疑心暗鬼提督のブラック鎮守府再建   作:ライadgj1248

123 / 240
 作者の持病の『先の展開で書きたい話が思い浮かぶのに、目の前のお話がまとまらない』が発病して苦しんでおります・・・村雨ちゃんと提督の顔合わせのお話が書きたいのに、次は瑞鶴とのお話が待ち構えております・・・でも瑞鶴のお話も雑には書きたくないというジレンマ・・・


121話(長門・一航戦対話)

 執務室へと戻り今後の予定を考えるが、横須賀の艦隊の動き次第なので、しばらくは時間に余裕がありそうだ。今のうちに話をしておきたい者達と話をしておこう。

 

「大淀、少し話をしたい者達がいるから呼んで欲しい。まずは長門、次に赤城と加賀、瑞鶴、最後に村雨だ。」

 

「分かりました。すぐにお呼びします。」

 

――――――――――――――――――

 

 長門が入室し挨拶を済ませたので、あらかじめ用意していた椅子に座るように指示をする。

 

「まずは今回の防衛戦良くやってくれた。全員無事に帰って来て安心した。」

 

「ああ、なんとか全員帰還出来て良かった。提督の期待には応えられたようだな。だが横須賀鎮守府の娘達が居なければ、我々は手も足も出ずに全滅していただろう。今後を考えると我々ももっと鍛えねばならん・・・」

 

 ふむ。横須賀との戦力差に少し劣等感を感じているのだろうか?

 

「歴戦の横須賀艦隊と差があるのは仕方ない。そこに関しては今後しっかりと鍛えるしかないだろう。それに横須賀の戦いを少しだけとはいえ見る事が出来たのもとても良い経験になっただろう。将来的にはあの横須賀の艦隊に負けない艦隊を目指す。」

 

「良い目標だ。その期待に応えられるように私達も精進しよう。」

 

「宜しく頼む。それで、大規模な艦隊の総旗艦を務めてみてどうだった?」

 

 そう尋ねると長門は少しだけ黙って考える。

 

「やはり連合艦隊の総旗艦を務めるのは名誉な事だから、そんな大役を任せて貰えた事は誇りに思っている。だが今回の戦いでは、前半はきちんと指揮が出来ていたと思うが、後半になると目の前の敵に集中し過ぎて指揮が疎かになっていたようにも思える。」

 

「なるほど。確かに総旗艦であれば艦隊全体を把握しておいたほうが良いのだろう。だがそれはかなり難しい事で、艦隊の規模が大きくなればより困難になる。いきなり戦闘と指揮の両立をするのは無理がある。」

 

「確かにそうなのだが・・・横須賀の叢雲はあの激戦の中でも指示を出し、敵艦隊がこちらの側面を突こうとすれば、それに対応して一人で足止めまでしていたのだ・・・」

 

 勝利に浮かれずに向上心を持ち続けるのは良いのだが、あまり暗くなりすぎても良くないな。

 

「経験の差があるのは覆しようの無い事実だ。一朝一夕で出来るようになるものでは無い。今大事なのは今出来る事でどうやって戦って生き残るかだ。高い目標を見る事も重要だが、足元が見えていなければすぐに躓く。戦場ではそれが命取りになるぞ?」

 

「・・・そうだな。すまない、ビッグセブンともあろう者が弱音を吐いてしまった。出来ないのであれば訓練あるのみだな!!」

 

「それもそうだが、なにも総旗艦が一人で抱え込む必要も無いぞ?」

 

「と言うと?」

 

「総旗艦はあくまでもまとめ役だ。総旗艦は私が立案した作戦を上手く実行出来るように、各艦隊の旗艦に指示をするのが仕事だ。だから各艦隊の旗艦に任せられる事は任せて良い。ただ全体の大まかな戦況は把握しておきたいところだな。」

 

「ふむ、やはり上に立つ者としては、仲間達を上手く頼るのも必要な事というわけか。私自身が頼りにされたいという気持ちは強いが、仲間に頼ろうとするのは不得手だな・・・」

