疑心暗鬼提督のブラック鎮守府再建   作:ライadgj1248

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175話(神林司祭対話)

コンコンコン

 

「球磨だクマ。」

 

「入れ。」

 

 宗教関連の奴に関わる面倒さに頭を抱えていると、球磨はすぐに執務室へと来てくれた。

 

「それで球磨になんの用事クマ?球磨は夜戦部隊から外されたけど別働隊でも出すクマ?」

 

「いや、艦娘新教の件で少し話が聞きたくてな。」

 

「うげ・・・面倒な話だったクマ・・・」

 

「すまんが色々と教えて欲しい。うちに艦娘新教の内情を知る者は球磨しか居ないのだ。」

 

「けど球磨も黙ってぼぉーっと突っ立ってただけクマ。あんまり詳しい事は知らないクマ。」

 

「ではまずは軍艦防波堤にあるという艦娘新教の支部の場所は分かるか?」

 

「そのくらいなら分かるクマ。何度も行ったクマ。」

 

「明日にそこに行きたいのだが、艦娘新教側が管理していると聞く。今から交渉したいと思うのだが、教祖とやらがどんな人間か知っているか?」

 

「教祖って奴はたぶんそこには居ないクマ。あいつはどっかからたまに来るくらいクマ。支部の管理は司祭って奴がやってるクマ。たぶんそっちに話をつけた方が早いクマ。」

 

 そうか。北九州にあるのは支部だから教祖はいないのか。そう言われれば当然の話だな。

 

「その司祭の名前は分かるか?」

 

「分からんクマ。皆司祭様としか呼ばないからあいつの名前は知らないクマ。」

 

「そ、そうか。そいつの性格はどうだ?」

 

「表でニコニコ聖職者ぶって、裏で金儲けの事ばかり考えてるような奴クマ。球磨をお飾りに仕立て上げてたのもそいつクマ。」

 

「なるほど。」

 

 だったら利益を与えてやれば簡単に丸め込めるか。今回の件には横須賀の艦娘が関わるので、余計なトラブルは避けたいところだ。

 

「それにしても提督はあんなとこになにしに行くクマ?あそこは退屈なとこクマ。」

 

「私も関わりたくはないのだが、横須賀の秋月型姉妹から軍艦防波堤に行ってみたいと頼まれてな・・・」

 

「ああ・・・そういえばあそこには涼月と冬月が眠ってたクマ・・・そういう事情なら協力してやっても構わないクマ。」

 

「助かる。何か気になる事はあるか?」

 

「う〜ん。秋月達が来るなら司祭は大歓迎すると思うクマ。むしろ信者を集めて大騒ぎするクマ。そして支部への寄付がたくさん集まるクマ。」

 

「やはりそうなるか・・・」

 

「あと司祭はかなり臆病な奴クマ。球磨が鎮守府に返還される時も別れ際に『ここでの事は誰にも言わないでくれ。信者達に球磨を好き勝手に利用していたと知られたら暴動が起きてしまう』とか言ってたクマ。けど球磨を散々物扱いしてたから球磨が知った事じゃねぇクマ。そう言えば『新しい提督には球磨は丁重に扱っていたと伝えてくれ』とかも言ってたクマ。少なくとも物扱いは丁重にとは言わねぇクマ。」

 

「なるほど。球磨の存在自体が司祭にとっては地雷のようなものか。それと鎮守府と揉めるのは避けたいと。ならばこちらが強硬手段に出ない限りは敵対しないと考えて良さそうだな。」

 

 そう言うと球磨は不思議そうに首を傾げる。

 

「クマ?弱みを握ったから叩き潰すんじゃないクマ?提督は気に入らない奴は輸送船で引き摺り回すって聞いたクマ。司祭は引き摺り回さないクマ?」

 

 市長候補の源さんを引き摺り回した件がこんな誤解を招いてしまったか・・・

 

「そんなつもりは無い。宗教関連と関わるとろくな事が無いからな。今回は横須賀からの頼みだから関わらざるを得ないが、基本的にはお互いに干渉しないのが望ましい。それに横須賀の艦娘が一緒に行くのにトラブルを起こしたくはない。」

 

「提督がそう言うなら仕方ないクマ。あ、トラブルを起こすつもりが無いなら余計な心配かもしれないけど、信者達は悪くないクマ。自分達を助けてくれる艦娘に感謝して一生懸命祈ってるだけクマ。あんまり酷い事はして欲しく無いクマ。」

 

「ああ、そこは心配しなくて良い。」

 

 たしか艦娘新教の信者で市長候補だった東雲さんの時も似たような事を言っていたな。球磨は艦娘新教の上層部は嫌っているようだが、信者達に関しては守りたいと考えているようだ。宗教家よりも余程信者達を大切に思っているじゃないか。

 

「ではさっそく交渉をしてみるか。曙、艦娘新教の支部に繋げられるか?」

 

「ええ、分かったわ・・・・・・はい。」

 

「助かる。・・・北九州鎮守府の提督をしている葛原です。夜遅くに失礼します。」

 

「いえいえ滅相もありません。わざわざ提督様からご連絡頂けるとは光栄です。あぁ申し遅れました。私は艦娘新教北九州支部の取りまとめをしております、司祭の神林と申します。本来であれば提督様の着任と共にご挨拶に伺うべきでしたのに、お伺い出来ずに申し訳ございません。それで本日はいったいどのようなご要件で?」

