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祝勝会で出される料理は最高級の食材を使っているだけあって、レベルが物凄く高かった。もちろん間宮を筆頭に料理が上手だという艦娘達の技術があってこそだろうが。自分が座っているテーブルでは織田と北条が大声で喋り、自分が適当に返答し、小森がビクビクしながら料理を食べている。士官学校時代から変わらない空間だ。艦娘達は初めて見る人を警戒しているのか私達に遠慮をしているのか分からないが、しばらくの間は近づいて来なかった。だがまあ、一番最初に近づいて来るのはやはりこいつだよなぁ。
「ども、恐縮です。青葉です!!皆さんを取材しても良いでしょうか?」
「おーほっほっほっ!!私に興味を持つのは当然ですわね!!もちろん宜しくてよ!!おーほっほっほっ!!」
「うむ、良かろう。なんでも聞くが良い。」
やはりこの二人は青葉の取材に乗り気のようだが・・・何を口走るかわからんな・・・
「はぁ・・・私も構わないが、こいつらの言うことをあまり真に受けるなよ?」
「ありがとうございます♪小森さんも宜しいでしょう・・・あれ?小森さんは?」
「ああ、小森さんなら先程お皿を持ってどこかに行ってましたわよ?何か料理を取りに行ったのではなくて?」
北条に言われて気がついたが、先程まで隣に座っていた小森が消えている。青葉の登場で意識が逸れた瞬間を狙って離脱したのだろうか?そんな状況でも北条は小森の行動に気が付くのか。侮れない奴だな。
「あぅ・・・ついさっきまで座っていたのでチャンスと思ったのに・・・まあ良いです!!今居られる方だけでも取材させて頂きます!!まず初めにうちの司令官と士官学校の同期の方々とお聞きしましたが、司令官とはどのようなご関係で?」
「私は今4大鎮守府とは別の新しい派閥を作っていますの。ここにいる葛原・織田・小森さんは私の派閥の初期メンバーですわよ。」
「ふっ、我と盟友の関係か・・・我は第六天魔王織田信長の子孫である。そして盟友はその瞳に深淵の闇を宿す者。闇を宿す我等が盟を結ぶ事はもはや必然!!故に我はただの友ではなく盟友と呼ぶのである!!」
「ただの士官学校の同期だ。それ以上でもそれ以下でもない。」
「ふむふむ、なるほど。では士官学校時代の司令官のお話とか聞いても良いですか?」
青葉が何かメモを取りつつ取材を進めていくのだが、今の話から何が分かったのだろうか?
「そうですわね?葛原は何かと好戦的でよく教官や他の候補生と揉めていましたわね。けれど口だけではなく実力を兼ね備えていましたわ。そういう所を見込んで私の派閥に誘いましたわ。」
「うむ。盟友は人を挑発して叩きのめすのが趣味であるからな。トラブルには事かかない奴であったな。」
「あぁ・・・うちでも司令官は嫌いな人には容赦無いって噂になってますからねぇ・・・でもやっぱり成績は良かったんですね♪」
「ええ、もちろんですわ♪座学でも演習でも小森さん以外では誰も勝てませんでしたわ。」
「うむ、教官にも演習で負けた事はない。むしろ同期で3位の海原とかいうイラつくイケメンの方が良い勝負をしておったな。」
「ええ、あの方もなかなかの実力ですわね。その次が私ですわね♪おーほっほっほっ!!」
「なるほど、なるほど。やっぱり司令官のお友達の皆さんは優秀なのですね。」
いや、友達ではないのだが・・・それよりももっと大きな間違いがある。
「青葉、織田の成績は低いぞ?せいぜい中の下くらいだな。」
ついでに言えば北条が4位というのも他の奴らが北条に気を使った結果だろうから、あまり信用出来る数字ではないのだが・・・まあ、これはあくまでも自分の主観の話だからやめておこう。
「ええ!?そうなのですか!?」
「むぅ・・・わ、我はまだ真の力を発揮しておらぬだけなのだ・・・」
「実際に発揮出来ない力なら無いのと同じだ。馬鹿な事を言ってないで過去の戦闘記録でも見て勉強しろ。」
「むぅ・・・盟友は手厳しいのぅ・・・」
「ふむふむ、なるほど。」
「あぁ!?青葉殿!!こういうカッコ悪いところはカットで!!カットでお願いします!!」
