疑心暗鬼提督のブラック鎮守府再建   作:ライadgj1248

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 ここから少し提督の同期組が出てくるかもです。オリキャラは設定のネジが多少ぶっ飛んでいるかも?


44話(対話 織田)

「あー葛原だ。なんの用だ?」

 

「おおー盟友よ!息災であったか?急な話ではあったが、まずは鎮守府着任おめでとう。」

 

「何一つめでたくない状況だな。で?用件はなんだ?無いならもう切るぞ?」

 

「フッフッフッ、そう焦るでない。久しぶりに会話をするのだから、もう少し

 

 とりあえず話が長くなりそうだから通話を終了した。相変わらずむさ苦しい男だ。ふと顔を上げると大淀が困惑していた。

 

「え、えっと、提督?もう宜しかったのですか?」

 

「ああ、たいした用事では無さそうだ。」

 

 そう言った直後にまた電話がかかってきたので、仕方なく対応する。

 

「どうした?」

 

「いやいやいや!どうしたではないだろう!?いきなり切る奴があるか!まったく相変わらずせっかちな奴め・・・」

 

「こっちは忙しい。これから昼飯を食べなくてはならないのだ。手短に用件だけを伝えろ。」

 

「我との話より昼飯のほうが大事なのか!?我等自由の翼を代表して連絡したと言うのに、この仕打ちとはな・・・」

 

「何が自由の翼だ・・・問題児四天王の間違いだろうが・・・」

 

 自由の翼改めて問題児四天王。自分の同期の士官候補生で、他の候補生が4大鎮守府のどこかの傘下に加わる中、どこの勢力にも所属しなかった4人組だ。教官潰しの葛原・座敷童子小森・お嬢様北条・そして今電話しているのが変態の織田である。まあそれぞれのメンバーが仲が良いわけではないのだが、周囲が勝手に一纏めにしていた。

 

「それで、なんの話だ?」

 

「鎮守府着任を祝いたかったのは本当だぞ?それとは別件があって・・・提督候補生の実地訓練の話だ。」

 

「その件か・・・私のところに連絡するからには誰かが来るのだろうが・・・やはり小森か?」

 

「そうだ。というかあの娘はお前以外に扱える人間が居らんからな、しかたあるまいて。」

 

 確かにあの人見知りの激しい娘は、他の鎮守府で上手くやれる気がしない。まあ、ここで上手くやれるかは別の話だがな・・・

 

「それでいつから来るんだ?大本営からは何も連絡が来ていないが?」

 

「我が手にした情報では3日後だ。我の盟友は上の連中に嫌われておるからな・・・嫌がらせで連絡はギリギリになるのではないか?」

 

「そんなところだろうな・・・相変わらず悪質な連中だ。早めに教えて貰って助かった。礼を言う。」

 

「ハッハッハ!気にするでない、我等の仲ではないか。それに礼を言うなら霞ママに言うと良い。この情報を教えてくれたのは霞ママだからな。」

 

 霞か・・・訓練艦として何度か世話になったものだ。ツンツンしてるくせに、なにかと気配りの出来る奴だった。

 

「分かった、霞にも礼を言っておいてくれ。」

 

「任された。ちゃんと盟友の代わりに罵倒されておこう。」

 

 ・・・こういうところがこいつが人から避けられる原因だろうな。その割には艦娘や妖精さんからはそれなりに好かれているのが不思議だ。

 

「ではさらばだ!健闘を祈る!」

 

「ああ、またな。」

 

 さて、とりあえず私室の改装工事を急がなければならないな。

 

「待たせたな大淀。昼飯を食べに行くか。」

 

「はい、お供します。それで電話ではなんと?」

 

「提督候補生の実地訓練があってな。ここにも一人来るらしい。」

 

 そう伝えるとやはり心配なのか、少し大淀の顔色が悪くなる。

 

「そう・・・ですか。この時期に来ると言うことは、どこかの勢力からの偵察を兼ねていると見たほうが良いでしょうか?」

 

「その心配は無いだろう。今度来るのは私と同じく上の連中から嫌われている者だ。つまりは私同様に厄介払いだな。」

 

「それは・・・また・・・大変な事になりそうですね。」

 

 やはり艦娘達には提督という存在そのものにトラウマがあるのだろうが、今回に限っては余計な心配だろう。

 

「あまり怖がらなくて大丈夫だ。来るのは女性だし根は真面目で良い奴だ。その代わりかなり面倒な奴だがな。」

 

「どういった方なのですか?」

 

「基本的に人を怖がるし艦娘も同様に怖がる。後は逃げたり隠れたりする事に関しては天才だ。」

 

 そう伝えると大淀は微妙な顔をしている。

 

「悪い人ではないのでしょうが、その人本当に提督になって大丈夫なのですか?」

 

「正直難しいと思うが、艦隊指揮については同世代でも飛び抜けていた。ついでに言えば私は演習でその娘に勝った事がない。」

 

「それは・・・頼もしい方ですね。」

 

 頼もしいかどうかは分からないが、優秀な臆病者は厄介な相手だと言うことは学ばせて貰った。

 

「一応この件は大本営からの指示がまだ無いから、あまり言いふらさないで欲しい。」

 

「分かりました。」

 

 部屋の準備も必要だが、それよりもまだ残っている問題を片付けておきたいものだな。昼飯を食べた後は調査の方を進めるか。




 オリキャラ参戦まであと3日・・・この小説の進行速度ならあと何話かかることやら・・・

もうすぐ一周年と言う事で久しぶりにアンケートをしたいと思います。この作品のキャラでの人気投票的なやつです。是非ご参加下さい。

  • 主人公葛原提督率いる問題児四天王
  • 大淀
  • 長門・陸奥
  • 第七駆逐隊
  • 川内・神通
  • 明石・夕張・間宮・鳳翔
  • 第六駆逐隊
  • 北上&大井
  • 青葉&衣笠
  • 金剛姉妹
  • 伊19・伊168
  • 赤城&加賀
  • 翔鶴&瑞鶴
  • 白露型姉妹
  • 島風&雪風
  • 天龍&龍田
  • 龍驤・五十鈴・球磨・摩耶・高雄
  • 朝潮・木曾・陽炎・不知火
  • 叢雲ちゃん率いる横須賀艦隊
  • 俺の嫁が出てねぇぞ!!早よ出せや!!

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