疑心暗鬼提督のブラック鎮守府再建   作:ライadgj1248

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 なんだかあまり話がまとまらない・・・そんな日もあるさと一週間開けてしまった・・・


119話(6日目昼食2)

 青葉からの質問も終わりそのまま食事をしていると、食堂の入り口から叢雲が入って来る。なんだか少し不機嫌な感じか?そのまま無言で一航戦と二航戦のフードバトル会場へと歩み寄る。

 

「ねぇ、飛龍さん、蒼龍さん・・・いつまで食べてるつもりかしら?」

 

「んん!?ふふぁふほふぁん!?」

 

「到着時に食事はしっかりと頂いたはずよね?もうすぐ出撃だから小腹が空いてるなら手早く済ませてって言ったわよね?このテーブルの上にある大量のお皿は何かしら?」

 

「ああ、いや、そのね・・・」

 

「ほ、ほら、腹が減っては戦は出来ぬって言うと思うんだけど・・・」

 

「それにせっかくのご厚意を無下にするのも悪い気がしない・・・かな・・・なんて・・・」

 

「そう・・・言い訳はもう終わりかしら?」

 

 おお、凄い迫力だな・・・駆逐艦相手に正規空母の二人が縮こまっているな・・・それを気の毒に思ったのか、赤城が恐る恐る手を上げる。

 

「あ、あの・・・私達が一緒に食事をしませんかってお誘いしてしまったのですが・・・」

 

「それは別に構わないわ。同じ空母同士で話したい事もあるでしょう。でもそれはこの二人が出撃の準備を忘れて暴飲暴食をして良い理由にはならないわ。」

 

「あ、はい・・・」

 

 赤城の援護も無意味だったか・・・

 

「ここでは他の人の迷惑になるわね・・・二人とも食べたお皿をすぐに片付けて出撃の準備をしなさい!!」

 

「「は、はい!!」」

 

「それと・・・残った料理はそちらでなんとかして貰えるかしら?」

 

「ええ、大丈夫です・・・」

 

「そう、じゃあお願いするわ。」

 

 飛龍と蒼龍が慌ただしく片付けをして走り去って行くのを尻目に、頭を抱えた叢雲がこちらに近づいて来る。

 

「騒がせて悪かったわね。」

 

「気にするな。その・・・大変だな。」

 

「あの二人も普段はもう少し節度を持っているのだけど・・・美味しい料理を好きなだけ食べさせて貰えるから、はしゃぎ過ぎてしまったみたいね・・・」

 

「普段は制限でもかけられているのか?」

 

「横須賀にいる時はともかく、他の鎮守府を拠点に動く場合は満足するまで食べられない事が多いのよ。私達が他の鎮守府に駐留する場合、資材や食事などの諸経費は駐留する鎮守府が負担するでしょ。だから艦娘に食事をさせない鎮守府だと食事の提供が無かったりするし、最低限の食事だけを提供するところの方が多いわね。横須賀の傘下の鎮守府だとそんな事はないけれど。」

 

 確かに艦娘は食事をしなくても死ぬ事は無いので、理解出来なくは無いのだが・・・

 

「横須賀の艦隊が駐留するのは、現地の艦隊では手に負えない敵が居るからだろう?なのに主戦力の士気を低下させるような事をするのか?」

 

「酷い奴は資材の提供も渋るわよ。そういう奴はなにかと理由を作って、付近の鎮守府に駐留の話を押し付けようとするわね。」

 

 燃料や弾薬の提供を渋るだと!?それで横須賀の艦隊が戦力を発揮出来ずに敗北か撤退した場合は、現地の艦隊だけでは勝てない状況だろ!?

 

「理解出来ん・・・」

 

「でしょうね。逆に私達を接待してうちの提督に取り入ろうとする奴も居るわね。あんたは違ったみたいだけど。」

 

「そうだな。生憎私は人に媚びを売るのが苦手なのでな。」

 

「そうね。待遇が良かったから最初は疑ってたけれど、あんたは私達を戦力としてしか見てないようだから凄くやり易いわ。・・・長話が過ぎたわね。これじゃ二航戦の二人を叱れなくなるわ。じゃあ私は行くわね。」

 

「ああ、健闘を祈る。」

 

「任せなさい。」

 

 不敵な笑顔を浮かべてから叢雲は颯爽と食堂から去って行く。本当に駆逐艦とは思えない貫禄を感じてしまう。あれが歴戦の艦娘ってものか。

 

