疑心暗鬼提督のブラック鎮守府再建   作:ライadgj1248

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 明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します。
 今年も相変わらず気まぐれ更新だったり、ifや厨二提督の方に力を入れ始めたりと自由気ままな作者ではありますが、失踪しないように頑張りたいと思いますので、応援宜しくお願い致します。高評価や感想、ここすき等を頂けると、作者のテンションが上がりますので、そちらも是非宜しくお願い致します。


146話(北条・織田・霞)

「ご主人様~ご主人様の盟友さんとパトロンさんを連れて来ましたよ~」

 

 綾瀬さんの電話が落ち着いたと思ったら今度は漣が北条と織田か。気がつけばそれなりに遅い時間になっているし、そろそろ帰ってくれる時間になったか?

 

「おーほっほっほっ!!まだ仕事を頑張っているようですわね?感心ですわ!!」

 

「やることが多いからな。」

 

「盟友よ、休む時は休まねばいざと言うときに動けぬぞ?」

 

「それくらいは分かっている。」

 

 というかそれも自分が織田に教えた事だ。織田の場合は休む方が多いから気にする必要はない気もするが・・・それにしても漣からの呼び方が少し気になる・・・織田が盟友盟友とうるさいからそちらは仕方ないかもだが、北条がパトロン扱いか・・・まあ、あながち間違いだと言えないところが微妙だな。

 

「ん?霞も一緒に居たのか。もう体調は大丈夫なのか?」

 

「ええ、鳳翔さんのおかげでなんとかね。迷惑かけたわね。」

 

「これくらいの事を気にするな。」

 

 見た感じまだ疲労が抜けきってはいないようだが、ここに来た時よりもずっと顔色が良い。鳳翔に看病を任せて正解だったな。

 

「ふっ、我の右腕の霞殿は不滅である!!」

 

「はぁ・・・バカな事を言ってあまり無理をさせるなよ?霞が倒れたらお前の鎮守府が崩壊すると考えておけ。」

 

「う、うむ。心得た。」

 

「それで、そろそろ帰るのか?」

 

「ええ、もう遅い時間ですし今日はこれでお暇しますわ。」

 

「我と霞殿も今日は北条様の別荘に泊めて貰える事になったのでな。盟友とはここでしばしの別れとなる。だが我は明日からは長門鎮守府の長である。我と盟友の仲だ。いざと言うときは遠慮なく頼ると良い。」

 

 ・・・・・・は?こいつは何を言っているのだろうか?自分が織田を頼る?逆の未来しか見えないのだが?

 

「そんな妄言は提督としてまともに働けるようになってから言え。」

 

「なぁに、霞殿も居るし長門鎮守府で可愛い艦娘達が待っておるのだ!!すぐに盟友と肩を並べる提督となるであろう!!」

 

 こいつはもしかして長門鎮守府が完全に崩壊した事を知らないのか?自分もきっちりと現状を確認した訳ではないが、木曾達の話では生き残りが居ないはずなのだが・・・それに激しい攻撃を受けたはずだから、設備もどれだけ機能しているか不明なのだが・・・

 

「・・・・・・そうか。」

 

「うむ、期待していると良い我が盟友よ!!」

 

 こいつの根拠の無い自信はどこから湧いてくるのだろうか?しかもなんだか変なポーズを決めているし・・・

 

「おお!!盟友さんカッコいい!!」

 

「そうであろう!!そうであろう!!漣殿は見る目があるではないか!!」

 

ただでさえ根拠の無い自信に満ちているというのに、漣に煽てられてもう手がつけられなくなってきているな。

 

「はぁ・・・霞、頼んだぞ。」

 

「えぇ・・・初期艦に選ばれたからにはきっちりやるわ。」

 

 霞もやれやれと頭を抱えているが、織田を止めはしないのだな。

 

「ちなみに明日は何時頃に長門に着く予定だろうか?」

 

「そうね・・・8時にはついておきたいわね。」

 

「分かった、それくらいの時間に支援物資を運ばせよう。」

 

「本当に助かるわ。」

 

「いつまでも長門鎮守府が機能不全だとこちらが困るからな。あまり気にするな。」

 

「・・・出来るだけ早く立て直すわ。」

 

「期待している。」

 

 本当に霞だけが頼りだ・・・

 

「さて、挨拶も済みましたしそろそろ帰りますわよ。夜更かしは美容の大敵ですわ。」

 

「そうか。ああそうだ、北条は明日の会見について何か聞いているか?」

 

「一応は聞いておりますわよ?北条工業の後ろ楯が必要でしたら私が参加しても宜しくてよ?」

 

