疑心暗鬼提督のブラック鎮守府再建   作:ライadgj1248

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 皆様お久しぶりです。リアルが忙しかったのと、スランプ気味だったので更新が遅くなりました。まさか2週間くらい空いてしまうとは・・・


85話(仙崎さん取材)

 横須賀鎮守府の海原提督との通話が終わり、鎮守府の中が慌ただしくなる。赤城を旗艦、白露型姉妹を護衛とした偵察部隊を資材溜まりに送り、演習組は補給と入渠を済ませて、いつでも出撃出来る準備を整え、明石と夕張は演習組の艤装の整備で大忙しだ。赤城達が資材溜まりに到着するのは夕方前くらいだろうが、そこでの情報を元に夜戦に備えて川内を送り込む事になるだろう。一航戦達は夜になる前に引っ込めるつもりだが、白露型姉妹は状況次第では残ってそのまま川内の下について貰うか。とりあえずは赤城達の情報待ちだな。

 

「提督、仙崎さんが取材に来られたとの連絡がありましたが、いかが致しますか?」

 

「思ったより早かったな。赤城達が資材溜まりに到着するまでもう少し時間があるから、今のうちに取材を済ませておこう。すぐに応接室に案内してくれ。」

 

「分かりました。ではお迎えに行って来ます。」

 

 一礼して執務室から去って行く大淀を見送ってから、曙と共に応接室へと向かう。

 

「提督、この緊迫した状況で本当に取材してる余裕なんてあるの?」

 

「むしろ今しか取材を受ける余裕は無いな。深海棲艦の件が最優先だが、市長選挙を疎かにして良い訳では無い。こちらの意思を市民に伝えるならば、取材を受けるのが一番効率的だ。まあ、仙崎さんには悪いが必要最低限の事だけ伝えて、今日はお引き取り願う形になるだろうな。」

 

「そう。ちゃんと考えてるなら良いわ。私はどうすれば良いの?録音でもするの?」

 

「いや、仙崎さん相手ならそこまでする必要は無いな。いつ赤城達から連絡があるか分からないから、私の近くで待機していてくれ。」

 

「ええ、分かったわ。」

 

 さてとやるべき事をさっさと済ませて、深海棲艦の方に集中したいものだ。

 

――――――――――――――――――

 

コンコンコン

 

「提督、仙崎さんをお連れ致しました。」

 

「入れ。」

 

 しばらく待つと大淀が仙崎さんを連れて来た。部屋に入って来た仙崎さんの表情を伺うと、昨日よりは多少緊張が和らいでいるようだ。昨日が好印象で終わったので、当然と言えば当然だな。

 

「お忙しいところお時間を頂きありがとうございます。昨日のお約束通りに市長選挙について取材に参りました。」

 

「ええ、ようこそお越し下さいました。しかし申し訳ないのですが、今は少々立て込んでおりますので、手短にお願い出来ますか?」

 

「わ、分かりました。では3人の市長候補とお会いされたとの事ですが、その印象はどうでしたか?」

 

 仙崎さんの緊張感が一気に上がった気がする。昨日の態度から一変して距離を取られたと思われたか?いや、本当に忙しいだけなのだが・・・

 

「まず一番最初にお会いした源さんですが、はっきりと申しますが私の考えとは合いません。ですので私としては支持出来ません。」

 

「それはまた強い否定ですね。理由をお伺いしても宜しいですか?」

 

「どうにも深海棲艦の脅威や艦娘の存在を軽視しているような印象を受けました。一つの鎮守府を預かる者として、受け入れる事は出来ません。」

 

 本当は汚職する気満々だったからなのだが、その件に触れると前任者の大森提督や平川市長の話に触れる事になりかねないし、そうなると久藤提督を刺激してしまいかねない。この程度でお茶を濁しておこう。

 

「な、なるほど。それでは東雲さんはいかがでしたか?東雲さんは親艦娘派として有名な方ですので、艦娘達を軽視するような事はしないと思いますが?」

 

「そうですね、個人としては良い人だとは思いますが・・・少々妄信的な部分が見受けられたのが不安が残る部分ですね。人柄の良さと若さ故の活力は魅力的なのですが、市長として上に立つ人間としては、もう少し経験を積まれて広い視野を持って頂かなければ、安心して任せられないと判断致しました。」

 

