疑心暗鬼提督のブラック鎮守府再建   作:ライadgj1248

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 大和改二&大和改二重実装おめでとうございます。聞くところによると高速戦艦化したり航空戦艦化したりするとの事で・・・万能戦艦大和かぁ・・・


184話(島津提督&長門鎮守府)

 食事を済ませて曙と共に執務室へと戻る。大淀は食事の時に引き継ぎを済ませたので、既に部屋へと戻っていった。

 

「・・・・・・提督、島津提督から通信よ。」

 

「きたか・・・・・・代わりました、北九州鎮守府の葛原です。」

 

「島津だ。さっそく今日から我々佐世保鎮守府傘下の提督達と演習して貰うが、覚悟は良いな?」

 

「ええ、それで日程は?」

 

「ふん、まず今日はわしが率いる鹿児島鎮守府が相手をする。そして明日から順に博多・佐伯・天草・宮崎の順番で相手をしようと考えている。」

 

「なるほど。沖縄鎮守府は不参加ですか?」

 

「沖縄は距離も遠いし海に囲まれた難所だ。わざわざ資材を運んで演習させて貰うなんて冗談ではないと言っていた。」

 

 ふむ、まあ当然と言えば当然か。海に囲まれていると言うことは、当然警戒するべき範囲が広いと言うことになる。むしろあんな孤島を護れている事が奇跡に近い状況だ。しかも聞いた話によると不定期ではあるものの、佐世保鎮守府と鹿児島鎮守府と協力して、船で物資のやり取りもしていると聞く。そんな最前線で戦う鎮守府でありながらも四大鎮守府に数えられるどころか、佐世保のナンバー2の座を島津提督に明け渡している。戦力と政治力はまた別物とは言えるが・・・気になるところではある。

 

「それは仕方ありませんね。」

 

「夕方頃にはそちらに着く、演習は午後8時からでよいな?」

 

「ええ、構いません。それで編成の条件は?」

 

「お前は戦艦に自信が無いと言っていたであろう?だからわしらは戦艦の使用は無しで戦ってやる。お前はどのような編成でも構わん。」

 

「・・・それはこちらは戦艦を使っても構わないと言う意味でしょうか?」

 

「ああ、もちろん構わんよ。戦艦でも潜水艦でも好きに使うと良い。それくらいのハンデはくれてやる。あとは対抗演習時の基本的なルールに則る。」

 

 ずいぶんな自信だな。いや、まあそれくらいのハンデがあってもどうにかなるか分からない相手なのだが。

 

「ちなみにそれは島津提督との演習に限りですか?それとも他の鎮守府との演習の時でもですか?」

 

「他の鎮守府との演習でもだ。わしらは実戦で鍛えられた歴戦の提督だと自負しておる。いくら姫級の討伐を果した相手だとしても、わしらが格上だと確信しておるのだ。だからこそ実力差を見せつける為に、お前に有利な条件で勝つ。それだけだ。」

 

 ふぅ・・・これでは有利な条件を引き出す交渉すら出来ないではないか・・・とは言えこちらが戦艦を使えるからと言って、安易に戦艦を使うのも考えものだ。こちらの唯一のアドバンテージは川内の飛び抜けた索敵能力による奇襲だ。そして戦艦の長所は長射程高火力高耐久だが、短所は速度と砲撃の連射性能だ。高速戦艦である金剛姉妹であっても、速いのは最高速度であって敏捷性という点では巡洋艦や駆逐艦達に大きく劣る。だから川内が得意とする奇襲と離脱を繰り返す戦法についていけない可能性が高い。そして動きの鈍い戦艦では魚雷の格好の的になりかねない。これは人員に関しては再検討が必要だな。

 

「・・・分かりました。全力でお相手させて頂きましょう。」

 

「ああ、だがその前に一つだけ条件を出そうと思う。」

 

 ほう?ここからが本題だったか?これだけ譲歩された上で出す条件か・・・何を言ってくるつもりだ?

 

「・・・・・・条件ですか。お聞きしましょう。」

 

「プリンツオイゲンだ。」

 

「はぁ・・・勝ったらプリンツオイゲンを寄越せという話ですか?」

 

「いや、そんな事は言わん。全ての演習にプリンツオイゲンを参加させて貰いたい。」

 

 なるほど、話題のプリンツオイゲンを見てみたい。その性能を確かめたい。そんなところか。だがプリンツオイゲンを参加させるのであれば、小森が得意としていた潜水艦一隻だけで演習に参加させ、一撃だけ加えて時間切れまで逃げ回る作戦が使えなくなるな。

 

「それは構いませんが・・・プリンツオイゲンはドロップしたばかりなのをご存知ですよね?艦娘としての経験も浅いですし、艦隊行動で連携させる訓練も当然出来ておりません。それでも演習に参加させろと?」

 

「その点は当然考慮している。だからこちらも一隻建造したての重巡洋艦を編成に入れる。それでプリンツオイゲンを採用するデメリットは相殺されるはずだ。」

 

 その条件であればプリンツオイゲンの練度不足のデメリットは解消出来る。むしろ練度の観点で言えば、こちらより練度の高い佐世保側の枠を一人潰せると考える事も可能だ。そしておそらく建造したての重巡洋艦よりもプリンツオイゲンの方が性能は高いだろう。そこまでして新しい海外艦の性能が知りたいのか?

