100万も見えてきたので、これからも地道に投稿しますので、今後も宜しくお願い致します。
金剛達が無事に川内達と合流したとの連絡を受けたので、執務室では交代で仮眠をとった。昨日に引き続き今日も深夜まで夜戦をする事になるとはな・・・だがおかげで戦艦棲姫に止めを刺せたし、希少なドロップ艦が手に入った。プリンツ・オイゲンに関しては希少過ぎて頭を抱える事になってしまったが・・・
「提督、起きて。そろそろ艦隊が帰投するわ。」
「・・・分かった。迎えに行ってくる。」
曙に起こされて帰投した艦隊を迎えに出撃港へと向かう。潮と漣は仮眠を取っていて、連絡要員として朧を連れて来た。だんだんと周囲が明るくなり始めており、もうすぐ日の出が見られる時間帯だ。一応仮眠は取れたが流石にまだ眠たい。だが部下に弱い所は見せられないので、意識を切り替えて背筋を伸ばす。出撃港で少し待っていると夜戦に出撃していた部隊と、途中で合流した叢雲達が帰って来た。他はほとんど無傷だが川内達は全員ボロボロの状態だ。よく全員生きて帰ってこれたな。
「総員敬礼ネ!!」
金剛の号令で整列した艦娘達が一斉に敬礼をするので、こちらも敬礼で応える。
「まずは全員生きて鎮守府に帰って来れて良かった。金剛達が上手く敵を引き付けて撃破したのが大きいだろう。良くやってくれた。」
「ハルサメが頑張ってくれたおかげネ。後でちゃんと褒めてあげて下さいネ。」
「ああ、春雨が索敵で大活躍したのだったな。春雨のおかげで被害が最小限に済んだ。良くやってくれた。」
「は、はい。ありがとうございます。」
「それと叢雲達も急な出撃を頼んで悪かった。おかげで誰一人沈めずに済んだ。感謝する。」
「ふん、別にこれくらいどうって事ないわよ。」
「そして最後に川内。」
「ひゃい!!」
流石にあの川内でも思う所があるのか、かなり緊張しているようだ。
「まずは通信が途絶えるという危機的状況に陥りながらも、部隊を全員生存させて帰還させた事は素晴らしい成果だ。そしてその索敵能力と機を見て敵の頭を討ち取った功績は、今回の戦いで一番の物だ。」
「えへへ♪」
「だが私の『危険を感じたら即撤退しろ』という命令に反して戦艦棲姫に挑み、全艦大破という危機的状況に陥ったのも事実だ。お前の判断で艦隊が全滅していた可能性も非常に高かった事を忘れるな。」
「はい・・・ごめんなさい・・・」
功績を褒められて照れていたのもつかの間で、全滅の可能性が高かった事を追及されると、素直に反省しているようだ。
「功績は非常に大きいが今回の件を不問には出来ない。それは私自ら命令無視をしても構わないと宣言するのと同じだ。そんな事をしたらこの鎮守府という組織は瓦解する。だから川内には罰として営倉で謹慎させる。入渠で傷を癒したら営倉に入れ。」
「はい・・・分かりました・・・」
川内も落ち込んではいるが、不満そうな感じではないな。他の艦娘達も今回の件に不満はなさそうか?
「では各自入渠を済ませて休んでくれ。それと旗艦は報告書の提出をするように。以上だ。」
「総員敬礼ネ!!」
再度敬礼で話を終えると、艦娘達はそれぞれ艤装の解除に向かうのだが・・・春雨が近づいて来て自分に抱き付いてきた!?
「あ!!春雨だけズルいっぽい!!夕立も褒めて欲しいっぽい!!」
「ああ!!お姉ちゃんがいっちばんだぁ!!」
春雨に触発されて夕立と白露も抱き付いてきて大騒ぎになる。春雨が抱き付いてきたのはおそらく出撃前に話していた深海棲艦化対策なのだろうが・・・周囲の目を気に出来ないくらい余裕がなかったのだろうか?他の艦娘達も急に抱き付いた春雨達に驚いているようだ。そして夕立と白露は何故抱き付いてくるのだ?