織田は先程までの尊大な態度を崩し、惨めに頭を下げて懇願している。こういうところが織田が小物たる所以だな。青葉も急な態度の変化に戸惑っているようだ。
「え、えぇ・・・ど、どうしましょう?」
「こんな情けないところも含めてこいつだ。しっかりと書いてやれ。」
「盟友!?」
困ってこちらに助けを求めた青葉にそう言い放つと、青葉が苦笑している。
「えっと・・・では今後の成長に期待と言うことにしておきましょう。そう言えばチラッとお聞きしましたが、皆さんは問題児四天王とか呼ばれていたとか?」
「そうですわね。私の派閥のメンバーは頻繁に揉め事を起こしますから、そう呼ばれてしまうのも仕方ないと言えますわね。私まで問題児扱いされるのは遺憾ですけれど。」
いや、北条工業の権力と経済力で好き勝手やってる奴は確実に問題児だろう?何より問題児の自覚が無いのが一番たちが悪い。
「ふっ・・・革新的な考えを持つ者は古臭い考えの者達から排斥される。これは致し方ない事であるが、無能な奴等の言いなりでは進歩はなく衰退するのみである!!」
「まあ言っていることは間違いないが、お前は基本的に無能側の人間だからな?」
「ふぐぅ!!」
「だが幸いな事に他の者の意見に耳を傾ける事が出来る。変なプライドで自分の考えに固執しないところはお前の長所だ。だから霞を頼れ。霞は凄く優秀な奴だから、あいつの意見に従えばそうそう大きな問題は起こさないだろう。」
「う、うむ。心得た。」
「だから霞を初期艦として選んだ事は、最高の判断だったと言えるだろう。それだけは本当に助かった。」
「はっはっはっ!!やはり覇道を歩むには良き副官の存在は必須であるからな!!」
「ほほぅ。なんと言いますか、織田さんって司令官の言う事を素直に聞くんですね。かなり酷い事を言われていますが・・・」
かなり酷い事か・・・まあ、否定はしない。織田相手には手心を加えないようにしている。
「そう思うのも無理はないが・・・盟友は我の為を思い厳しくしておるところがあるからな。それに盟友の助言は役に立つ事が多いのだ。」
「なるほど。司令官の事をかなり信頼しているのですね!!」
「うむ、それとなんと言ったか・・・『夢を見るのは勝手だが指針を決める時に見るべきなのは現実だ。』だったか?『居眠り運転をすれば事故を起こして沈む。鎮守府という大きな船をお前の夢で沈めるな。』とも言われた覚えがある。」
「おぉ・・・なんか司令官らしい言葉ですね。」
「他にもあるぞ。確か『気持ちを分かってあげるなんて言う奴は、何も出来ない善人か悪意を持つ詐欺師だ。結果を出すのに必要なのは気持ちではなく数字と論理と情報、そしてそれを元にした行動だ。』なんて事も言われたのぅ。」
ほう、確かその話をしたのは出会った当初だったはずだ。よく覚えていたものだ。
「なかなか過激な発言ですね・・・」
「盟友は極端な事もよく言うし、凄く困難な事も言うのでなぁ・・・全てを生かせる訳ではないのだが、そんな考えを知らぬよりは良かろうというものだ。」
「ああ、それで充分だ。下手に全て理解したなんて言われた方が恐ろしい。」
「うむ。青葉殿、こうやって我に提督として必要になるであろう事を盟友は教えてくれるのだ。これが我が盟友を信じる理由の一つである。」
「なるほど。ありがとうございます♪おかげで織田さんだけでなく司令官の事を少し理解出来ました。」
「ならば良し!!盟友は一筋縄ではいかぬ厄介な奴である。どうしても分からぬ事があれば我に相談するが良い。我の経験から何かアドバイスが出来る事があるやもしれぬぞ?」
「分かりました!!もしもの時は頼りにさせて頂きます。では織田さん、北条さん、今日は取材に応じて頂いてありがとうございました♪」
青葉は二人にお礼を言って去っていった。後は新聞になった時に変な事を書いていないか確かめれば問題ないだろうか?
今回のお話も含め、キャラクターやセリフには元ネタがあったりします。セリフに関しては弄っていたりするので分かりにくいかも知れないですが、気が付くとまた違った面白さがあるかもですね。
―追記―
白露ifついに書き終わりました。