全くリア充の奴らめ、女性がいるとわかると見境なく襲ってきやがる。
俺たちが帰ってこなかったらいったいどうなっていたことやら・・・
そう思い、俺は一通り塩をまき終えた。
「で、伊織どうしたの?まだ交代の時間じゃなかったと思うけど?」
「ああそうだった。大事なことを言い忘れかけてた」
なんだろう。大事なことって?
「今から千紗がミスコンで着る衣装を選びに行くぞ」
忘れてた、私ミスコンに出るんだった。
「店番はその間は時田先輩と寿先輩が変わってくれるそうだ。じゃ行くぞ。あ、梓さんも休憩に行っていいそうですよ」
「いや~私はちーちゃんの晴れ着姿を見たいからついて行こうかな〜」
「私も~」
「え!!お姉ちゃんや梓さんも来るの!!」
恥ずかしい。絶対嫌だ。そう思いわずかだが抵抗すると・・・
「ほらちーちゃん行くよ」
「千紗ちゃんを可愛くしてあげるからね」
まったくこの二人は気にしていなかった
嫌だ、この二人に任せると何か嫌な気がする。
そう思っていると・・・
「あ~千紗を着せ替え人形にしようとしているところすみません。実は千紗の衣装はすでに耕平があらかた先に決めて、もう準備しているんですよ。だから今からするのは千紗がそこから選んでもらうだけの作業になるのでお二人が楽しみにしているようなことはしないんですよ」
私の衣装を準備していたなんて初めて聞いた。
それより
ん〜。まあこの二人に比べたらマシかな。
「え~そんな~。千紗ちゃんに絶対に似合う可愛い服を持ってきたのに~」
そう言いながらお姉ちゃんが普段私が絶対に着ないであろうオフショルのワンピースを出して見せてきた。
あれを着るなら今村君が選んだ服を着よう。
そう心に決め、衣装がある体育館へと行くと・・・
「絶対嫌!!」
「なぜだ古手川、この衣装の何がいけないんだ!!」
スクール水着を手に持っていた今村君を断った
「おい耕平。確かに千紗には合うかもしれないが、これはミスコン的にはアウトだろ」
珍しく伊織が私の意見を代弁してくれた。
でもその前に、この
あとで問い詰めよう、そう心に刻んだ。
「わかった・・・ならこれを・・・」
「それも嫌!!」
今度は子供向けアニメで登場する変身ヒロインの衣装を手に持っていた。
この人、普通の服は持っていないの?
「おい耕平、普通の服はないのかよ」
「そのようなムダな物、俺が持っているわけないだろ」
はあ、こいつらに任せていた私がバカだった。
衣装がないんじゃミスコンには出られない。
先輩たちには悪いけどミスコンは辞退しよう。
そう思っていると私の肩を誰かが叩いた。
いったい誰だろう?振り返ると・・・
「ちーさーちゃん」
満面の笑みで
「おい千紗、緊張しているのか?」
「・・・」
伊豆春祭は二日目となり、この日最大の見どころとなるミスコン・男コンが近づいてくると千紗の口数も少なくなった。
まったく、緊張しいな所は昔から変わらないな。
そう思っていると・・・
「はあ・・・ちょっと水飲も」
「!!!」
緊張をほぐすためか千紗はそこに置いてあったペットボトルの水を飲もうとした。
キタ!!俺は千紗が飲もうとしたペットボトルを奪い取った。
「ちょっと!!何するの!!」
「いや~緊張している千紗様のために俺が水を注ごうかな~と」
そう言い、俺は奪ったペットボトルの水をコップに注ぎ・・・
カチッ ボッ!
「「・・・」」
ライターで火をつけるとコップの水が燃えた
「ふう、全くいったい誰がペットボトルの水を酒に入れ替えたんだか。千紗、お前もウチのサークルに入っているんだから気をつけろよ」
「いやなんでペットボトルの水がお酒に変わっているのよ」
「まあ気にするな。それよりこっちは本当の水だ。ちゃんと店で買ってきたし、開けていないから安心して飲んで大丈夫だぞ。まあ気になるならコップに注いでさっきみたいに確認するのも手だが」
「いやいい。ありがと」
「ミスコンに参加する方は集合してくださいー」
「お、千紗行ってこい」
「うん、行ってきます」
そう言い、千紗はミスコンへと向かった
アブねー助かった。
やっぱり映画と同じで千紗が飲みかけた水は酒だった。
これでアイツは酔ってミスコンに出るようなことはないから、映画のようなことは起きないはずだ。
いやーよかったよかった。
そう安心して俺はミスコン会場へと向かった。
だか俺はその時まだ気づいていなかった。
この世界がそんな甘いわけがないことを。
映画の惨劇を防ぐことに成功しましたが、原作の惨劇が近づいていることには気づかない伊織君でした(原作を知らないから知る由もないんですけどね・・・)
いや〜授業がzoomなので執筆が捗る、捗る(真面目に授業を受けろよ!!)
あと18話にしてようやくルビ、傍点の機能の使い方が分かりました(遅い!!)