「提督さん、提督さん♪夕立もちゃんと頑張ったっぽい!!褒めて褒めて!!」
「待てぃ!!お姉ちゃんが先だぁ!!」
「もぅ・・・皆やめなよ。提督を困らせちゃダメだよ。」
時雨が仲裁するも他の姉妹達は一切聞く耳を持たないようだ。早く春雨の頭を撫でて満足して貰って離れて欲しいが、ここで春雨だけ撫でるのは不自然過ぎるか?ほとんどの艦娘達はこちらに興味を失ったのか艤装を外しに行ったが、まだ残ってこちらを見ている者もいる。ここで春雨だけ特別扱いするのは疑念を生む可能性がある。
「はぁ・・・まあ、金剛隊も神通隊もほとんど無傷だったな。護衛としての仕事をきっちりしてくれたようだな。良くやってくれた。」
そう言って三人の頭を撫でてやると、嬉しそうな表情をする。春雨は事情があるから仕方ないとは思うが、白露と夕立は何故ここまで友好的なのだろうか?この二人も前任者からは酷い扱いを受けていたはずだ。提督や男という存在に嫌悪感や危機感を抱いてもおかしくないはずだ。にも関わらずまだ一週間も経っていないのにここまで甘えてくるようになったのだ。これも艦娘特有のものなのか?それともこの二人が特別なのか?この二人が友好的になったのは春雨との一件があった後からだから、あの一件で信頼を得たという事だろうか?
「提督さんに撫でられるとぽかぽかして気持ち良いっぽい♪」
・・・ぽかぽかする?その言葉は少し引っ掛かる。そう言えば悪雨が艦娘達は提督を凄く暖かく感じて、それが心地良いと言っていたな。逆に深海棲艦はその暖かさが憎いから提督を狙うのだったか?つまり白露達が抱き付いてきたり撫でられて喜んでいるのは、艦娘としての本能的なものなのだろうか?
だとすると艦娘という存在はずいぶんと人間に都合良く出来ている。理不尽な命令にも従うし人間に対して攻撃する事が出来ない。提督の指示がなければ艤装を装着出来ず、真の力を発揮する事が出来ない。そのうえ提督に好意を抱き易いだなんて都合が良すぎる。艦娘という強力な兵器に何重もの安全装置を付けて、人間に牙を剥かないようにされているのではないか?
「提督さんどうかしたっぽい?なんだか難しい顔をしてるっぽい?」
「いや、なんでも無い。」
色々と考えてはみたものの、艦娘の生い立ちを知るにはまだ情報が少なすぎるか・・・今は仮説の一つとして頭に入れておけば充分だな。
「んん!!ね、ねぇ提督。僕も姉さん達と同じくらいには頑張ったんだよ?」
「時雨も撫でて欲しいのか?」
「ふ、不公平は良くないと思うんだ。」
「そうだな。」
遠慮気味に近づいて来た時雨の頭を撫でてやると、やはり凄く喜んでいる。鎮守府を運営する者として、艦娘の手綱を握る為にも多少のスキンシップは有効だと覚えておこう。というかここまで好意を抱き易い艦娘に嫌われるだなんて、前任者はよっぽどだったのだな・・・
しばらく白露型姉妹の好きにさせていると、満足したのか離れて艤装の解除に行った。ようやく白露型姉妹から解放されたのだが・・・
「司令官!!少しお話よろしいでしょうか?」
そこには朝潮・不知火・陽炎が居た。朝潮はなんと言うか・・・一目で物凄く褒めて欲しいのが伝わってくる。なんだか尻尾をブンブン振る犬を連想させる。陽炎はなんだか苦笑いしていて、不知火はキリッとした表情で何を考えているのかわからない。
「どうした?」
「えっと、その、川内さんは旗艦として今回の独断専行の罰を受けるとの事でしたが、我々はどうなるのでしょうか?」
「ええ!?そういう話するの!?」
朝潮が少し遠慮がちに質問してきて、陽炎が隣で驚いている。てっきり朝潮は褒めて欲しいのかと思ったが違ったのか?
