああ、だから今後は私の艦隊で働いて貰う。良いな?」

 

「はい!!なんでもご用命下さい!!」

 

 ふむ、やはり原田提督個人に思い入れがあるわけではなく、あくまでも提督が相手だから従っていたようだな。生真面目な朝潮らしいな。

 

「では最初の命令だが、勉強不足で木曾に抗議してしまった事を謝っておけ。」

 

「はっ!!それでは失礼致します!!」

 

 なんとかうまくいったようだな。それにしても木曾が原田提督に命をかける義理は無いと言った事については、一切触れてないのだが・・・朝潮は単純だな。

 

「ありがとうございました。では提督、そろそろ仮眠を取られては如何ですか?」

 

「そうだな。だがその前にもうすぐ夜が明けるから、哨戒部隊を編成しておきたい。鳳翔を旗艦として、高雄、摩耶、睦月、如月で行かせる。」

 

「高雄さんに摩耶さんですか?哨戒部隊にしては重めの編成ですね。」

 

「敵艦隊に発見された時に、敵の追撃を振り切るくらいの力は欲しいからな。だが戦艦だと足が遅くて逃げ切れん。」

 

「それでは鳳翔さんよりも龍驤さんのほうが良いのでは?龍驤さんなら速力の心配も無いと思いますが?」

 

 そうだな・・・確かに龍驤のほうが速力では優れているので、本来ならそちらを採用したいところなのだが・・・

 

「龍驤は私の指揮下に入る事は認めたが、神通達と違って戦闘に参加出来るとは言って来なかったからな。まだ病み上がりで本調子ではないのであろう。」

 

「え?そうだったのですか?龍驤さんなら何でうちをのけ者にするんや!?って言いそうですが?一応声だけかけてみましょうか?」

 

「まあ、大淀がそこまで言うなら声をかけてみてくれ。ただし無理強いはするなよ?」

 

「分かりました。少々お待ち下さい。」

 

 そう言って大淀は龍驤に連絡を入れて、しばらくすると顔を上げた。

 

「あの、提督、龍驤さんがお話したいと言っていますが?」

 

「ああ、代わろう。・・・龍驤か?」

 

「ああ!!司令官!!うちも出れるわ!!昨日は神通やら五十鈴やらが出撃しとったんやから、次はうちの出番やろからって気合い入れとったんやで!!なんでうちだけのけ者にするんや!?」

 

 おお、大淀の予想通りになんでうちだけのけ者にするんや!?って言ったな。大淀はよく艦娘達の事を見ているのだな。

 

「出撃させた者達は私に直接出撃させて欲しいと言いに来たからな。だから龍驤はまだ出撃出来る状態ではないと考えていた。」

 

「そんな制度があったんかいな!!それ知らんかったらうちの知らんうちに出番削られるとこやったんか!?勘弁してぇなぁほんまに・・・」

 

「とりあえず龍驤も出撃出来るのだな?」

 

「もちろんや!!任しとき!!」

 

「分かった。では哨戒部隊の旗艦を任せる。今回は護衛に高雄と摩耶も付けるが、敵艦隊を捕捉しても戦闘は仕掛けるな。そして必ず帰還するように。良いな?」

 

「ほぉ、鳳翔さんが言いよったとおりやな。ほんまにうちらが沈むのを嫌がるんやな。ええで、ええで、きっちり生きて帰ってきたるから安心しときや。」

 

「任せた。ではあとは大淀に従ってくれ。」

 

 とりあえずこれで哨戒部隊は大丈夫か。あとは哨戒の結果と横須賀からの応援がいつ到着するかだな。

 

「では大淀、私は少し休ませて貰う。何かあればすぐに起こしてくれ。」

 

「分かりました。お休みなさい。」

 

 これでようやく仮眠が取れる。流石に徹夜で艦隊指揮をとるのは疲れたな・・・




 関西弁ってこんな感じで大丈夫なのだろうか?方言って難しい・・・

もうすぐ一周年と言う事で久しぶりにアンケートをしたいと思います。この作品のキャラでの人気投票的なやつです。是非ご参加下さい。

  • 主人公葛原提督率いる問題児四天王
  • 大淀
  • 長門・陸奥
  • 第七駆逐隊
  • 川内・神通
  • 明石・夕張・間宮・鳳翔
  • 第六駆逐隊
  • 北上&大井
  • 青葉&衣笠
  • 金剛姉妹
  • 伊19・伊168
  • 赤城&加賀
  • 翔鶴&瑞鶴
  • 白露型姉妹
  • 島風&雪風
  • 天龍&龍田
  • 龍驤・五十鈴・球磨・摩耶・高雄
  • 朝潮・木曾・陽炎・不知火
  • 叢雲ちゃん率いる横須賀艦隊
  • 俺の嫁が出てねぇぞ!!早よ出せや!!
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