 

 仲間に頼るのは不得手か・・・正直私も他人の事をあまり言えないな。この鎮守府の責任者として、部下の艦娘達を上手く使おうとする意識はあるが・・・心を開いて頼り頼られる関係とは違うだろうな。

 

「そうか・・・だが陸奥はよく長門に頼られているように見えたが?」

 

「うーむ、なんと言うべきか?陸奥はとても気の利く奴でな。私が本当に困る前に自然と手助けをしてくれるのだ。確かにいつも頼りにはしているのだが、他の者達を頼りにする時の参考にはならないと思うのだ。」

 

「なるほど。まあこの話も経験を積むしかないだろう。とりあえず私からの話は以上だ。他に何か言っておきたい事はあるか?」

 

「そうだな・・・私からは特には無いが・・・ああ、そうだ、大和が提督と話をしたがっているみたいだったな。」

 

「ほう、大和か。」

 

 そう言えばまだ面談が済んでいない艦娘もまだまだいて、大和もその一人だったな。

 

「ああ、あいつも最近は笑顔を見せるようになったが、色々と思う事もあるのだろう。良ければ時間を作って話を聞いてやって欲しい。」

 

「分かった。早めに時間を作るとしよう。」

 

――――――――――――――――――

 

 長門が退室してすぐに赤城と加賀が執務室へと入って来た。執務室のすぐ近くで待機していいたのだろう。長門の時と同様に椅子に座らせて話を始める。

 

「まずは今回の防衛戦、良くやってくれた。」

 

「ありがとうございます。」

 

「赤城は今回の戦いをどう感じた?」

 

「そう・・・ですね・・・今までで一番厳しい戦いだったと思います。敵空母の数も多く艦載機の練度も高かったので、撃墜するのにかなり手間取ってしまいました。しかも敵艦載機の多くを横須賀の艦隊が撃墜したにも関わらずです。もし横須賀の艦隊が居なければと考えてしまうと・・・私達はもっと強くならなければいけません。」

 

 やはり今回の戦いでは横須賀鎮守府の艦隊が印象に残るようだな。まあ、あの規格外の活躍を見せ付けられたら仕方ないか。だが心が折れずに強くなる意思があるのは良い事だ。

 

「長門も似たような事を言っていたな。加賀はどうだ?」

 

「そうですね・・・横須賀鎮守府の力が大きかった事は言うまでもありません。ですが私達も上手く連携して行動が出来ていたと思いますので、かなり良い経験となったと思います。」

 

「ほう?良い経験か。」

 

 加賀は今回の戦いをかなり前向きに捉えているようだな。

 

「ええ、事前に提督が各艦隊の役割を決めて、それを各旗艦が理解して行動出来ていたと感じましたし、総旗艦の長門さんが上手くまとめて下さったと思います。初めての規模の戦いで格上の艦隊を相手にして全員生き残れたのであれば、かなり良い経験が出来たと考えます。」

 

「ふふっ、とても前向きで良い事だな。二人とも今後の成長と活躍に期待している。」

 

「「はい!!一航戦の誇りにかけて!!」」

 

 二人とも椅子から立ち上がってビシッと敬礼をしてくる姿は頼もしさを感じる。この話はここまでで良いだろう。

 

「さて、もうひとつ聞きたい事があるから座ってくれ。」

 

 そう声をかけると二人は少し緊張しているように感じる。次の話に心当たりがあるのだろうが、これは放置して良い話題ではないからな。 

 

「次に聞きたいのは・・・先程の戦闘で瑞鶴が撤退した件だ。あれは赤城の判断との事だが間違いはないか?」

 

「・・・はい、間違いありません。」

 

「ではその判断に至った状況を説明してくれ。」

 

「まず敵艦隊との交戦中に翔鶴さんが瑞鶴さんを庇って被弾しました。それで瑞鶴さんがトラウマを刺激されてしまい、恐慌状態になってしまいました・・・ですので戦闘の継続は不可能と判断して、瑞鶴さんを後方へと下がらせました。勝手に判断をしてしまい申し訳ございません。」

