疑心暗鬼提督のブラック鎮守府再建   作:ライadgj1248

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 戦闘も盛り上がってきました。多数の艦隊が戦闘に参加しているので、書きたい話があちこちで同時進行する事になり・・・作者自身を追い詰める!!


109話(防衛戦3)

 提督からの指示を受けてあたしは自分の艦隊に鈴谷さん達を加えて、回り込んで来た敵の対処に動く。潜水艦の二人は速度が遅いから、後で合流する形だねぇ。けっこう苦戦してる皆を置いていくのは気がひけるけど、あの状態に横槍を入れられたらまずいからねぇ・・・とりあえずは鈴谷さん達に水上偵察機を出して貰ったけど・・・

 

「あー、鈴谷さん、熊野さん、どんな感じ?」

 

「え、えっと・・・なんか敵艦隊が引き返してるみたいなんだけど?」

 

「え?マジで?」

 

 もうなんなのさ~こっちの横腹狙っといて急に引き返したりしてさぁ~

 

「ッ!!横須賀の方が一人孤立して戦ってますわよ!?」

 

「ええ!?あれと一人でやってんの!?それは流石に不味くない!?」

 

 横須賀の人達が物凄く強いのは分かるけど、それにしたって一人は不味いよね?とりあえず提督に連絡しなきゃね。

 

「あ、大淀さん?すぐに提督に繋いで。」

 

「はい・・・どうぞ。」

 

「どうした?」

 

「あ、提督、東側から回り込もうとしてた部隊なんだけど、反転して孤立した横須賀の娘が一人で戦ってるみたいだよ。流石にほっとけないし、前に出て戦って良いかな?」

 

「・・・ああ、すぐに援護に向かえ。」

 

「へへっ、りょ~か~い。」

 

 よぉ~し、提督の許可も貰ったしやっちゃいますかね!!

 

「皆~、速力上げて突っ込むよ~」

 

 まずはあたしと大井っちの雷撃で数を減らすとしましょうかね!!

 

――――――――――――――――――

 

「・・・ああもう!!鬱陶しいわね!!」

 

 北九州鎮守府の側面から攻撃しようとしていた部隊を引き留める事には成功したけれど、一人で艦載機にも狙われながら戦うのはちょっと厳しかったかしら?魚雷はさっき空母と戦艦に叩き込んで来たからもう無いし、砲弾も残り3割ってところかしら?駆逐と軽巡はどうとでもなるけれど、問題は装甲と耐久の高い重巡ね。私の火力だとしっかりと弱点を狙わないと、あいつらに損傷を与えられないのだけど、こうも敵の迎撃が激しいとしっかりと狙う余裕が無いわね・・・

 

「ああもう!!なにを弱気になってるのよ!!私は横須賀の代表として来てるのよ!!しっかりしなさい!!」

 

 とりあえず適度な距離を取りつつ回避に専念していると、チラッと水上偵察機の姿が見える。どうやら北九州鎮守府の娘達がこっちの様子を探りに来たようね。けどあの提督はどういう判断をするのかしら?援護の為の部隊を寄越すのか?それとも最初の予定通りに足止めだけに専念するのかしら?もし援護に来ないのであれば、秋月達が空母を沈めてから合流するまで持ちこたえなくちゃいけないわね。

 

「きゃあ!!」

 

 嘘!?被弾した!?

 

――――――――――――――――――

 

 ご主人様の指示で漣達は翔鶴さんの救援に来ましたが、かなり激しい戦いになってますね。これは早々に翔鶴さんを連れて逃げないとまずいですね。翔鶴さんの所にたどり着くと、そこには翔鶴さんを中心に防御を固め、瑞鶴さんが翔鶴さんを支えながら声をかけて・・・というか泣きついている感じでしょうか?

 

「また私のせいで翔鶴姉が・・・やだ・・・沈まないで・・・翔鶴姉・・・」

 

「しっかりしなさい五航戦!!」

 

 瑞鶴さん・・・加賀さんの言葉も耳に入って無いみたいですね。

 

「あ、赤城さん!!第七駆逐隊、翔鶴さんの救援に来ました!!」

 

「助かります。ではすぐに翔鶴さんを・・・瑞鶴さんも一緒に後方へ連れて行って下さい。」

 

「分かりました。私と潮で翔鶴さん連れてくから朧は瑞鶴さんをお願い。」

 

「任せて。」

 

 瑞鶴さんを朧に任せて翔鶴さんを潮と二人で肩を貸して運ぶ・・・ぐぎぎ・・・やっぱり正規空母は重いなぁ・・・翔鶴さんは機関部もやられてるみたいだし・・・

 