 

「・・・・・・分かりました。こちらとしてもプリンツオイゲンの性能試験と練度上げは必要だと考えていますので悪い話ではありません。」

 

「宜しい。では今晩輸送船に資材を積んで行く。演習ではくれぐれも手を抜くような真似をするなよ?」

 

「ええ、もちろんです。ではまた。」

 

 島津提督との通信を終えて一息つく。久藤提督や鶴野提督のような搦手を使ってくるような相手だとは思わないけれど、油断は出来ないので相手をするのは疲れる。

 

「・・・・・・提督、疲れてるとこ悪いんだけど、今度は長門鎮守府から通信よ。」

 

「・・・またか?まあいい、代わろう。・・・葛原だ。」

 

「お、おお。我が盟友よ、度々すまぬな・・・」

 

 ん?普段から馬鹿みたいに声が大きい織田だが、今回はずいぶんとおとなしいな・・・これは何かやらかしたな?

 

「要件はなんだ?」

 

「そのだな・・・資材不足が深刻でな・・・」

 

「資材不足か・・・」

 

 長門鎮守府に輸送した資材はそれなりの量があったはずだが、鎮守府の復興にかなり消費してしまったのは想像出来る。出来るのだが・・・あの優秀な霞が早々に資材不足に陥ると考えるのも不自然だ。

 

「う、うむ・・・着任早々助けて貰ってばかりなのは悪いと思っておるが、他に頼れる者も居らぬのでな。何か良い案はあるだろうか?」

 

「そうだな・・・駆逐艦や軽巡洋艦の数はどれくらい揃った?」

 

「現状で重巡洋艦2人、軽巡洋艦4人、駆逐艦が10人所属しておる。」

 

 ・・・重巡洋艦?数を揃えるための最低値レシピで建造した場合、出現するのは駆逐艦と軽巡洋艦で極稀に潜水艦が出るはずだ。つまり最低値レシピじゃない建造を少なくとも2回は行っているな。

 

「なるほど、戦艦や空母は現れ無かったのだな?」

 

「うむ・・・残念ながら我に幸運の女神は微笑んでくれぬようだ・・・」

 

「つまり戦艦と空母を狙った建造をしたのだな?」

 

「・・・は!?め、盟友!?ち、違うのだ!?これはその・・・無駄遣いなどではなくてだな!?」

 

「自業自得だ。自分でなんとかしろ。」

 

「盟友!?ちょ!?盟友ぅぅぅぅうう!!」

 

 織田の悲痛な叫びを聞き流して通信を切る。無理な建造で資材を枯渇させるとは・・・愚かな奴だ。

 

「・・・提督、また長門鎮守府からよ。」

 

「織田と話す事は無い。無視して構わない。」

 

「えっと・・・相手は霞みたいだけど?」

 

「はぁ・・・分かった、代わろう。・・・霞か?」

 

「ええ、その・・・ごめんなさい。私が目を離したすきにうちのクズがやらかしてしまったの・・・私の監督不行き届きだわ・・・」

 

 やらかしたのは織田なのだが、霞がかなり落ち込んでしまっているようだ。声にいつもの覇気が無い。

 

「事情はある程度聞いている。それほど切羽詰まった状態なのか?」

 

「そうね・・・燃料はまだあるけど、弾薬と鋼材とボーキサイトが底を尽きかけてるわ・・・空母が居ないからボーキサイトは問題ないし、鋼材も大きな損傷を受けなければ問題無いけど・・・弾薬の不足は演習にしても実戦にしても大問題よ・・・」

 

 なるほど・・・一応夕方には鹿児島鎮守府から資材が入ってくる予定なので、北九州鎮守府としては資材を支援する余裕はある。だが織田の奴に頼めばいくらでも資材を融通して貰えると思われてはたまらない。だが長門鎮守府の復興が遅れるのも困るし、霞が苦労しているならば手を貸してやりたいところだ。となると・・・

 

「ならば遠征部隊の用意をすると良い。軽巡洋艦と駆逐艦はある程度数がいるし、ドラム缶もかなりの量を送っているはずだ。」

 

「まあ、それが妥当なところね・・・無理を言って悪かったわ。こっちはこっちでなんとかしてみるわ。」

 

「まあ待て。もうすぐ北九州鎮守府から遠征部隊を出す予定だ。昨日横須賀鎮守府が潰して回った拠点を目標として、護衛の艦隊をつけて資材の調査と残党狩りをするつもりだ。だからそれに長門鎮守府の遠征部隊も同行したらどうだ?深海棲艦と遭遇すればこちらの護衛部隊が相手をするので、単独で遠征をするよりは安全だ。」

 

「・・・分かったわ。すぐに準備させるわ。」

 

「ああ、霞も大変だろうが頑張ってくれ。」

 

「ええ・・・・・・ありがと。」

 

 本当に霞は苦労しているようだ・・・早く安定した鎮守府運営が出来ると良いのだが・・・




 建造による資材の枯渇にはご注意を。
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