「いやー、横須賀の叢雲さん格好いいですね。帰って来たら青葉に取材させて欲しいです。色々と暗いお話も出てきちゃいましたが・・・横須賀の方々も苦労しているのですね・・・」

 

「そうねぇ・・・衣笠さん達も以前は凄く不幸な状況だって思ってたけど、そんな鎮守府が思ってるより多いのかな・・・」

 

「そうだな・・・呉と舞鶴の傘下の鎮守府だとそういうところが多いだろう。横須賀の傘下は艦娘を大切にする奴等の集まりだし、佐世保の傘下は艦娘を兵器として扱うが、食事やある程度の居住環境は兵器の性能維持に必要だと考えているようだ。」

 

「なるほど。なんだか佐世保の方々の考えは司令官の考えに近いのではないですか?艦娘が兵器か軍人かという違いはありますが、食事とかを私達の性能維持の為に必要だって考えは一緒だと思います。それに佐世保の傘下の方々は武闘派で実力が高いと聞きます。どうして司令官は佐世保の傘下には入ろうとしなかったのですか?」

 

 まあ、佐世保の考え方は嫌いではない。呉や舞鶴の汚職集団とは違い軍人らしい集団で、実力主義なところも高評価だ。欲を言えばもう少し勢力の拡大を重視して、呉や舞鶴傘下の鎮守府を減らして欲しいところだがな。

 

「そうだな・・・基本的に佐世保の考え方は嫌いではないが、当然合わない部分もある。佐世保の傘下に入るのであれば、気に入らないところも従わなければならなくなる。私のように我が強い人間には、規律と上下関係に厳しい佐世保鎮守府の傘下に入るのは息苦しいだろうな。」

 

 そもそも自分は士官学校で教官潰しなんて呼ばれていた問題児だから、佐世保が欲しがるとも思えない。

 

「ほうほう、司令官は佐世保のやり方に賛同出来ない部分があると?」

 

「まあな。」

 

 佐世保の戦闘は苛烈だ。だから戦闘の厳しさについていけない艦娘は沈んでいき、強い艦娘だけが生き残る。佐世保に着任した艦娘は最初に厳しい演習で基礎を叩き込まれたら、後はどんどん実戦に参加させて弱い艦娘をふるい落とす。この選別に生き残った艦娘達が佐世保の精鋭として鍛え上げられる。肉の盾として使い潰されるよりはマシだろうが、轟沈する者が多いのも事実だ。自分は艦娘の深海棲艦化を知っているので、そのやり方は危険が大きいと感じてしまう。

 

「えっと・・・佐世保鎮守府のやり方に賛同出来ない部分を教えて欲しいのですが?」

 

「悪いがそれは教えられない。」

 

「ええ~そんな~教えて下さいよ~気になるじゃないですか・・・ね、ガサも気になるでしょ?」

 

「ちょ、青葉!?私を巻き込まないでよ!?提督を怒らせて青葉と一緒に営倉行きとか絶対に嫌だからね!?」

 

 慌てる衣笠と営倉のという単語で尻込みしてしまう青葉。前回の営倉行きは短かったので、そこまで堪えては無いかと思っていたが、嫌なものは嫌らしいな。

 

「うぅ・・・営倉行きは嫌ですが・・・あ、青葉気になっちゃうなぁ・・・なんて・・・」

 

「諦めろ。」

 

 未練がましくチラチラとこっちを伺っていた青葉にバッサリと断り、食べ終わった食器の片付けを始めると、先程まで無言でこちらの話を聞いていた大淀も片付けを始める。そう言えば大淀は仕事の時以外で他の艦娘と話している時はあまり会話に入って来ないよな?なにか理由があるのだろうか?




 青葉は常に営倉行きギリギリを攻めている?

もうすぐ一周年と言う事で久しぶりにアンケートをしたいと思います。この作品のキャラでの人気投票的なやつです。是非ご参加下さい。

  • 主人公葛原提督率いる問題児四天王
  • 大淀
  • 長門・陸奥
  • 第七駆逐隊
  • 川内・神通
  • 明石・夕張・間宮・鳳翔
  • 第六駆逐隊
  • 北上&大井
  • 青葉&衣笠
  • 金剛姉妹
  • 伊19・伊168
  • 赤城&加賀
  • 翔鶴&瑞鶴
  • 白露型姉妹
  • 島風&雪風
  • 天龍&龍田
  • 龍驤・五十鈴・球磨・摩耶・高雄
  • 朝潮・木曾・陽炎・不知火
  • 叢雲ちゃん率いる横須賀艦隊
  • 俺の嫁が出てねぇぞ!!早よ出せや!!
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