疑心暗鬼提督のブラック鎮守府再建   作:ライadgj1248

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 朝晩の冷え込みがキツイ今日この頃、いかがお過ごしでしょうか?作者は伏線の設置という頭脳労働で知恵熱が出そうなくらいですが、せっかく練り上げた構想なので、少しずつ話を進めていきたいと思っております。


25話(面談 白露型姉妹)

 川内と共に夜戦で活躍した白露・時雨・夕立・春雨が一列に並ぶ。川内は昨夜の明るさは鳴りを潜め、かなり緊張している感じだな。白露型姉妹も緊張していて、特に白露と春雨は余裕が無さそうで、逆に夕立は少し余裕そうかな?

 

「では報告を頼む。」

 

「ハッ!昨夜我が鎮守府に接近していた、軽巡ホ級1・駆逐イ級3からなる敵部隊と交戦し、これを全て撃破しました。こちらの損害はありません。以上です。」

 

「了解した。大淀からは奇襲攻撃を仕掛けて、一気に勝負を決めたと聞いている。皆良くやってくれた。」

 

「ハッ!ありがとうございます。」

 

 敬礼する川内に倣って白露型姉妹も敬礼してきたので、答礼すると気を付けの体勢に戻る。そして川内が落ち着きなく、キョロキョロと挙動不審になっている。

 

「川内、落ち着きがないがどうしたんだ?」

 

「あ、えっと・・・報告ってこれで良かったのかなぁって?」

 

「口頭での報告はそのくらいで大丈夫だ。後で大淀と共に詳細な戦闘記録を作っておいてくれ。」

 

「それならもう終わったよ。いや~報告なんて久し振りだから緊張しちゃったよ~」

 

 そう言えば川内は前任者から夜戦を丸投げされ、報告すらしていなかったらしいな。

 

「そこは慣れて貰うしかないな。今後は出撃の許可は私が出すし、艦隊の編成についても私が決定権を持つ、あと報告や戦闘記録もしっかりするようにな。」

 

「はぁ~い。」

 

 今まで好き勝手やっていたからか、若干不満そうな川内だが、軍として動くなら当然のことをするだけだ。

 

「そう不貞腐れるな。今後も夜戦に関しては川内を優先的に使っていくつもりだし、編成についても意見を求めることが多いだろう。だから今後も夜戦の達人として、鎮守府を支えて欲しい。」

 

「やったぁ!!夜戦なら任せておいて!!」

 

 やっぱり夜戦が出来るのは嬉しいのだろう、簡単に輝くくらいの笑顔になったな。まあ、適材適所ってやつだから、今後も頼りにさせて貰おう。

 

「そう言えば急な出撃だったから聞けなかったが、今回の夜戦に白露型姉妹を選んだ理由はなんなんだ?」

 

 そう訪ねると川内は少し考え込む。隣に立っている白露型姉妹の緊張が高まる中、川内が出した結論は・・・

 

「夜戦に出たいって熱い思いを感じたからかな?」

 

「・・・召集前に話を聞いたのか?」

 

「いいや、そんな雰囲気を感じただけ。」

 

「そうか・・・それと私を起こしに来た時だが、敵艦が近づいて来てる報告を受けてから来たのか?」

 

「いいや、夜戦の気配を感じただけだよ?」

 

 ・・・マジかこいつ。雰囲気とか気配とかで判断していたのか・・・それでも結果を残している以上認めない訳にはいかないが、こいつは野生の獣か何かなのか?

 

「そ、そうか・・・感覚が優れているのだな。」

 

「ふふーん、夜の私は絶好調だからね♪」

 

「今後も頼りにしている。話は以上だが、白露型姉妹はこのまま面談をしようと思う。川内は長門の指揮下で作業してくれ。」

 

「はぁ~い。じゃあ失礼します。」

 

 笑顔で敬礼する川内を見送ってから、白露型姉妹に椅子を勧める。先程までは川内の報告ではあったのだが、会話に一切入って来なかったことを考えると、こちらが思っているよりも緊張しているのかも知れないな。駆逐艦達は消耗品扱いされていたから、機嫌を損ねないように気を付けているのかも知れない。

 

「昨夜の食事前にも話をしたが、今回の面談は前任者の汚職の調査がメインとなる。なので諸君らの不利益になるようなことでは無いから、安心したまえ。それと要望などがあれば聞いておきたいから、何かあれば言ってくれ。」

 

――――――――――――――――――

 