「瑞鶴さん!!退避するよ!?」

 

「翔鶴姉・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」

 

「瑞鶴さん!?」

 

 朧が瑞鶴さんに声をかけてるけど・・・これ瑞鶴さんもかなりヤバイ感じじゃ・・・と思っていると瑞鶴さんに加賀さんが近づいていき・・・パンッ!!と乾いた音を響かせた強烈なビンタを叩き込んだ。ヤバイ、あれはマジ怒でガクブルですわ・・・

 

「いい加減にしなさい五航戦!!まだ翔鶴は沈んでいないのよ!?貴方がするべき事は翔鶴を連れて後方に下がる事です。早く下がりなさい!!」

 

「あ・・・ご、ごめん・・・なさい・・・」

 

 加賀さんに怒られた瑞鶴さんが、泣きながらこちらに近づいて来た。

 

「ごめん・・・私が翔鶴姉を運ぶから・・・」

 

「わ、分かりました。では漣達が護衛します。」

 

 おお、流石は正規空母、一人でしっかりと翔鶴さんを運んでますね。これならすぐに離脱出来そうですね。

 

 

「加賀さん・・・嫌な役を任せてしまってごめんなさいね。」

 

「気にする必要はないわ。それよりも目の前の敵に集中しましょう。」

 

「ええ、そうですね。」

 

――――――――――――――――――

 

「長門、第七駆逐隊が翔鶴と瑞鶴を連れて下がってるみたいよ。」

 

「ん?瑞鶴もか?」

 

「ええ、そうみたい。」

 

 空母が2隻抜けてしまったか・・・かなり厳しいが、敵の艦載機もかなり少なくなっているようだから、一航戦だけでも耐えれるか?いや、耐えられるようにするのが私の仕事だな。幸い近づいて来ている敵艦隊の足止めはそれなりに上手くいっている。北上達が抜けたのは痛いが、天龍達が上手く立ち回って足止めをしてくれているので、私達打撃部隊の砲撃で少しずつ数を減らす事が出来ている。だがあちらにはまだ戦艦が2隻いるから油断は出来ないな。

 

「ふむ、敵の艦載機も減ってきたから、そろそろ戦艦ル級を仕留めに行くぞ。あの2隻を沈めるのは私達戦艦の仕事だ。陸奥、大和、行くぞ!!」

 

「私の出番ね。いいわ、やってあげる!!」

 

「戦艦大和!!推して参ります!!」

 

 二人の気合いの入った返事に満足しつつ、速力を上げて敵艦隊へと接近する。随伴艦の高雄・神通・如月も速力を上げて付いて来るし、天龍達もこちらの動きに気が付いたようで、道を開けるように横にずれながら敵の足止めを継続してくれている。ここまで御膳立てされたのだ。負けるわけにはいかないな。

 

「目標戦艦ル級!!全主砲斉射!!撃てぇ!!」

 

 私の掛け声に合わせて一斉射を放ち、ル級の片方を中破へと追い込む。初撃にしては悪くない戦果だ。

 

「次弾装填急げ!!敵の反撃が来るぞ!!」

 

「ッ!!ふ~んやるじゃない?」

 

「クッ・・・」

 

 陸奥と大和が被弾してしまったようだが、まだまだやれるな。戦艦同士の殴りあいなのだから、この程度で狼狽えるわけにはいかん!!

 

「撃ち返すぞ!!撃てぇ!!」




 参加する艦娘が多いから、なかなか話が進まない。・・・話が進まないのはいつもの事か。

もうすぐ一周年と言う事で久しぶりにアンケートをしたいと思います。この作品のキャラでの人気投票的なやつです。是非ご参加下さい。

  • 主人公葛原提督率いる問題児四天王
  • 大淀
  • 長門・陸奥
  • 第七駆逐隊
  • 川内・神通
  • 明石・夕張・間宮・鳳翔
  • 第六駆逐隊
  • 北上&大井
  • 青葉&衣笠
  • 金剛姉妹
  • 伊19・伊168
  • 赤城&加賀
  • 翔鶴&瑞鶴
  • 白露型姉妹
  • 島風&雪風
  • 天龍&龍田
  • 龍驤・五十鈴・球磨・摩耶・高雄
  • 朝潮・木曾・陽炎・不知火
  • 叢雲ちゃん率いる横須賀艦隊
  • 俺の嫁が出てねぇぞ!!早よ出せや!!

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