食事を堪能したので食器を間宮の所へ持って行く。ちょうど間宮も追加の料理を出し終わって一息ついているところのようだ。
「ご苦労様。今日も美味かった。」
「あ、提督さん。ありがとうございます。」
「食事を終える者達も居るだろうから、そろそろデザートを出してやってくれるか?」
「あ、そうですね。すぐに準備します。」
「ああ、それと金平糖を貰えるか?」
「ふふっ、妖精さん達にもご褒美ですか?きっと喜ぶと思います。はい、どうぞ。」
「助かる。」
金平糖を受け取って工廠へと向かおうとすると、途中で響が話しかけてきた。
「やあ、提督。今日はご馳走が食べられてとても嬉しかったよ。」
「ああ、それは良かった。今日は偵察に遠征と頑張ってくれたからな。明日からも頼むぞ。」
「了解だよ。それはそれとして・・・なにか良さそうな物を持ってるね。こいつは力を感じる。」
響が物欲しそうな目で金平糖を見てくる。やはり甘い物が欲しいのだろう。他の艦娘達も気になったようでかなり注目を集めている。
「こら響!そんな催促するなんてレディのすることじゃないわよ!!」
「もしかして甘い物っぽい?夕立も欲しいっぽい!!」
「あ、待ちなさい!お姉ちゃんがいっちばんに貰うんだから!!」
「ちょっと二人ともやめなよ。」
「・・・じゅる。」
「赤城さん・・・まずは目の前のお皿の物を食べてからよ。」
「加賀さんだって手が止まってますよ?」
「んんっ!そんな事はないわ、少しゆっくりと味わっていただけです。」
「あらあら?気になるなら長門も貰いに行けば良いじゃない?」
「な、なにを言うか!そもそもビッグセブンとしての威厳と言うものがな・・・」
「なら私は貰いに行って来るわね。」
「な!?おい!!」
なんだか大騒ぎになってしまったな・・・
「響、悪いがこれは妖精さん用の物だ。」
「そうかい・・・それは残念だね・・・」
「お前達の分は別に用意してある。今間宮が用意しているからそっちを食べろ。」
「Спасибо!!それはとても楽しみだ!!」
甘味が食べられると聞いて、食堂内はお祭り騒ぎだった。気が早い者は間宮さんの所に駆け込んで行ってしまった。
「では私はもう行くぞ。」
「わかったよ。また頑張るから期待しててね。」
「ああ、頼んだぞ。」
響にそう告げて食堂を後にした。
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~工廠のとある一角~
『艦娘付きの奴らは良いよなぁ・・・今頃ご馳走の分け前にありついてる頃だぜ。』
『そうだなぁ。でも前回は俺達だけ金平糖貰ってたからな。』
『なあに、また貰える機会はあるはずさ。』
『それもそうだな。ならさっさと艤装の整備を続けるか・・・』
『おいお前ら!!一旦仕事を切り上げろ!!』
『どうしたんだよ?』
『艦娘付きの連中から入電だ!!提督が金平糖を持って工廠に向かっているらしいぞ!!』
『なんだって!?全員作業は中断だ!!作業台の上に集まれ!!金平糖だぁ!!』
『『『うぉぉおお!!』』』
――――――――――――――――――
工廠に着くとそこには作業台に沢山の妖精さんが集まっていて、自分が部屋に入ると敬礼で迎え入れられた。昨日渡した時よりも人数が増えてるので、昨日隠れていた連中も出てきたのだろう。既に連絡があったのか、ビシッと敬礼こそしているものの、その表情は期待に満ちたものだった。
「どうやら話が伝わっているようだな。まずは執務室の修繕と私室の改装工事ありがとう。満足な出来映えだった。それと今日は深海棲艦相手に勝利したお祝いだ。この勝利は諸君等後方支援組の貢献もあっての事だ。よってささやかながら金平糖を授与する事にした。皆で食べてくれ。」
そう言って作業台の上に金平糖を置くと、妖精さん達が一斉に群がり始める。艦娘にしろ妖精さんにしろ本当に甘い物が好きなのだな。
――――――――――――――――――
工廠を後にして私室へと帰って来た。本来ならばまだ寝るには早い時間なのだが、昨日は暗殺者が来たのであまり眠れていないので、今日は早めに眠りたいものだ。明日もまた面倒な案件も多いからな。
コンコンコン
「提督、曙です。」
「入れ。」
曙か・・・うちにいるのは知っているが、全く話したことが無い艦娘だ。聞いた話では前任者に酷い扱いを受けていたとの事だったな。案の定と言ってはなんだが、入って来た曙の表情は暗く、士官学校で見たツンツンしていた雰囲気が全く無い。
「それで何の用だ?」
「えっと・・・まずは売られていた娘達を取り戻してくれてありがとうございます。それに私達の待遇を改善して頂いた事も感謝しています。帰って来た私の姉妹達もとても喜んでいました。」
「それは良かった。しかし私は提督として強い鎮守府を作る為に必要な事をしているだけだ。士気の低下はそのまま戦果の低下に繋がるし、艦娘達を取り返したのも戦力として期待しているからやった事だ。」
「そう・・・ですか・・・それでも安心して姉妹達を任せられます。」
「ん?どういう事だ?」
信頼してくれたのだと思うのだが、なんだか言葉の選び方が気になる所だ。
「その・・・今日は提督にお願いがあって来ました。」
「ほう、なんだ?」
「私を・・・私を解体して下さい。」
ほのぼのはぼのたんには勝てなかったよ・・・
もうすぐ一周年と言う事で久しぶりにアンケートをしたいと思います。この作品のキャラでの人気投票的なやつです。是非ご参加下さい。
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主人公葛原提督率いる問題児四天王
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大淀
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長門・陸奥
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第七駆逐隊
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川内・神通
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明石・夕張・間宮・鳳翔
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第六駆逐隊
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北上&大井
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青葉&衣笠
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金剛姉妹
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伊19・伊168
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赤城&加賀
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翔鶴&瑞鶴
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白露型姉妹
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島風&雪風
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天龍&龍田
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龍驤・五十鈴・球磨・摩耶・高雄
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朝潮・木曾・陽炎・不知火
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叢雲ちゃん率いる横須賀艦隊
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俺の嫁が出てねぇぞ!!早よ出せや!!