 

 そう言って赤城は深々と頭を下げる。

 

「いや、謝る必要は無い。むしろ的確な判断をしてくれたおかげで損害を抑えられた。だが瑞鶴はトラウマを刺激されて恐慌状態になってしまったのか・・・」

 

 最後の言葉で加賀が慌てて立ち上がる。

 

「お待ち下さい!!今回の戦いでは五航戦の子達が居なければ生き残る事は出来なかったかもしれません!!翔鶴が被弾するまでは瑞鶴も敵艦載機の迎撃に大きく貢献しています!!私が必ず鍛え直しますので、どうか彼女にもう一度チャンス与えて下さい!!」

 

 必死になって瑞鶴を庇っているが・・・もしかして・・・

 

「少し落ち着け。別に解体しようなどと言う話ではない。ただ現状の確認と対策を考えなければならないだけだ。」

 

「そ、そうですか。失礼しました。」

 

 そう言って加賀は少し頬を赤らめて椅子に座りなおした。加賀は無表情で何を考えているか分かりにくいなどと聞いた事もあるが、きちんと見れば普通に素直な反応をしているのだがなぁ。それにかなり仲間思いのようだな。

 

「それで、トラウマと言っていたが・・・軍艦時代の記憶というやつか?」

 

 艦娘達は軍艦だった頃の記憶を持って生まれてくる。どういう原理なのかはわからないが、その記憶が艦娘の性格や性能に大きく関わっている事が知られている。今回の瑞鶴のトラウマは大戦中に翔鶴と共に行動していた時に、瑞鶴は被弾せずに翔鶴ばかりが被弾してしまった事に起因するのだろう。士官学校時代に織田が詳しく話をしていたのだが、話が長過ぎたので詳細までは覚えていない・・・

 

「それももちろんですが、艦娘となってから前任の大森提督から、そのトラウマを刺激するような事をされ続けたのが原因だと思います・・・」

 

 そう語る赤城はとても悲しそうだ。それにしてもまた前任のクズが残した負の遺産か・・・

 

「瑞鶴に対する罰を翔鶴に受けさせていたというやつか・・・」

 

「ええ・・・瑞鶴さんはそれでかなり苦しんでいましたので・・・最近は少し元気も出て来ていたのですが・・・」

 

「この後私が瑞鶴と話をしてみるつもりだが、とりあえず落ち着くまでは出撃はさせられない。瑞鶴が復帰するまでは二人に負担をかける事になると思う。」

 

「お心遣いありがとうございます!!もちろん私達が瑞鶴さんが不在の間を支えてみせます!!」

 

「ああ、任せた。私からの話は以上だが何か他に話しておきたい事はあるか?」

 

「いえ、瑞鶴さんを宜しくお願いします。」

 

「加賀は?」

 

「ありません。」

 

「分かった。では話はこれで終わりだ。瑞鶴を呼んで来てくれ。」




 なぜか夜中のほうが執筆が捗るので、寝不足になってしまう・・・

もうすぐ一周年と言う事で久しぶりにアンケートをしたいと思います。この作品のキャラでの人気投票的なやつです。是非ご参加下さい。

  • 主人公葛原提督率いる問題児四天王
  • 大淀
  • 長門・陸奥
  • 第七駆逐隊
  • 川内・神通
  • 明石・夕張・間宮・鳳翔
  • 第六駆逐隊
  • 北上&大井
  • 青葉&衣笠
  • 金剛姉妹
  • 伊19・伊168
  • 赤城&加賀
  • 翔鶴&瑞鶴
  • 白露型姉妹
  • 島風&雪風
  • 天龍&龍田
  • 龍驤・五十鈴・球磨・摩耶・高雄
  • 朝潮・木曾・陽炎・不知火
  • 叢雲ちゃん率いる横須賀艦隊
  • 俺の嫁が出てねぇぞ!!早よ出せや!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。