 

 ふむ、ずいぶんと早口で喋る奴だな。鎮守府からのいきなりの連絡でかなり焦っているようだ。これならば球磨が言っていた臆病な奴という話にも信憑性があるな。

 

「私は回りくどい話は好きでは無いので、簡潔に話をしましょう。現在北九州鎮守府に横須賀鎮守府からの増援が滞在していますが、そのうちの一部の艦娘から軍艦防波堤を見てみたいと頼まれました。軍艦防波堤は現在艦娘新教が管理していると聞きましたので、その確認の為にお電話致しました。」

 

「おお!?それはそれは大変喜ばしい事です!!軍艦防波堤は我々艦娘新教の者達で管理をしておりますが、艦娘の方が来訪されるのを拒む理由はございません!!是非ともお越し頂きたく思います。」

 

「それは助かります。では明日の朝に伺うと思います。ですが横須賀の艦娘達は多忙の身です。あまり時間はありませんので、信者の方々とゆっくり話をするような時間は取れません。そこはご理解頂きたい。」

 

「そ、そうですか・・・いえいえ、それは仕方のない事です。あの日本の守護者として名高い横須賀の艦娘を一目見られるだけでも、私を含めて信者にとっては望外の喜びです。あまり贅沢は言うものではありませんな。」

 

 とりあえず釘は刺しておいたから、この程度で充分だろう。あまり長く関わりたくはない。

 

「ご理解頂き感謝します。それではこれで。」

 

「ああ!?少しお待ち下さい!!せっかくの機会ですし今後のお話などさせて頂けませんか?葛原提督はご多忙とは存じ上げますが、我々艦娘新教側としましては葛原提督を微力ながら支援させて頂こうと思っておりますので、なにかと良い関係を築いていければと。」

 

 まあ、やはり食い下がるか。せっかく金儲けの手段が近づいて来たんだ。簡単に手放したくはないか。

 

「ほう?それは以前球磨が協力していたような事をまたして欲しいと?」

 

「えっと・・・球磨様からどのような話をお聞きになったかは分かりませんが、もし宜しければお手空きの時で構いませんので、信者達に艦娘様の元気なお姿を見せていただければ、信者達の明日を生きる活力になると信じておりますので・・・何卒ご協力頂ければと・・・」

 

「私は提督で球磨は艦娘です。私が真実を語れと命ずれば球磨は真実を語ってくれます。その上でもう一度聞きますが・・・以前球磨が協力していたような事をまたして欲しいと?」

 

「い、いやその・・・それは不幸な行き違いと言いますか・・・そ、そう!!大森前提督が原因なのです!!全ては大森前提督からの命令で悪質な金儲けをしていただけでして、私としては球磨様の扱いには心を痛めておりましてですね!?」

 

 少し圧をかけただけでこれか・・・余程精神的に追い詰められているようだ。艦娘新教の本部を頼ればこちらとやり合う事は出来るはずなのに、どうにも逃げ腰な雰囲気だ。これならやりやすいな。

 

「そうですか。」

 

「ええ、ええ、そうですとも!!葛原提督は艦娘の皆様をとても大切に扱われていると聞いております。ならば我々艦娘新教の主義とも合致する事が多いはずです。ならば是非とも共に手を取り合えたらと!!」

 

「あまり戯言を囀らないで頂きたい。球磨から事情を聞いた以上私はあなたを信用していない。今回の一件は横須賀鎮守府が関わっているから穏便に済ませようと考えていますが、基本的に私は艦娘新教とは関わりたくないと考えています。そちらが干渉して来ない限りこちらも干渉は避けるとお約束しますが、もしこちらに干渉するおつもりでしたら・・・分かりますね?」

 

「わ、分かりました・・・や、やはり平和が一番ですから・・・私も死ぬのは恐ろしいですから、下手に干渉したりは致しません・・・」

 

 ん?別に殺すとまでは言っていないのだが・・・私が直接手を下さなくとも、艦娘新教の信者が暴動でも起こせば殺されるか?ありえない話ではないな。

 

「では明日の朝に伺いますので宜しくお願いします。」

 

「は、はい!!お待ちしております!!」

 

 ふぅ・・・とりあえずこれで明日は問題なく軍艦防波堤の訪問が出来るだろう。あとはあの神林という男がどう動くかだな。艦娘新教の本部に泣きつくのが無難ではあるだろうが、流石に横須賀の艦娘がいるところで問題は起こしたくないはずだ。

 

「ほほぉ〜これが噂になってる提督のヤバい姿クマ?脅迫がすごく様になってるクマ!!」

 

「脅迫とは失礼な。ただの牽制だ。」

 

「クマ?まあ細かい事は良いクマ。とりあえず明日の朝に球磨が艦娘新教のとこまで案内すれば良いクマ?」

 

「ああ、頼む。」

 

「任せるクマ!!」

 

「あと問題は起こすなよ?」

 

「分かってるクマ♪相手を言いなりに出来る状態を保つ為なら我慢出来るクマ♪」

 

「・・・・・・まぁ、そういう事で構わない。」

 

 なんだか話が少しおかしな方向に行っている気がするのだが、あながち間違いでも無いからな・・・問題を起こさないのであれば今はそれで良いか。

 

 




 球磨ちゃんが暗黒面に片足踏み入れちゃったかな?
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