疑心暗鬼提督のブラック鎮守府再建   作:ライadgj1248

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 神通の中破絵はエロい。異論は認めない。


92話(神通会話)

 川内達を撤退させてから約1時間後、資材溜まりを警戒させていた天龍達の元に敵艦隊が到着した。編成は軽巡ホ級1、駆逐イ級3だ。天龍達は一戦終えたばかりではあったが、資材溜まりにあった資材で補給も済ませ、戦力差も大きかったのでほぼ無傷で仕留める事が出来た。この構成だと偵察部隊だとは思うのだが・・・天龍達の話では普通に攻撃を仕掛けて来たとの事。夜戦で不利な状況だと気が付いたならば、すぐに撤退すれば被害は少なくなるはずだが・・・集積地棲姫の指揮下の部隊だとしても、軽巡ホ級では戦術を理解する知能が足りないという事だろうか?気掛かりではあるがこれ以上考察するには情報が足りないので仕方ないか・・・

 

 天龍達にも撤退の指示を出し、球磨達も川内達と無事に合流してたとの連絡もあった。あれからしばらくは資材溜まりを迂回した艦隊が襲って来るのではないかと警戒していたのだが・・・どうやら杞憂で済みそうだ。

 

「提督、そろそろ川内さん達と球磨さん達が帰還します。」

 

「分かった、迎えに行こう。」

 

――――――――――――――――――

 

 出撃港で待っていると負傷した者達を球磨達が支えながらやってきた。やはり中破や大破となると艤装の損傷も激しく、服装もかなりボロボロの状態だ。

 

「あ、提督・・・ただいま。ちょっと派手にやられちゃった。ごめんなさい。」

 

 少し落ち込んだ雰囲気の川内がすぐに謝ってくる。まだ夜で川内が一番活発な時間だが、やはりダメージが大きいので元気が無いようだ。

 

「いや、元々無傷で勝てるような甘い相手では無いと考えていたから気にするな。こちらには轟沈した者は居らず、敵艦隊は殲滅したのだから十分な戦果だ。皆良く頑張ってくれた。とりあえず入渠してくると良い。川内と白露は高速修復材を使うように。それと入渠を終えたら川内は改めて報告に来てくれ。」

 

「はぁーい。流石にへとへとだよ・・・夜はまだまだこれからってのにさぁ・・・じゃあ球磨、入渠ドックまでお願い・・・」

 

「川内しっかりするクマ!!傷は浅・・・くはないけど、とにかくしっかりするクマ!!」

 

 川内は球磨に肩を貸して貰って、引き摺られるように入渠ドックへと運ばれて行く。白露型姉妹がこちらに近づいて来ようとしていたが、それより先に神通が自分の前に来て頭を深々と下げた。

 

「申し訳ございません・・・今回艦隊が損傷を受けてしまったのは私の責任です・・・処罰は私が受けますので・・・その・・・姉さんは責めないで頂けませんか?」

 

 深々と頭を下げた神通が謝罪と同時に川内を庇おうとしてきた・・・そしてその背後で白露型姉妹が気まずい雰囲気を察して、吹雪達と共に入渠ドックの方へと退散していった。この場に残ったのは私と神通と大淀だけだ。

 

「はぁ・・・話を聞いていなかったのか?私は今回の戦いを十分な戦果と評したはずだ。誰も川内を罰するとは言ってない。」

 

「そう・・・ですか・・・しかし姉さんはそれで良いのですが、私は罰を受けるべきです。私が先走って前に出てしまい被弾して、動きが鈍った私を庇って姉さんは敵の魚雷の直撃を受けてしまいました。それが無ければ姉さんが被弾するような事はなく、もっと損害を抑える事が出来たはずです・・・」

 

「ふむ・・・先走って前に出たのは川内の指示を無視したものなのか?」

 

「その・・・事前の打ち合わせで北上さん達の雷撃の後に、私が島風さんと雪風さんを連れて前に出るという作戦は姉さんが決めていた事です。けれど私が功を焦って早く前に出過ぎた為に、被弾してしまいました。ですので責任は全て私にあります・・・」

 

 なるほど・・・功を焦っていたという部分は気になるが、今回の問題は連携が上手くいかなかったと考えるべきだろうか?

