開催する場所が決まってからはトントン拍子に話が進んだ。市長の綾瀬さんに会見と競売の会場の使用許可を取り、黒川に会見の件だけを伝えて承諾を得る。そこからもう一度綾瀬さんに連絡をとって告知をお願いする。そして運送業者の真柴さんに当日の荷運びの為の人員を確保して貰って準備は完了だ。あとは金づるを誘き寄せる為に、汚職に関わっていた者達に声をかけていく。
「提督!?横須賀の叢雲さんから通信が入りました!!」
「代わろう。・・・葛原だ。」
「叢雲よ。今無事に集積地棲姫の討伐が終わったわ。今は残党狩りをしているところよ。」
「おお!!流石だな。こちらは輸送艦隊の準備は整っているがどうする?」
「こっちは損傷も少ないし、すぐに送って貰って大丈夫よ。私達も護衛に向かうから途中で合流しましょう。」
「分かった。すぐに向かわせる。」
ふぅ・・・これでとりあえず集積地棲姫の問題は片付きそうだな。それにしても思っていたよりも早く終わったな。
「大淀、曙に輸送艦隊を率いてすぐに出発しろと伝えてくれ。」
「分かりました。・・・すぐに出発するとの事です。」
さて、後は曙と叢雲に任せれば大丈夫だろう。会見も競売の案件も後は任せても問題無いはずだがなにをするべきか?とりあえず面談でも進めるべきだろうか?そう言えばまだ話が出来ていない艦娘達も多いからな。
「提督、正門の憲兵の方から来客が来たとの連絡が入りました。」
「はぁ・・・こんな時に来客だと?そんな予定は無いと追い返せ。」
そう言うと大淀が困った表情をする。
「えっと・・・来ている方が・・・」
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「おーほっほっほっ!!また私が遊びに来ましたわよ!!」
「そして我も来た!!」
執務室に案内されたのは高笑いをする北条と、変なポーズをしている織田だった。一緒に執事の本郷さんと秘書艦の霞も来ている。それとどうにも霞は調子が良く無さそうだ。
「はぁ・・・この忙しい時に何をしに来た?」
「織田が提督として着任する話は聞いていますわよね?それに小森さんも葛原の元で実地研修を始めたのですから、今日はそのお祝いをする為に来ましたのよ!!おーほっほっほっ!!」
「なぜ事前に連絡しなかった・・・」
「サプライズと言うやつだぞ、盟友よ!!」
「そうですわ!!驚いたかしら!?」
「ああ、驚いたからもう帰れ・・・」
「今来たばかりですわよ?相変わらず冗談がお好きですこと?」
冗談のつもりはなかったのだが・・・
「はぁ・・・まさかとは思うが、今私が姫級の対応をしている話を知らないわけでは無いよな?」
「む、そうであるか?」
「私はもちろん知っていますわ!!でも今朝姫級の艦隊を倒したのでしょう?流石は葛原!!見事な働きですわ!!」
本気で言ってるのかこいつらは・・・北条はともかく織田は知っておけよ・・・お前が着任する鎮守府を崩壊させた奴だぞ・・・
「北条が言っているのは、姫級が送り込んで来た艦隊の話だ。姫級自身を倒したのではない。」
「あら、そうなんですの?では早く倒してしまいなさい。」
「はぁ・・・先程横須賀の艦隊から集積地棲姫の討伐は完了したと連絡があった。今は事後処理の段階だ。」
「なら問題ありませんわね♪では横須賀の方達も加えて祝勝会も一緒にすれば良いですわね!!本郷!!」
「お嬢様、持って来た食材は横須賀の方達の分も準備しております。」
「流石は私の執事、良い仕事をしますわね♪おーほっほっほっ!!」
恭しく礼をする本郷さんに気分を良くして北条が高笑いをしている・・・本郷さん・・・横須賀の分も準備しているって事は、まだ姫級との戦闘が片付いていなかった事を知っていたんだろ?なんでこのお嬢様を止めなかったんだ・・・
「はぁはぁ・・・悪かったわね葛原・・・二人を止める事が出来なくて・・・」
「霞も苦労したのだろう・・・体調が悪そうだが大丈夫か?」
「はぁはぁ・・・ちょっと疲れただけよ・・・」
見る限りちょっとでは済まなそうだ・・・
「大淀、鳳翔を呼んで霞の看護を頼んでくれ。」
「分かりました。」
「はぁはぁ・・・迷惑かけて悪いわね・・・でも助かるわ・・・」
あの霞がずいぶんと素直だ・・・これはよっぽどキツイようだな・・・
「おい、織田。お前霞に何をした?」
「我確定なのか!?」
「いいからさっさと吐け。場合によっては拳で吐かせるぞ?」
「待て待て待てぃ!!霞殿は慣れない飛行機で疲れておられるだけである!!その疑うような鋭い目をやめぃ!!」
「霞、本当か?」
「そ、そうね・・・ちょっと慣れない体験で疲れてしまっただけよ・・・べ、別に怖かったとかそんなのじゃないわよ・・・」
ふむ、いつものツンツンした発言にも覇気が無いか・・・だがおそらく霞が疲弊しているのは飛行機に乗った事が原因のようだな。これが霞個人の問題なのか艦娘の特性によるものなのかは気になるところだが・・・
「提督、正門前にトラックが来て、物資の搬入の許可を求めています。所属は北条工業との事ですが・・・」
「ああ、それなら私がお祝いの為に準備したものですわね。通してあげなさい。」
「はぁ・・・通してやれ。それと明石にすぐに連絡してくれ。で、何を持って来たんだ?」
「織田と小森さんの着任祝いの為の食材を持って来ましたのよ!!最高のものを取り揃えておりますから感謝なさい!!おーほっほっほっ!!」
「大淀、間宮に連絡して、すぐに今から搬入されるものを確認させてくれ。食材に関しては好きに使って良いと言ってくれ。」
「分かりました。」