 そこから聞いた話は榛名や響が話していた内容とほとんど同じものだった。戦艦の盾に使われたり、遠征や哨戒任務では無茶な命令で、仲間が沈んでいったこと。作戦に失敗したら罵倒とムチ打ちが待っていたこと。食事が与えられず、燃料を食事代わりにしていたこと。部屋に備品を買って貰えず、姉妹で集まって寒さに耐えたこと。客人の接待に使われたり、今は居ない村雨と海風は提督本人にも犯されていたこと。相変わらず過酷な環境だったようだ。

 

「話してくれてありがとう。相変わらず胸糞悪い話だが、私が提督になった以上待遇の改善は約束しよう。何か要望はあるか?」

 

「夕立はもっともっと活躍したいっぽい!もっともっと頑張ってお仕事して、提督に夕立達は役に立つって認めて貰いたいっぽい!だからどんなお仕事でも頑張るっぽい!!」

 

「要望でもっと仕事がしたいとは驚いたな。なんでそこまで功績を求めるんだ?」

 

 そう言った途端に夕立の体がビクンと跳ねる。明らかに動揺しているが、何か不味いことを聞いてしまったか?

 

「え、えっと、その・・・し、時雨!助けて欲しいっぽい!」

 

「ええ!?僕かい!?えっと、僕も夕立と同じでもっと活躍して認めて貰いたい。理由は・・・まだ伝える覚悟が出来ていないんだ・・・聞かないで貰えると嬉しいんだけど・・・」

 

「話したくないことならば無理に聞くつもりは無い。その代わり功績を稼ごうとして、無理な戦い方をするのだけはやめてくれ。私はお前達を簡単に沈めるつもりはないからな。」

 

 そう伝えるとほっと一息ついて落ち着きを取り戻した。まだ二日目なのだから、いきなり秘密を話せなどと言うつもりは無いのだがな。信頼なんてそう簡単に得られるものでは無いだろう。

 

「では白露と春雨は何か要望はあるか?」

 

「えっと、えっと、お仕事頑張ります!ってのは夕立と一緒だし・・・食事も食べれて、お風呂に入れて、お布団も貰って・・・えーと・・・」

 

「白露、別に無理に要望を出す必要は無いからな?後で思い付いたものがあれば、大淀や長門に相談したら良い。」

 

「すみません、ありがとうございます。」

 

「春雨はどうだ?」

 

 改めて春雨に話題を振ると少しだけうつ向いたものの、しっかりと目線を上げてこちらを見てくる。

 

「私もお仕事頑張ります。その、お姉ちゃん達だけに任せる訳にはいかないので、はい。」

 

 春雨も仕事か・・・功績を稼いで何か頼みたいことがあるのだろうが、よほど焦っているのだな。

 

「・・・分かった、春雨も要望があれば大淀か長門にでも相談してくれ。時雨と夕立は他にもう無いか?」

 

「僕は大丈夫だよ。何かあったら相談するよ。」

 

「あ、夕立は甘いものが食べてみたいっぽい!!ご飯は美味しいけど、甘いものは別で食べてみたいっぽい!!」

 

「フフッ、嗜好品の類いか。戦果を上げたご褒美として用意しておくのも悪くないか。分かった、楽しみにしておけ。」

 

「ありがとう提督さん!これでますますやる気が出るっぽい!!」

 

 最後はなんだかほのぼのとした要望だったな。甘味くらいでやる気が出せるなら安いものだ。

 

「では面談を終わろう。長門の指揮下に入って作業してくれ。」

 

「「「「はい!」」」」

 

 白露型姉妹はやる気があるようなので、今後の活躍に期待したいところだな。




 夕立が可愛い過ぎてツラい件。

もうすぐ一周年と言う事で久しぶりにアンケートをしたいと思います。この作品のキャラでの人気投票的なやつです。是非ご参加下さい。

  • 主人公葛原提督率いる問題児四天王
  • 大淀
  • 長門・陸奥
  • 第七駆逐隊
  • 川内・神通
  • 明石・夕張・間宮・鳳翔
  • 第六駆逐隊
  • 北上&大井
  • 青葉&衣笠
  • 金剛姉妹
  • 伊19・伊168
  • 赤城&加賀
  • 翔鶴&瑞鶴
  • 白露型姉妹
  • 島風&雪風
  • 天龍&龍田
  • 龍驤・五十鈴・球磨・摩耶・高雄
  • 朝潮・木曾・陽炎・不知火
  • 叢雲ちゃん率いる横須賀艦隊
  • 俺の嫁が出てねぇぞ!!早よ出せや!!
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