 

「ふむ、神通は何か勘違いをしているようだ。」

 

「勘違い・・・ですか?」

 

「先程から神通は責任は全て自分にあると言っているが、お前達の行動に責任を持つべきは上官である私だ。軍規や私の命令に反すれば懲罰も与えるが、今回はそれには当てはまらないと思う。連携の甘さが原因ならば、この事を教訓にして次回に生かせば良い。」

 

「ですが!!それは私が功を焦ってしまったのが原因です!!」

 

「だがそんな精神状態の神通を出撃させたのは私だ。そこに関してはきちんと話をしておくべきだったな。」

 

「そんな・・・」

 

 罰を受けるつもりだったらしい神通はどうして良いか分からなくなってしまったようで、どうにか言葉を探そうとしているようだが、なかなか見付からないようだ。

 

「では、何故功を焦ってしまったのか、理由を聞かせて貰えるか?話しにくいならば大淀には席を外させるが?」

 

「・・・では私は執務室でお待ちしておりますので・・・もし、何かあれば神通さんに通信を入れます。」

 

「分かった。」

 

 戸惑っている神通を見て大淀は席を外してくれたようだ。神通から少し怯えるような雰囲気を感じたが、少し呼吸を落ち着けて自分に視線を向けてきた。

 

「では改めて聞くが、なぜ今回の戦いで功を焦ったのだ?」

 

「それは・・・私が姉さんに嫉妬していたからだと思います・・・」

 

「嫉妬か・・・」

 

 嫉妬か・・・人間であれば誰でも持っていそうなありきたりな感情だが、艦娘達でもそういう感情を抱くものなのだな。

 

「はい・・・私はこの国を護るために精一杯の努力をしていたつもりです。演習も全力で取り組みましたし、出撃の機会があれば任務の遂行に全力を尽くしました。しかし私は以前の提督からは不要だと判断されて売られてしまいました・・・艦娘としての価値は無く、その・・・男性のお相手をするしか価値が無いと烙印を押されました。それがただただ悔しくて・・・」

 

「しかしそれは前任者の大森提督がまともな判断が出来ない無能だったからだろう?何故川内への嫉妬に繋がるのだ?」

 

「確かに大森提督に問題があったのかも知れません。しかしそれでも姉さんは夜戦の能力を認められて、この鎮守府で活躍していました。それは妹として誇らしい気持ちもありますが・・・私だって艦娘として必要とされたかった!!誇りを持って国を護るために戦いたかった!!私がお役に立てると新しい提督に証明したかった!!ですが結果は姉さんの足を引っ張るだけのお荷物となってしまいました・・・」

 

 そう言って神通は俯いてしまったが・・・嫉妬と呼ぶにはずいぶんと可愛いものだな。前任者の元でも活躍する川内に嫉妬はしているようだが、それを理由に奮起して空回りしただけだ。これが人間だったら嫌がらせや敵対派閥を作るなど、もっと陰湿な事をしているだろう。

 

「とりあえず神通の気持ちは分かった。ならば神通がやるべき事は今回の件を反省し、次の機会に生かす事だ。」

 

「こんな醜い感情を持った私に・・・こんな醜態をさらしてしまった私にも・・・また機会を下さると言うのですか?」

 

「はぁ・・・この程度の話で醜いなどと・・・少々潔癖過ぎるのではないか?人間の醜さを見てきた私には理解出来んな。それにたった一度の失敗で切り捨てるなど、指揮官として無能と言わざるをえない。」

 

「そう・・・ですか・・・」

 

「それと気が付いていないようだが、神通はこの鎮守府で一つ功績を上げているのだぞ?」

 

 そう伝えると神通は怪訝な顔をする。まあ、この件に関しては自覚は無いはずだから当然か。

 

「功績・・・ですか?確かに今回の戦闘で敵艦隊に多少は損害を与えましたが・・・功績と呼べるほどのものではありません・・・」

 

「ああ、その件では無い。神通の功績は・・・」




 そこまで長くなった訳では無いけれど、あえて次回へと引っ張るよ。まさに外道!!

もうすぐ一周年と言う事で久しぶりにアンケートをしたいと思います。この作品のキャラでの人気投票的なやつです。是非ご参加下さい。

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  • 俺の嫁が出てねぇぞ!!早よ出せや!!
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