疑心暗鬼提督のブラック鎮守府再建   作:ライadgj1248

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 前回はイクちゃんが荒らしに荒らしまくったので、今回は真面目なお話・・・になる予定でした。


196話(益田鎮守府艦隊)

 はぁ・・・・・・ダメだ・・・・・・イクの事がまったく理解出来なくなってきた・・・・・・とりあえずイムヤに連れて行かせて距離をとったが、最後のやり取りで余計に混乱してきた・・・ストレスを溜めるのは良くないというのは理解出来る。その為の手段が艦娘との関係を強要する事だとイクが考えているのも、前任者の大森提督の姿を見てきたと考えれば理解は出来る。そしてイク自身が自分に関係を迫ってくるのは、他の艦娘達に被害が及ばないようにするためだと考えれば納得は出来る。だが最後の男色家疑惑はなんなのだ?ストレス発散を提言してきた奴が、何故ストレスの原因となるような発言をするのだ?挑発のつもりか?それとも本気でそう考えていたのか?

 

「提督、一度コーヒーでも飲んで落ち着かれてはいかがですか?」

 

「・・・・・・そうだな、ブラックで頼めるか?」

 

「はい、少々お待ち下さい。」

 

 大淀が手際良くコーヒーの用意をしてくれて、良い香りを漂わせたコーヒーが目の前に置かれる。コーヒーを一口だけ口をつけると、コーヒーの苦味が思考をリセットさせてくれるようで、少しだけ頭がスッキリする。

 

「ふぅ・・・美味いな。」

 

「ありがとうございます。では一息入れたばかりで申し訳ございませんが、報告をしても宜しいですか?」

 

「ああ。」

 

「長門鎮守府の増援に向かわせた鈴谷さん達が龍驤さん達と合流したとの事です。それと長門鎮守府から帰還させていた天龍さん達が、まもなく北九州鎮守府に帰還しするとの事です。」

 

「分かった。では龍驤には引き続き警戒を続けるように伝えてくれ。遠征部隊の方はどうなっている?」

 

「遠征部隊は二つ目の目標地点に到着しました。敵影無しとの事です。資材の量も一つ目の拠点と大差無さそうです。」

 

 ふむ、二つ目も敵影がなく資材が少なめか・・・昨日横須賀鎮守府の艦隊が潰したばかりなのだから、放棄された資材が回収出来ると期待していたが、少し当てが外れたようだな。

 

「そうか・・・遠征部隊の資材はどれ位溜まっているだろうか?」

 

「そうですねぇ・・・北九州と長門の部隊でそれぞれ6割くらいになるかと。」

 

「ふむ・・・では資材を長門鎮守府の部隊に渡せるだけ渡して、長門鎮守府の部隊を帰還させろ。」

 

「宜しいのですか?」

 

「ああ、うちの資源はまだ余裕があるが、長門鎮守府は馬鹿のせいで補給もままならない。せめて補給拠点として使えるようにしておきたい。」

 

「分かりました。・・・・・・鳳翔さんから了解しました。長門鎮守府の部隊と分かれて次の目的地に向かいますとの事です。」

 

「ああ、気をつけて行ってくれ。」

 

 次が横須賀の艦隊が潰した最後の拠点で、長門鎮守府から一番遠い場所だ。何かしら深海棲艦の手掛かりを掴んでくれれば良いのだが・・・

 

「ッ!?提督!!益田鎮守府より入電です!!益田鎮守府の哨戒部隊が深海棲艦を発見しました!!」

 

「状況は!?」

 

「益田鎮守府が派遣していた二つの哨戒部隊のうち、一つが敵を発見して交戦開始してます。敵の構成は軽空母ヌ級1・軽巡ホ級1・駆逐イ級3との事です。」

 

「偵察部隊と見て間違い無いな。撃破は可能か?」

 

「はい、戦力的に優勢で撃破は容易との事です。」

 

 ふむ、とりあえず狐塚提督は敵の哨戒部隊との戦闘程度は想定していたか。それならば余裕があるな。となるとどこで遭遇したかと、敵の増援が無いかを心配するだけか。

 

「分かった、ならば益田鎮守府から続報があるまでは動かなくて良い。」

 

「分かりました。詳細が入り次第お伝えします。」

 

―――――――――――――――――――――

 

 今日は珍しくうちの提督からいつもの近海ではなく、もっと先の方の哨戒任務が出た。普段の哨戒部隊よりもかなりごっつい編成で、しかもあたしと飛鷹をそれぞれ旗艦とした二艦隊もや。あの引き籠もり気質の提督が攻めの姿勢を見せるなんて、明日は槍でも降るかもな?