「いや、こんな下らない話で大きな借りは作りたくない。それよりも北条工業から誰かが参加すると聞いたのだが、何か知っているだろうかと思ってな。」

 

「そういう話は聞いておりませんわね。本郷は何か聞いていますの?」

 

 北条が執事の本郷さんに話を振ると、本郷さんは難しい顔をする。

 

「いえ・・・今のところそのような話は聞いておりません。ですがこちらの地区長であれば参加してもおかしくないかと。」

 

「だそうですわ。詳しく調べてみましょうか?」

 

「いや、それ以上は気にしなくて良い。」

 

 ふむ、北条工業からの参加者は北条ではなかったか。であれば本郷さんの言うように地区長あたりが来るのだろうか?とりあえず大きな介入がなければ問題ないのだが・・・

 

「そうですの?まあ、何かありましたらすぐに連絡しなさい。北条工業の力を存分に見せつけてあげますわ!!おーほっほっほっ!!」

 

「我も盟友としていつでも馳せ参じよう!!」

 

 北条には本当に必要になったら手を借りるしかないかもしれないが・・・まあいい。心意気だけは受け取っておこう。

 

「分かった。では漣、北条達を正門まで送って来てくれ。」

 

「ほいさっさ!!」

 

 漣は北条達を連れて執務室を出たが、外からは明るく楽しそうな声が聞こえてくる。漣が執務の手伝いを申し出た時に、漣自身の長所が可愛いとかコミュ力が高いとか言っていたが、案外人受けが良いというのもバカには出来ないかもな。

 

「はぁ・・・本当に漣はうるさいわね・・・」

 

「あはは・・・まあそこが漣の良い所だし。」

 

「漣ちゃんはいつも元気だよね。」

 

「朧と潮に聞きたいのだが、北条達と話をしたのはコーヒーの好みを聞いた時に話をしたと言っていたな?」

 

「うん、そうですね。」

 

「は、はい。」

 

「やけに親しそうな感じだったが・・・人間が怖くないのか?」

 

 漣も朧も潮もつい最近まで人間から虐待されていたのだから、人間に恐怖や嫌悪感を持っていて当然のはずだ。実際に自分は最初かなり警戒されていたはずだ。

 

「う~ん?多少は怖いって気持ちはあるけど、漣が最初に話しかけて悪い人じゃ無さそうだったから大丈夫かな?って感じかな。」

 

「わ、私はまだちょっと怖いです・・・でも漣ちゃんが踏み出す勇気を持ってくれるから、私も頑張ろうって・・・思います。」

 

 ふむ、当然と言うべきだが怖さはあるのか。それでもなお漣は人と仲良くしようとしているということか。これは自分が考えていた以上にメンタルが強いのではないか?

 

「それに雰囲気が柔らかいって言うか?北条さんは派手な人だけど、全てを受け入れる器と言うか包容力と言うか?なんか海みたいな雰囲気?」

 

「あ、なんかちょっと分かるかも。」

 

「織田さんは魔王がなんとか言ってるけど、基本的におおらかな雰囲気だよね。鯨みたいな感じかな?」

 

「ああ、鯨さんかぁ。」

 

 朧の感性はよくわからないが、案外的を射ている例えかもしれないな。

 

「ほう、朧はなかなか面白い例えをするな。」

 

「そうかな?あと小森さんはむしろこっちが怖がられてるよね・・・野良の子猫みたい。」

 

「う~ん?小森さんは良く分からないなぁ。」

 

「あと提督は最初物凄く怖かった。あの目は絶対に何人か殺してると思った。抜き身の妖刀のような迫力だったよ。」

 

「お、朧ちゃん!?」

 

「・・・そうか。」

 

 抜き身の妖刀か・・・そこまで殺気を出しているつもりはないのだが・・・いや、朧達と最初に会ったのは平川市長の屋敷だから、それなりにピリピリはしていたか?

 

「でも漣と北条さん達のおかげでそこまで怖い人じゃなくなったかな?理不尽に怒ったり八つ当たりしたりする人じゃ無いって分かったから。今の提督は鞘に収まった妖刀って感じかな?」

 

「お、朧ちゃん!?あんまり失礼な事を言っちゃダメだよ!?」

 

 鞘に収まった妖刀か・・・それだけでも充分に怖いのではないか?まあ、なめられるよりは多少怖がられていたほうが良いか?