 本人の視野の狭さだけではなく、後ろに控えている者達が厄介そうだというのが本音だがな。東雲さん本人が操られるのは構わないが、こちらも一緒に巻き込まれるのはごめんだ。

 

「な、なるほど。しかし若さで言えば葛原提督はもっとお若いはずでは・・・」

 

「ええ、そうですがそれが何か?」

 

「あ、いえ!失礼しました!!そ、それでは最後の綾瀬さんを支持されるのでしょうか。」

 

「ええ、そうなりますね。綾瀬さんは街の再建に関わっていらっしゃったようですし、これからこの街の更なる復興と発展に尽力して頂けると思いました。そして街の復興において、我々鎮守府の重要性も認識して頂けているので、私としては安心してお任せ出来ると考えました。」

 

 本当はお互いに干渉しないという条件が一番なのだが、表向きは仲良くしておかないと街の住人が不安を感じてしまうからな・・・まあ、これならば真っ当な理由に思えるだろう。

 

「なるほど、なるほど。それでは葛原提督は綾瀬さんを支持されるということで記事を書かせて頂きます。きちんと街の皆さんに情報を伝えるのが私達のお仕事ですからね。では他に街の皆さんに伝えたい事などはありますか?」

 

「いえ、市長選挙に関して私は意思を示しましたので、後は市民の皆さんに判断して頂くだけですよ。それとは別に少し個人的なお願いをしても構いませんか?」

 

「え?あ、はい、なんでしょうか?」

 

「先程綾瀬さんとお話して少し興味を持ちましたので、過去にどんな事をされたか等の情報が欲しくなったのですが・・・生憎提督としての業務が忙しく、個人的に調べる余力が無いので困っているのですよ。簡単なもので構わないので、仙崎さんに調べて頂いて資料を作って頂けないかと思いまして。もちろんお仕事として依頼する以上は、きちんと報酬をお支払するつもりですが、いかがですか?」

 

「ええ、その程度で良ければ構いませんよ。そもそも市長選挙の取材をする為に、候補者の方々について多少は調べていますので、その程度の資料でしたら帰ってすぐに用意出来ますが?」

 

 ほう、それは助かるな。あまり踏み込んだ調査をさせると、綾瀬さんに余計な警戒心を抱かせてしまうだろうから、すぐに用意出来る程度の情報で十分だ。

 

「ええ、その資料があれば凄く助かります。お願い出来ますか?」

 

「ええ、お任せ下さい!その代わり今後とも宜しくお願いしますね!」

 

「もちろんです。しかし今日から数日はなかなか時間が取れないかもしれないので、落ち着いたらまたご連絡させて下さい。資料に関しては正門の憲兵に伝えて貰えれば、艦娘の誰かが受け取りに行きますので、手渡して頂けると助かります。」

 

「ええ、そのように致します。ではお忙しい中お時間を頂きありがとうございました。では御武運をお祈り致します!!」

 

「ありがとうございます。」

 

 ビシッと敬礼をする仙崎さんに答礼をする。仙崎さんは軍人では無いが、こちらの流儀に合わせてくれたのかな?それとも忙しいと伝えたから、深海棲艦絡みで何かあると察しての行動なのだろうか?まあ、悪い気はしないな。

 




 本当は大和との面談のお話を書いていたのですが・・・大和のキャラが上手く妄想出来ないというハプニングが・・・皆!!オラに妄想力をわけてくれ!!

もうすぐ一周年と言う事で久しぶりにアンケートをしたいと思います。この作品のキャラでの人気投票的なやつです。是非ご参加下さい。

  • 主人公葛原提督率いる問題児四天王
  • 大淀
  • 長門・陸奥
  • 第七駆逐隊
  • 川内・神通
  • 明石・夕張・間宮・鳳翔
  • 第六駆逐隊
  • 北上&大井
  • 青葉&衣笠
  • 金剛姉妹
  • 伊19・伊168
  • 赤城&加賀
  • 翔鶴&瑞鶴
  • 白露型姉妹
  • 島風&雪風
  • 天龍&龍田
  • 龍驤・五十鈴・球磨・摩耶・高雄
  • 朝潮・木曾・陽炎・不知火
  • 叢雲ちゃん率いる横須賀艦隊
  • 俺の嫁が出てねぇぞ!!早よ出せや!!

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