「提督!提督!夜戦の時間だよ!!」
部屋に入ってきた川内は、目をキラキラ輝かせ元気一杯に騒いでいる。今何時だと思ってる。
「うるさい、静かにしろ。あと今は夜戦の時間じゃなくて寝る時間だ。」
「いいや、夜戦の時間だね!夜戦が私を呼んでいる!!」
これがあの有名な夜戦バカか、夜な夜な提督のもとにやって来て、夜戦をさせろと騒ぎ続ける問題児として有名だ。まさか着任初日から騒ぎ出すとはな・・・夜戦への執念だけは認めてやろう。
「今のところ夜戦をする予定は無い。明日の朝までは近くの鎮守府が哨戒を担当する約束だ。今夜は大人しく寝ておけ。」
「ええ~そんなぁ~」
敵も居ないのに誰と夜戦をするつもりなんだよこいつは・・・そう考えていると、もう一人近付いてくる足音が聞こえてくる。こんな時間になんの用なんだ!
「提督!あ、川内さんも居ましたか。」
「大淀、こんな時間になんのようなんだ?」
「報告します、基地のレーダーにて敵艦隊を捕捉しました。現在こちらに向かって侵攻中、構成は軽巡ホ級1、駆逐イ級3の斥候部隊と思われます。」
「敵襲だと!?馬鹿な!?付近の鎮守府が哨戒を・・・あいつら手ぇ抜きやがったな!!」
「ほら、やっぱり夜戦の時間じゃん!!」
「ッチ・・・分かった。夜戦の準備をしておけ」
「やったぁ!!夜戦だ!夜戦だぁ!!」
大喜びで走って行く川内を眺めながら頭を抱える。着任初日から夜戦とはついてない。
「それで敵艦隊との距離は?」
「現在の侵攻速度からすると2時間後には鎮守府が射程距離に入るかと。」
「ならさっさと迎撃部隊を出さないとまずいな」
幸い敵艦隊の戦力はたいしたことないので、川内を旗艦にして駆逐艦を付ければ十分だな。一応数的有利は確保したいから、駆逐艦は4人だな。
「なあ大淀、駆逐艦の中で夜戦が苦手な奴とかいるか?そいつらは外しておきたい。」
「えっと・・・その・・・編成のメンバーでしたら、川内さんが集めて来ると思いますよ?夜戦の準備をしておけって言ってしまいましたし。」
「は?」
――――――――――――――――――
3分後、自分の前には出撃メンバーが並んでいた。編成を考える前に編成が終わってるのはどういうことだろうか?
「白露型駆逐艦一番艦、白露です!」
「白露型駆逐艦二番艦、時雨だよ。」
「白露型駆逐艦四番艦、夕立っぽい!」
「白露型駆逐艦五番艦、春雨です、はい。」
「提督、これで夜戦行って良いよね?」
とりあえず時間も無いし、編成する時間が省けたと考えるべきか・・・幸い駆逐艦達も嫌々参加している感じではないし、むしろ乗り気みたいだ。
「よし、このメンバーに任せる。川内を旗艦として単縦陣で速やかに敵艦隊を殲滅しろ。安眠を妨害した奴らを一匹たりとも逃すなよ!」
「「「「「ハイ!!」」」」」
「よぉし!!夜戦だ!夜戦だぁ!!」
元気良く返事をした彼女達に任せれば、ひとまず安心だろう。意気揚々と走り出す川内に駆逐艦達もついて行った。深夜にあのテンションは凄まじいな。
「なあ、大淀。なぜ川内は勝手に編成を決めて、艦娘達を集めて来たんだ?今回は時間がなかったし、編成も私が想定していた通りだったからそのまま行かせたが」
「その・・・川内さんは前任者から、夜戦に関しては丸投げされていたのです。」
「は?丸投げだと?」
「はい、前任者は戦艦と正規空母で正面から戦うことを好んでいましたので・・・その・・・夜戦だと空母が活躍出来ず、戦艦も昼間より危険が多いですし・・・あと夜は趣味に興じられていることが多かったので、とにかく夜戦が嫌いな方でした。」
「ああ、提督として最低なクズだな。それで?」
「川内さんが夜戦夜戦と騒ぐので、前任者は勝手に夜戦に出て良いと許可を出してしまったのです。出撃の許可を取らなくて良い、編成も作戦も勝手にしろ、事後処理も好きにしろと。なので川内さんは勝手に編成して、勝手に出撃していたのです。」
「無責任にもほどがあるだろ・・・」
「今回は提督が代わったのでちゃんと許可を取りに来たようですし、提督が夜戦の準備をしろと仰ったので、個人的な準備ではなく出撃の準備をしてきたのかと。」
「なるほど、そういうことなら独断専行を責める訳にはいかないか。実際に手際はかなり良かったしな。あと少し気になったのだが、急な夜戦にも関わらず駆逐艦の娘達が、かなりやる気だったのはなにか理由があるのか?」
「ッ!・・・その夜戦は川内さんが全て仕切るので、駆逐艦の娘達には人気なのですよ。弾除けとして使われることもなく、無理な進撃を強要されず、被弾率もかなり低めですし。そして夜戦に行った娘達は帰還後ゆっくり寝られる、ということが大きいでしょうか?」
「体調を整える必要があるから、ゆっくり寝るのは構わないが、普通夜にちゃんと寝られるほうが良くないか?」
