ドロドロ祭りまであと3話くらいかなぁ?
「大淀さん、配送業者への荷物の受け渡しが終わったわよ。」
「ありがとうございます。それでは陸奥さんは夕方までは自由にされて下さい。夕方からは提督と同行して貰いますので、宜しくお願いします。」
「ええ、分かったわ。」
こちらは特に問題は無さそうですね。まあ、準備段階ではともかく会見でもオークションでも問題が頻発しそうではありますが・・・提督もそれを狙っているような感じなので、問題が起きない訳がないですよね・・・無事に戻って来て下されば良いのですが・・・
「あー、こちら木曽だ。長門鎮守府に到着した。織田提督がお礼を言いたいと言っているが、どうする?」
「申し訳無いのですが、提督はまだお休みされていますので・・・提督が起床されたらこちらから連絡するように進言してみます。」
「了解だ。ならしばらくは手伝いでもしながら待機してるぜ。」
「宜しくお願いします。」
長門鎮守府への輸送艦隊も無事に到着しましたか。正直なところ昨日の残党が居てもおかしくは無かったのですが、昨夜でまとめて撃破出来ていたのでしょうか?この件は横須賀の艦隊が調査して下さっているので、その結果待ちですね。あとは瑞鶴さんの演習は順調でしょうか?少し気になりますね。でも加賀さんと二人きりではなくて、赤城さんと翔鶴さんがついているので大丈夫ですよね?
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「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」
「もう限界ですか?そんな事ではいつまで経っても戦場には出させて貰えませんよ。」
「クッ!!まだまだやれるわよ!!次こそ私が勝つんだから!!」
「その意気です。ですが私も負けません。」
うーん・・・昨日から瑞鶴がずっと思い詰めているみたいで心配だわ・・・昨日私が瑞鶴を庇った事に関しては気にしないでって言ったけれど、やっぱりかなり気にしてしまっているわね・・・提督と加賀さんのおかげで前向きになったのは良かったけれど、無理をし過ぎないか心配だわ・・・
「翔鶴さん、瑞鶴さんが心配ですか?」
「赤城さん・・・そう・・・ですね・・・今の提督になってから私達は少しずつ変わっていけると思っていたのですが・・・私が瑞鶴を庇って瑞鶴のトラウマを刺激してしまったせいでこんな事に・・・」
「それは違いますよ。翔鶴さんが庇わなければ瑞鶴さんが沈んでいたかもしれません。そんな心配が出来るのも瑞鶴さんが生きているからです。だから翔鶴さんが悪い事なんて無いんですよ。」
「そう・・・でしょうか?」
「ええ、それに落ち込んでしまった時は空元気でも良いから体を動かした方が良いですよ?嫌な事が頭に入る余裕が無いくらい頑張って、美味しいご飯をいっぱい食べて、ヘトヘトの体でぐっすり眠るんです。そうするととってもスッキリするんですよ?」
確かに瑞鶴はかなりキツそうだけれど、その表情はそんなに悪くないわ。鎮守府に戻って来た時は本当に酷い状態だったものね・・・
「そんな考え方もあるのですね。加賀さんがそこまで考えて下さっているとは思いませんでした・・・」
「ふふっ♪加賀さんは不器用ですから。あれでもかなり瑞鶴さんの事を心配していたのですよ?」
「加賀さんが瑞鶴の助命嘆願をして下さったとお聞きしました。」
「ええ、ただ提督は最初から瑞鶴さんを解体するつもりは無かったようですから、加賀さんが空回りしてしまっただけなのですが・・・」
「そんな事ありません!!瑞鶴が言っていました!!加賀さんから立ち上がる勇気を貰ったって!!それが無ければ心が折れていたって!!」
加賀さんは瑞鶴の恩人です。その加賀さんの行動が無駄だったなんてはずがありません!!
「ふふっ、そうですか。だったら加賀さんも頑張ったかいがありましたね♪では次は私の番ですね。翔鶴さんも体を動かしませんか?私がお相手しますよ?」
赤城さんはそう言ってにこやかに手を差し伸べて下さる。どうやら私も赤城さんにご心配をお掛けしてしまったようですね。
「分かりました。ご指導宜しくお願いします。」
「ええ、では始めましょうか。」
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うぅ・・・また負けたぁ!!今度こそ勝てると思ったのに!!