 

「おい!?隼鷹!?敵艦隊はどうなっている!?状況を報告しろ!!」

 

「あー、心配せんでも大丈夫やって。かなり戦力差あったやろ?全力で叩いといたよ。」

 

「損害は!?敵の増援は見当たらないか!?」

 

「大丈夫、大丈夫。損害は軽微だし敵の増援も見当たらないよ。」

 

「なら現在位置の座標を送れ!!それと今回の敵艦隊の動きを詳しく教えろ!!」

 

「うへぇ・・・」

 

 あたしの提督は一々細かいからどうにも苦手なんだよなぁ・・・こういう細かい事は飛鷹の方が得意なんやけどなぁ・・・

 

「うへぇではない!!お前はいつもいつも!!」

 

「鳥海!!ヘルプ!!ヘルプ!!」

 

「はぁ・・・良いですよ。こうなる事は予想出来ていましたから・・・」

 

「ああ、神様仏様鳥海様!!ありがと!!あたしこういう細かいの苦手なんだよねぇ。」

 

 というか提督も始めっから鳥海を旗艦にしとけば良いのにさぁ・・・まぁ、あたしも久し振りに戦闘を前提とした編成の旗艦って事で、ついついテンション上がっちまったけどなぁ。鳥海が報告を代わってくれたおかげであたしは自由になったし、今のうちに旗艦らしく僚艦達に声かけておこうかな?

 

「皆大丈夫かぁ?」

 

「だめ・・・だるい・・・眠い・・・」

 

「うゅ〜・・・・・・久し振りの遠出と戦闘でうーちゃん疲れたぴょん・・・」

 

「あぁーしんど〜」

 

「いや、もうちょいやる気出さんかい!!」

 

「隼鷹さん、皆ダメみたいだから今日はここまでにして帰ろう?お布団が私達の帰りを待ってるよ?」

 

 この艦隊やる気なさ過ぎやろ!?普段はあたしもそっち側やからあんま文句言えんけど!?というか提督も何を考えてこんな編成にしたん?あたしに加古・卯月・望月・初雪なんて・・・真面目なの鳥海しかおらんやろ?

 

「はぁ・・・あたしもそうしたいけど、今日の提督は何故か張り切っとるからなぁ・・・」

 

「うん・・・絶対におかしい・・・これはきっと誰かの陰謀だよ・・・絶対に犯人は許さない。」

 

 初雪は居るかどうかも分からない犯人に気炎をあげてるけど、そのやる気をもうちょい仕事に向けて欲しいとこやなぁ・・・

 

「とは言っても、うちの提督を動かせるのは鶴野提督くらいやない?この前長門鎮守府に救援が間に合わんかったし、めっちゃ怒られたんかな?」

 

「つまり全ての黒幕は鶴野提督・・・はぁ・・・そろそろ寿命でぽっくりいかないかなぁ・・・」

 

「ちょ!?」

 

 初雪が適当な口調で鶴野提督を呪っていると、鳥海がパンパンと手を叩いて注目を集める。提督との通信終わったのかな?

 

「司令官さんより命令です!!これよりさらに奥へと進んで哨戒任務を遂行しろ!!以上です!!」

 

「「「「「うへぇ・・・・・・」」」」」

 

「皆さんしっかりして下さい!!特に隼鷹さんは旗艦なんですよ!?」

 

「分かってるって・・・じゃあ皆行くよ〜」

 

 それにしてもまだ進むんか・・・今日の提督は本当にどうしたんやろ?




 艦娘の性格は十人十色ですし、当然環境もその性格に影響しますので・・・こんな感じになってしまいましたが、作者としてはこんな艦娘達の姿もまた個性なのだと思ってます。
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