「それは・・・その・・・夜は前任者のストレス発散に付き合わされたり、来客のおもちゃにされるようなこともありましたので、安心して眠れない娘も多く・・・夜戦中は心配無いですし、帰って来る時間だと前任者も寝ていることが多かったので、朝方のほうが安心して眠れます。」
「聞けば聞くほど頭が痛くなる話だな。それにしても前任者は駆逐艦にまで手を出していたのか」
「前任者は子供っぽい娘達にはあまり興味が無いようでしたが、来客の中にそういう人も居ますし、性的に手を出さなくとも失敗の責任を取らせるとか言って、拷問するのを楽しむような人でしたので・・・あと今はもう居なくなってしまったのですが、村雨さんや浜風さんなど少し大人っぽい娘達は手を出されていたようです。」
「・・・そうか。」
わりと軽い気持ちで聞いてみたら、想像以上に重い話が出てきてドン引きだ。むしろよくこれで汚職の噂程度で済んでいたものだ。真っ黒じゃないか、さっさと捕まってろよ。
「では提督、仮眠を取られてはいかがですか?接敵まで時間はありますし、戦闘のほうも川内さんに任せれば安心ですが、いかがなさいますか?」
「確かに送り出した以上私が出来ることは無さそうだな、だが私はここの責任者だ。戦闘については把握しておきたい、接敵の連絡が入ったら起こしてくれ。」
「かしこまりました。」
――――――――――――――――――
先頭を軽快に進む川内さんについて行きながら、白露型姉妹が密集して続いて行く。
「久しぶりの夜戦っぽい!一杯活躍するっぽい」
「そうだね、新しい提督は戦果が欲しいって言っていたから、僕達が結果を出せばきっと認めてくれるよ。」
「そうそう、だから心配しないでお姉ちゃんに任せてよ、春雨。」
「うん、ありがとうお姉ちゃん。」
「みんなー、そろそろ接敵するから気を引き締めて!行くよ!!」
「「「「はい!」」」」
い~や~前任者のクズ野郎~
もうすぐ一周年と言う事で久しぶりにアンケートをしたいと思います。この作品のキャラでの人気投票的なやつです。是非ご参加下さい。
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主人公葛原提督率いる問題児四天王
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大淀
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長門・陸奥
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第七駆逐隊
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川内・神通
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明石・夕張・間宮・鳳翔
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第六駆逐隊
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北上&大井
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青葉&衣笠
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金剛姉妹
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伊19・伊168
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赤城&加賀
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翔鶴&瑞鶴
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白露型姉妹
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島風&雪風
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天龍&龍田
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龍驤・五十鈴・球磨・摩耶・高雄
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朝潮・木曾・陽炎・不知火
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叢雲ちゃん率いる横須賀艦隊
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俺の嫁が出てねぇぞ!!早よ出せや!!