「まだまだ甘いですね。まだやれるかしら?」
「当然よ!!」
「とは言え集中力が落ちているのも事実ですね。少し休憩を挟んで再開しましょう。」
「私はまだやれるわ!!」
「ただ動けるだけでは意味がありません。休憩しながら何故負けたのかを考えなさい。一旦頭の中を整理する事も必要よ。」
「・・・分かったわ。」
確かにがむしゃらにやったところで加賀さんの守りを抜けるとは思えないわね・・・なんとか対策を練らないと・・・
「あっ、休憩するの?お疲れ様〜」
「飛龍さん!?蒼龍さん!?なんでここに居るの!?横須賀の人達は調査に行ったんじゃないの!?」
「いやほら・・・私達空母は鈍足だし燃費悪いから、こういう調査とかには向いてないんだよ。だからお留守番だね。」
「だからちょっと手持ち無沙汰なのよね。だから演習の様子を見てたの。」
「そうだったんですね。その・・・もし良かったらアドバイスを頂けませんか?見ていて気になった事とかあれば・・・」
横須賀で歴戦の空母として活躍してる二人なら、なにか私の弱点がわかるかも!?
「そうですねぇ?瑞鶴は攻撃に意識を向け過ぎかな?」
「そうねぇ、加賀さんの防衛網を破る事に躍起になってて隙だらけだったよ。」
「うぅ・・・」
「それに動きが素直過ぎます。強引に中央突破しようとしているのが丸わかりです。」
「それが分かっているから加賀さんも中央に戦力を集中する事が出来てたよ?」
「うぅ・・・ありがとうございます。気をつけます。」
確かに今まで深海棲艦相手の時は圧倒的有利な戦場が多かったから、とにかくゴリ押しするクセが付いちゃったのかな?
「その加賀さんも迎撃に集中するクセがあるよね?空母戦は先手必勝!!大胆さも必要だよ。」
「私達は中破した段階で戦力使えないし、攻撃も大事だよね。」
「助言ありがとうございます。気をつけます。」
私が勝てない加賀さんでも二人にとっては弱点があるんだ・・・私ももっと頑張らないと・・・
「それと二人共棒立ちし過ぎ!!」
「あれじゃあただの的になっちゃうよねぇ。」
「「うぅ・・・」」
今まではいざと言うときも他の娘が守ってくれてたけど、今後は私達にも回避行動が求められるものね・・・
「そうだ!!良かったら私と蒼龍が演習するのを見てみない?動きの参考になると思うよ!!」
「ええ!?そんなの良いんですか!?」
「私達も退屈してたし、ちょっと体動かしたかったのよねぇ。」
「それに昨日のご馳走のお礼に何かしたかったからちょうど良いよね!!」
「確かに昨日のご馳走は凄かったなぁ。」
「でも流石に許可を取らないとマズイんじゃ・・・」
うちの提督怒るとすっごく怖いみたいだし・・・
「流石に無許可ではやらないって。でも頼めば許可くらいすぐ出るんじゃない?」
「そっちの提督さん私達にかなり配慮してくれてるでしょ?腕が鈍ると嫌だから演習したいって言えば、ちゃんと許可出ると思わない?」
それは・・・そうかも?横須賀の人から要望があれば出来る限り協力するように言われたし。
「ちょっと大淀さんに確認してみるね。」
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その後大淀さんに確認したらあっさり許可が出て、しかも横須賀の演習が見られるなんて滅多に無い機会だからと言って、大勢の娘達が観戦に来る一大イベントになった。そんな衆人環視の中でも飛龍さんと蒼龍さんは気負った様子も無く、私達には想像も出来ないようなハイレベルの戦いを見せてくれた。正直に言ってうちの正規空母4人で挑んでも返り討ちに合う気がする・・・
でもせっかくこうやって見せてくれたんだから、動きを参考にしなきゃ!!すぐには無理でも一歩ずつ近づいてやるんだから!!
瑞鶴の挑戦はまだまだこれからだ!!