「提督、川内さんからまもなく接敵するとの連絡が入りました。」
「分かった、旗艦川内の判断で戦闘を始めるように伝えてくれ。」
「了解しました・・・敵艦隊との交戦開始しました。」
初めての実戦が夜戦とはついてない。幸い基地のレーダーで捕捉したため、おおよその位置が分かっているのは大きなアドバンテージだ。夜戦ではやはり索敵能力が重要なので、位置さえ掴めば戦力差的に圧倒出来るだろう。
「流石川内さんですね。T字有利を確保してからの奇襲攻撃、しかも川内さんが探照灯で捕捉して即座に一斉砲撃。初撃で旗艦のホ級含めて3隻を沈めました。」
おいおい旗艦自ら探照灯使うのかよ、探照灯を使えばこちらの命中率は大幅に上がるが、探照灯を使った艦娘が集中的に狙われる危険がある。旗艦が使うような物ではないと思うのだが、実際に奇襲でほぼ壊滅に追い込んだ手腕は見事なんだよなぁ。
「最後の一隻も沈めたようです。こちらに損害なし、完勝です。」
「見事なものだな、通信繋げられるか?」
「こちらをどうぞ」
大淀から通信機を受け取る。
「あー、川内聞こえるか?」
「あ、提督?今回も良い夜戦だったよ!」
「見事な戦いだった、良くやった。」
「そうでしょ!白露型の皆も頑張ったから、帰ったら褒めてあげてね!」
「ああ、そうしよう。報告は昼食後に受けるので、帰ったらゆっくり休んでくれ。以上だ。」
「了解!」
これで自分の初陣は終わりか、はっきり言って提督として仕事をほとんどしていない気がする。それでも勝利は勝利だし、こちらに損害なく敵を殲滅したのだから満足しておこう。
「大淀もお疲れ様、あとは川内に任せてゆっくり休め。」
「ありがとうございます、提督もお疲れ様でした。それではこれで失礼します。」
臨時の司令室となっていた応接室から大淀が退室した。一人になった空間でつい1日を振り返る。着任後の案内で感じた不気味な雰囲気、着任の挨拶で天龍には厳しく言い過ぎたか?その後大淀や長門達がしっかり働いてくれたのは頼もしかった。挨拶の電話地獄は吐きそうだったが、配送の真柴さんという信頼出来そうな人がいたのは幸運だった。夕食のカレーは美味かったし、暁からお礼も言われたな。そこからは天龍ともめて、鈴谷に熊野の過去を聞き、天龍が拘束されたことでまたもめて・・・最後に夜戦で初陣か・・・
濃い過ぎる1日だった。山程問題点は出てきたし、調べることはまだまだある。果たして自分はこの鎮守府を立て直すことが出来るのだろうか?
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夜戦を終えて大満足の川内を先頭に鎮守府へと帰還する。川内から少し離れて白露型姉妹が集まっていた。
「ふふーん、イ級を2隻も沈めたっぽい!」
「僕は1隻だね。夕立が沈めたうちの1隻は、春雨が中破まで追い込んだ奴じゃないか。」
「うう~お姉ちゃんはダメだったかなぁ。ホ級にダメージは与えたけど、川内さんに持っていかれたし。」
「川内さんは夜戦の達人だから仕方ないさ。むしろ川内さんが居るのに、僕達でイ級3隻沈めたなら大戦果だよ。」
「この調子でどんどん活躍するっぽい!」
「今度はお姉ちゃんも負けないんだから!
だから春雨も一緒に頑張ろう!」
「うん・・・ありがとう、お姉ちゃん。」
第一部というか第一日目完!!
長かった。
もうすぐ一周年と言う事で久しぶりにアンケートをしたいと思います。この作品のキャラでの人気投票的なやつです。是非ご参加下さい。
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主人公葛原提督率いる問題児四天王
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大淀
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長門・陸奥
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第七駆逐隊
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川内・神通
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明石・夕張・間宮・鳳翔
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第六駆逐隊
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北上&大井
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青葉&衣笠
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金剛姉妹
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伊19・伊168
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赤城&加賀
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翔鶴&瑞鶴
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白露型姉妹
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島風&雪風
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天龍&龍田
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龍驤・五十鈴・球磨・摩耶・高雄
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朝潮・木曾・陽炎・不知火
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叢雲ちゃん率いる横須賀艦隊
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俺の嫁が出てねぇぞ!!早よ出せや!!