「今回は旗艦の川内が責任を取ればそれ以上は追及しない。随伴艦は旗艦の指示で行動するものだから、旗艦にはそれだけ重い責任があると私は考えている。だからお前達は早く入渠を済ませて休むと良い。」
「はっ!!お心遣い感謝致します!!ですがその前にもう1つだけよろしいでしょうか?」
「ああ、なんだ?」
「我々元長門鎮守府の艦娘は司令官のご期待に応える活躍は出来たのでしょうか?拾って頂いたご恩に報いる事は出来たでしょうか?」
たしか帰還途中に聞いた報告では、この三人が戦艦棲姫に特攻を仕掛け、見事に撃破したとの事だったな。無茶な作戦にも思えるが戦艦棲姫にこちらの火力でダメージを与えるならば、雷撃を命中させるしかなかった。
「報告では随伴艦の軽巡と駆逐艦を沈めて、さらに戦艦棲姫へと近づいて雷撃を命中させたと聞いている。」
「はい!!陽炎の指示で出来る限り戦艦棲姫に近づいて雷撃を放つ作戦でした!!私と不知火は戦艦棲姫の砲撃に阻まれてしまいましたが、陽炎が止めを刺してくれました!!」
「ふむ、あの場の戦力でお前達は最善の動きをしてくれたと思う。良くやってくれた。」
「ありがとうございます!!作戦を全う出来て良かったです!!」
朝潮は良い笑顔で応えるとそのままさらに一歩近づいて来て、上目遣いでこちらを見ている。先程まで白露達が頭を撫でられていたのをじっと見ていたので、頭を撫でて欲しいのは流石に理解出来る。充分な活躍をしているのでそれくらいはしても構わないか・・・
「ありがとうございます!!」
軽く頭を撫でてやると、凄く嬉しそうにお礼を言ってきた。
「ねぇ司令?私も頑張ったんだけどなぁ?」
・・・今度は陽炎がニヤニヤしながら近づいてくる。もうここまできたら頭を撫でてやるしか選択肢がないな。
「ああ、良くやってくれた。」
「えへへ♪さーんきゅ♪」
さらに不知火まで無言で近づいてくる。
「不知火もか?」
「・・・不知火に落ち度でも?」
「いや、無い。良くやってくれた。」
「ん・・・」
不知火は頭を撫でても表情が変わらないが、これで満足なのだろうか?まあ、良いか。
「それと今回は勝つ為の手段が限られていたから仕方ないが、今後はもう少し命を大切にしろ。精強な艦隊を作る為にはお前達に練度を上げて貰う必要がある。無闇に沈むような戦い方をされると困る。」
「「「はい!!」」」
「ではそろそろ入渠して休むと良い。」
「あ、そうだ!!ねぇ司令、ご褒美のケーキはちゃんと貰えるの!?私すっごく楽しみにしてたんだけど!?」
「・・・・・・ケーキ?なんの話だ?」
陽炎が突然ケーキの話をしたが、そんな話をした覚えはない。というか昨日北条が持って来た物を食べたばかりではないのか?そんな事を考えていると、陽炎が物凄くショックを受けていた。
「そんなぁ・・・急な出撃でケーキを食べられなかった私達の為に、司令が確保してくれてたんじゃ無いの?」
「そんな話をした覚えはないが?」
「でもほら!?私の艤装にメモを付けてくれてたでしょ!?戦闘の最中に失くしちゃたけど、私はちゃんと覚えてるよ!!『冷蔵庫にケーキを確保している。帰ったら皆で食べて。』って書いてたもん!!朝潮と不知火も見たでしょ!?」
「そうですね。確かに確認しました。」
「ええ、不知火も確認しています。」
ふむ・・・流石にこれで陽炎が嘘をついているとは思えない。となると艤装にメモを付けるなんて遠回しな事をする奴は小森だけだ。何故小森はそんな事をしたんだ?あいつは艦娘を怖がっているから、積極的に関わろうとはしないと思っていたのだが・・・
「お前達の話を聞く限り、おそらく小森が確保したのだと思う。朧、間宮に確認してくれるか?」
「あ、うん、ちょっと待って・・・・・・ショートケーキを一箱取ってるみたい。」
「やったぁ!!小森さんって昨日紹介された実地研修の人だよね?お礼を言いたいけどまだ寝てるかな?」
「たぶんもう起きる頃だとは思うが・・・直接お礼を言いに行っても気配を察して逃げられそうだな・・・」
「えぇ・・・臆病な人って聞いたけど、そこまで怖がるの?」
「ああ、あいつは筋金入りの臆病だ。感謝の気持ちを伝えたいのならば、手紙を書いて部屋の前に置いておく方が確実だろうな。どうしても直接お礼が言いたいのであれば、私が放送で呼び出すという手もあるが?」
一応呼び出せば小森は来るし、自分であれば小森を見落とす事も無いだろう。
「うぅーん?せっかく私達に優しくしてくれたんだから、無理矢理呼んで怖がらせるのはちょっと嫌だなぁ。うん、お手紙にするね♪」
「あぁ、そうしてやれ。」
そう言うと陽炎達はようやく艤装を外しに行った。小森が何故こんな事をしたのかは分からないが、陽炎達の様子を見るとかなり嬉しかったのだろう。これも小森が少しずつ艦娘達に歩み寄ろうとしている結果なのだろうか?
昨日のお昼くらいから急激にお気に入り登録が増えてびっくりしました。いったい何が起こったのでしょうか?誰かが宣伝してくれたのかな?
【バレンタインif争奪戦】もうすぐバレンタインなので、疑心暗鬼提督ifでの出番をかけたアンケートです。今回は原作にバレンタインmodeがある、この作品に登場している。という条件でやってみます。ちなみに曙は去年やったので今回はお休みです。
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睦月
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如月
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時雨
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春雨
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鹿島
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衣笠
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朧
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潮
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球磨
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明石