 

「なるほど。参考になった。」

 

「なら良かった。それで潮は提督の事をどう思ってるの?」

 

「ええ!?わ、私はまだちょっと怖い・・・と思います・・・でもちょっとずつ提督の事を知りたい・・・です。」

 

 ふむ、潮なりに少し前向きになっていると考えるべきだろうか?それにしても思っていたよりも朧がよく喋るな。一番喋る漣が居ないからか?

 

「ま、そうだよね。曙は?」

 

「あ、あたし!?そうね・・・厳しい人ね。でも提督としてきちんとしてるから、あたしにとっては良い提督ね。」

 

「へぇ?曙がけっこう素直だ。そう言えば曙は今の提督にはクソ提督って言わないよね?どうしてなの?」

 

「・・・・・・あたしだって誰にでもクソって言うわけじゃないわよ。それに本物のクソ提督を知った後だとね・・・」

 

 ほう、概ね高評価だな。そう言われれば曙からクソ提督と呼ばれた事はなかったな。士官学校に居た曙は誰彼構わずクソ呼ばわりだった事を考えると、ここの曙は酷い目にあったせいで性格が変化しているなとは思っていたが・・・

 

「ふーん、そっかぁ。」

 

「ただいま戻りましたぁ!!何々?漣の居ない所で何か面白い話をしてた感じですかな?」

 

「あ、漣お帰り。じゃあさっそく提督の第一印象と今の印象を教えて?」

 

「え?提督の目の前で!?マジっすか!?」

 

「うん、もう皆言ったよ。」

 

「うわぁキタコレ・・・おぼろんって時折怖いもの知らずになるからなぁ・・・これ言わなきゃダメなやつっすか?」

 

 若干涙目で漣が見てくるがそもそも自分の印象について聞いた覚えは無いのだが・・・

 

「いや、私は無理強いするつもりはないが?」

 

「お!?流石提督!!話がわかるぅ♪」

 

「漣だけ仲間外れになるけど提督がそう言うなら仕方ないね。漣だけ仲間外れだけど。」

 

「おっふ・・・そう言われるとキツイものがありますなぁ・・・言っても提督怒らない?」

 

「私達は怒られなかったよ?」

 

「そっかぁ・・・えっと、第一印象は怖かったです。絶対に何人かヤッてる目だと思いました。今は意外と優しい所もある真面目な提督ということでおなしゃす。」

 

「・・・そうか。」

 

 漣からも何人か殺してると思われていたか。一応今のところ自分の手は汚していないはずなのだが・・・病院送り程度なら何度もあるがな。

 

「ほら!!気まずい空気になったじゃん!!おぼろん話題はちゃんと選んでよ!!」

 

「だって提督が聞くから。」

 

「私は北条達と話していたが、人間が怖くないのかと聞いただけだぞ?」

 

「ん?そうだっけ?」

 

「やっぱりおぼろんのせいじゃん・・・これはぼのたんからのクソ呼ばわり案件ですぞ!!」

 

「あたしを罰ゲームみたいに使うな!!」

 

 こうしているとなんだかんだで第七駆逐隊は仲が良いな。

 

「んんっ、せっかくだから漣に聞いておきたいのだが、漣も人間が怖いのだろう?なぜ積極的に話しかけようとするんだ?」

 

「あぁ・・・まぁその怖いのは確かに怖いのですが・・・相手がもしかしたら良い人かもしれないなぁとか、話もしないで悪い人だと決めつけるのも良くないかなぁとか・・・そんな感じです。それに第七駆逐隊で一番コミュ力が高いのは漣ですから、切り込み隊長は漣の役割かなぁと思ったりするわけですよ。」

 

「なるほどな。」

 

 あれほど酷い目にあっておきながら、まだ人を信じたいと思えるのか。はっきり言ってとんでもないお人好しだな。だが漣が勇気を出して一歩踏み出したからこそ、第七駆逐隊がこうやって自分と話が出来たのだろう。やはり漣の言うコミュ力とやらもバカには出来ないな。

 

「ささっ、この話はここまでにしてお仕事の続きをしましょう。」

 

「あんたが雑談を打ち切って仕事をしたがるなんて・・・」

 

「ん?ぼのたん?」

 

 曙が話している途中で急に話を止めた。これは何か通信が入ったか?

 

「提督、佐世保鎮守府から通信よ。」

 

「佐世保だと!?」

 

 何故このタイミングで佐世保から連絡が来るのだ?佐世保の熊井提督は政治関係には全く興味を持っていなかったはずだ。それが何故会見を前日に控えたこのタイミングで動いて来たのだ?




 最近Twitterで艦これのイラストを見るという新しい趣味が出来ました。作者によっていろんな艦娘達が見れるのがとても良いですね。
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