まったく・・・この忙しい時に面倒事を持って来やがって・・・競売の為にまだやるべき仕事があると言うのに・・・そうだ!!
「大淀、陸奥を呼んでくれ。それと北条、一つ頼みがあるのだが?」
「あら?なんですの?」
「北条は美術品には詳しいか?」
「もちろんですわ!!美術品や調度品に対する知識や美的センスなどは淑女の嗜みですもの!!おーほっほっほっ!!」
「なら良かった。明日前任者が溜め込んだ私物を競売形式で売るつもりでな、私にはその商品の価値がよく分からんのでな。目利きと値段の設定を頼みたい。」
「ええ、良いですわよ!!その代わりもし私が気に入るものがあったら、先に買い取らせて貰っても構わないかしら?」
「ああ、それで良い。では案内に陸奥を呼んでいるから、後は彼女に案内して貰ってくれ。」
ふぅ・・・これで一つ問題が片付いたな。この忙しい時にいきなり来て迷惑をかけてくるのだから、これくらいは協力して貰わないと困る。
「ほほう、盟友よ、我には何か頼みたい事はあるか?」
織田に頼みたい事か・・・とりあえずこいつには邪魔にならないところで大人しくしていて欲しいものだが・・・
「いや、織田には先に客室へと案内しよう。ついて来い。」
「うむ、では行こうではないか盟友よ!!」
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「な、なぁ盟友よ?ここはその・・・」
「客室だ。」
「いやいやいや!!我にはどう見ても営倉にしか見えないのだが!?」
「客室だ。綺麗に掃除しているだろう?」
「待て待て待てぃ!!ではこの鉄格子はなんだと言うのだ!?」
「涼しげな作りの部屋だろう?」
「確かに風通しは良さそうではあるが!?いやこの地下室自体が風通しが良く無いから無意味ではないのか!?」
「それに布団もそれなりに良いものを使用している。確かめてみるか?」
「そ、そうなのか?」
そう言って織田は営そ・・・客室に入って布団を確かめているので、扉を閉めてからカギをかける。
「ちょ!?盟友!?」
「このようにカギもかけられるから、セキュリティ面でも安心だろう?」
「それ外からかけてるやつ!!中からは出られないやつ!!」
「安心しろ、食事の時間になれば迎えに来る。」
「それまではここで過ごせと言うのか!?もしかして物凄く怒っているのか!?なあ、盟友!?」
その簡単な質問に笑顔で答えてから、私は営倉を後にした。
「盟友ぅぅぅううう!!!!」
怒涛のイベントで葛原提督のストレスが・・・
もうすぐ一周年と言う事で久しぶりにアンケートをしたいと思います。この作品のキャラでの人気投票的なやつです。是非ご参加下さい。
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主人公葛原提督率いる問題児四天王
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大淀
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長門・陸奥
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第七駆逐隊
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川内・神通
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明石・夕張・間宮・鳳翔
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第六駆逐隊
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北上&大井
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青葉&衣笠
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金剛姉妹
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伊19・伊168
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赤城&加賀
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翔鶴&瑞鶴
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白露型姉妹
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島風&雪風
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天龍&龍田
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龍驤・五十鈴・球磨・摩耶・高雄
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朝潮・木曾・陽炎・不知火
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叢雲ちゃん率いる横須賀艦隊
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俺の嫁が出てねぇぞ!!早よ出せや!!